後継者とは?募集や教育を上手く行って安心して事業を引き継ごう!

「事業を引き継いでくれる人を探したいけれど、そもそも後継者とはどういうものなんだろう」なんて、お悩みですね。

後継者とは、あなたの事業を承継してくれる人のことです。

後継者が身近にいないなら、募集をして教育しなければ事業の引き継ぎに失敗するかもしれません。

そこで今回は、後継者募集や後継者教育の方法などを解説していきます。

後継者について理解を深めて、安心して事業を任せられる後継者を選びましょう。

目次

1.後継者とは?

後継者とは、事業を引き継ぐ人のことです。

現経営者が社長のポジションから退く場合には、後継者を決める必要があります。

そうしなければ、誰も事業を引き継げずに廃業することになってしまうためです。

アーリーリタイアの場合も、高齢でのリタイアの場合も、後継者は早めに見つけたほうが良いでしょう。

(アーリーリタイアについては、『アーリーリタイアとは?早期退職をして快適に暮らす方法を解説!』で解説しています。)

会社を何代にも渡って続けていくためには、良い後継者を見つけなければなりません。

ちなみに、後継者と似た言葉に跡継ぎという言葉があります。

1−1.後継者と跡継ぎの違いは?

後継者と跡継ぎには、大きな違いはないと考えて良いでしょう。

後継者はあらゆる事業で用いられますが、跡継ぎは家業を引き継いでもらうときに用いられやすいです。

跡継ぎについて詳しく知りたいなら、『跡継ぎを親族に頼む方法は?断られたのが嘘のように承諾されるはず!』や、『跡継ぎ求人サイト10選!注意点を押さえて引継ぎを成功させよう!』を読んでみてください。

この記事では、後継者という言葉に統一して解説していきます。

ここまでで、後継者が事業を引き継いでもらうためには必須な存在だということをご説明しました。

しかし、後継者がいなくて悩んでいる経営者も多いとされています。

ここからは、後継者問題の解決方法についてを見ていきましょう。

2.後継者問題を解決しよう

後継者問題とは、後継者がおらず事業を引き継げる状況にない状態のことです。

後継者がいない経営者は多く、さまざまな経営者たちが後継者問題について悩んでいます。

後継者問題を解決するには、後継者を見つけて育成することが大切です。

後継者探しや後継者育成は、長期間必要だとされています。

短くても5年以上はかかると思っておくのが良いでしょう。

したがって、現経営者が少しでもリタイアについて考え始めたなら、後継者問題を解決するために動き出すべきです。

後継者が不在ならどうなるのかを見ておきます。

2−1.後継者不在ならどうなる?

後継者不在なら、現経営者がリタイアするときに事業はなくなってしまいます。

つまり、廃業するということです。

廃業してしまうと、事業がなくなってしまう上に、従業員や取引先にも迷惑をかけてしまいます。

したがって、後継者不在の状態は解決しておいたほうが良いです。

後継者が不在で困っている人のために、ここからは後継者を見つけるための方法を確認していきます。

3.後継者募集の方法は?

後継者募集の方法には、以下のようなものがあります。

  1. 社内従業員の検討
  2. 親族の検討
  3. インターネットの後継者募集サイト
  4. 後継者人材バンク
  5. 知り合いの紹介
  6. 店舗への貼り紙
  7. M&Aの検討

これらの募集手段を使えば、現時点で後継者が不在でも後継者問題を解決できます。

それぞれの募集手段について、順番に確認していきましょう。

募集手段1.社内従業員の検討

後継者を社内従業員から見つけるのは、よく使われる手段です。

既に会社で働いている人なら、引き継ぎ後も大きく経営方針が変わる可能性は少ないとされています。

また、事前に経営者としての経験を会社役員などになって積んでもらうこともやりやすいです。

実務を重ねながら後継者になる適性を見ることができるのは嬉しいポイントだと言えます。

ただし、会社従業員から後継者を選ぶ場合は、後継者候補となる人以外の従業員から不満が出やすいです。

全従業員に納得してもらえるように、着実に手続きをしていってください。

募集手段2.親族の検討

親族から見つけるというのも、後継者探しの一般的な手段です。

最近では親族内での会社引き継ぎは少なくなっていると言われていますが、身内に経営を託すのは安心感があります。

また、経営権を移すために株式などを後継者に譲る際、相続という手段が使えるのは親族内承継ならではのメリットです。

相続で財産を後継者に引き継げば、贈与よりも節税できる可能性があります。

ただし、親族は後継者候補となる人数が非常に限られているので、引き継ぎ先が見つかりにくいです。

また、親族を後継者にするときは他の後継者から不満が出やすいとされています。

親族への事業引き継ぎを考えているなら、早めに親族で話し合うようにしてください。

募集手段3.インターネットの後継者募集サイト

後継者を見つけるには、インターネットの後継者募集サイトを利用するのが便利です。

インターネットであれば、たくさんの人に募集を知ってもらえます。

誰でも気楽に利用できるので、まずは後継者募集サイトに求人を掲載してみましょう。

インターネットの後継者募集サイトには、以下のようなものがあります。

  • レーヴワークス+
  • 後継者ネット

どちらの後継者募集サイトも簡単に使えます。

それぞれの後継者募集サイトについて、順番に見ておきましょう。

レーヴワークス+

(引用:レーヴワークス+

レーヴワークスは、全世代向けの後継者募集サイトです。

幅広い年齢層の募集ができるので、既に経験を積んでいるシニア層から未経験の若手まで募集できます。

業種に関係なく募集できるので、ぜひ一度使ってみてください。

後継者募集サイト名 レーヴワークス+
URL https://reveworksplus.com/koukeitop.html
運営者名 レーヴエージェント

後継者ネット

(引用:後継者ネット

後継者ネットは、中小企業から農家や医院まで幅広い業種で使える後継者募集サイトです。

どんな人でも利用できるので、求人を記載しておけば良いでしょう。

登録している後継者希望の人にもメールで連絡がいくので、書いて損はありません。

後継者募集サイト名 後継者ネット
URL http://www.koukeisya.net/index.php
運営者名 NPO法人地域活性化大学

以上が、インターネットの後継者募集サイトでした。

他の募集手段を用いる場合でも、募集サイトを併用するのが後継者を見つける近道です。

募集手段4.後継者人材バンク

後継者人材バンクとは、事業引継ぎ支援センターによる人材マッチングシステムです。

後継者を探している経営者と、起業を志す人を引き合わせるのが目的だとされています。

事業引継ぎ支援センターは各都道府県にあるので、まずは相談に行ってみましょう。

事業引継ぎ支援センターに行けば、経営についてのアドバイスを受けることもできます。

募集手段5.知り合いの紹介

知り合いの紹介で後継者を見つける経営者も多いです。

知り合いの紹介であれば、マッチングの前の段階で自分の会社にふさわしいかを考えることができます。

それによって、無駄なく後継者と知り合うことが可能です。

しかし、一度出会ってしまったら、後継者に適さない場合に断りにくいという問題もあります。

したがって、知り合いに紹介してもらうときは、具体的に後継者に求める条件を決めて知り合いに伝えておきましょう。

募集手段6.店舗への貼り紙

あなたの事業が店舗を持っているなら、貼り紙をするという手段もあります。

貼り紙をすれば、お店を愛して利用してくれている人に後継者募集を知らせられるのです。

しかし、後継者を募集していることを伝えられる範囲が非常に狭いのが難点となっています。

店舗への貼り紙で後継者募集をする際には、必ず他の方法も並行して行ったほうが良いでしょう。

募集手段7.M&Aの検討

外部の第三者から後継者を見つけるとき、M&Aという手段もよく使われます。

M&Aであれば、事業を後継者候補に買い取ってもらうことになるので、創業者利益が手に入る可能性があるのもメリットです。

また、買い手側の事業との相乗効果によって、引き継ぐ事業が成長しやすいとされています。

身近に後継者候補となる人がいないのかを確認して、いないようであれば外部への事業引き継ぎを考えてみてください。

M&Aによる外部への事業引き継ぎなら、後継者教育の時間を短くすることもできます。

他の手段で後継者を探したけれど見つからないというとき、諦めずにM&Aを行うべきです。

以上が、後継者を募集する手段でした。

もっと詳しく後継者募集について知りたいなら、『後継者募集が成功する鍵は?サイト10選からM&A仲介会社も紹介!』を読んでみてください。

後継者からの応募があったら、その人が後継者としてふさわしいのかを考えなければなりません。

ここで、後継者選びを成功させるポイントを見ておきましょう。

4.後継者選びを成功させる5つのポイント

後継者選びを成功させるためのポイントは、以下のようなものがあります。

  1. 後継者に適任な人を明確にする
  2. 後継者争いを避ける
  3. 後継者に辞めたいと言われないようにする
  4. 後継者選びには早めに取り掛かる
  5. 後継者の資金力も確認しておく

これらのポイントをおさえておかなければ、後継者選びを成功させることは難しいです。

それぞれのポイントについて、順番に確認しておきましょう。

ポイント1.後継者に適任な人を明確にする

後継者を選ぶ前に、後継者として適任なのはどのような人なのかを明確にするべきです。

選ぶための条件が明確になっていなければ、いざ後継者を目の前にしたときに上手く選べません。

「実際に顔を合わせて話してみないとわからない」なんて、思っている人も多いと思います。

しかし、顔合わせ前でもある程度の条件は決めておいたほうが良いです。

顔を合わせる前の段階で考えておくべき条件は、例えば以下のようなものです。

  • 学歴や卒業大学
  • 今までの経歴
  • 会社経営の経験
  • 経営理念への理解

このような条件を決めておけば、明らかに会社経営にふさわしくない人を除くことができます。

以上が、後継者選びの前の段階で考えられる条件でした。

事前に準備をして後継者選びに臨むことが、成功のポイントだと言えます。

ポイント2.後継者争いを避ける

後継者争いは、事前に回避できるように準備しておくべきです。

後継者争いとは、後継者の地位をめぐって揉めてしまうことを言います。

後継者争いは、事前に後継者候補となる人たちと現経営者での話し合いが不十分な場合に起こりやすいです。

例えば、長男であるAさんに後継者になってもらおうと準備していたら、いざ経営権を譲る段階で次男のBさんや長女のCさんも後継者として名乗り出ることがあります。

現経営者が生きていればまだ話し合いの余地はありますが、現経営者が急に亡くなったことで突然後継者選定が必要になるかもしれません。

そうなったときに、冷静な話し合いを求めることは難しいです。

後継者争いを避けるために、事前に後継者候補となる人たちから理解を得ておきましょう。

ポイント3.後継者に辞めたいと言われないようにする

後継者に辞めたいと言われないようにすることもポイントです。

せっかく後継者を選んで教育をしていても、途中で辞めたいと言われる可能性があります。

後継者に辞めたいと思われたら、説得するのは非常に大変です。

したがって、できるだけ辞めたいと思わせないようにしなければなりません。

辞めたいと思わせないようにするには、後継者選定の段階で経営者になる辛さも伝えておくのが良いです。

簡単な道ではないことを知ってもらった上で、後継者教育を受けてもらいましょう。

また、後継者を育てる際に相手の意見も聞くことが大切です。

あなたの会社を引き継いでもらうのだとしても、あなたの意見をすべて押し通すようでは嫌がられてしまいます。

後継者が良い意見を言ったら、それを取り入れてあげることも重要なのです。

ポイント4.後継者選びには早めに取り掛かる

後継者選びには、早めに取り掛かることも大切です。

後継者を選んでから教育を行い、実際に会社を引き継いでもらうには時間がかかります。

後継者教育だけでも5年間は見ておいたほうが良いです。

したがって、後継者選びにかかる時間も含めて考えると、5年以上の期間が必要となります。

短期間でもどうにかなるだろうという甘い考えでは、後継者が頼りないまま会社を任せることになりかねません。

後継者に安心して会社を任せられるようになってから引き継げるように、後継者選びにはすぐにでも取り掛かりましょう。

ポイント5.後継者の資金力も確認しておく

後継者選びの際には、後継者の資金力も確認しておくべきだとされています。

なぜ資金力の確認が必要かと言うと、後継者に会社を引き継いでもらうときに税金がかかるためです。

もしも後継者に納税のためのお金がなければ、納税資金の準備に追われて事業引き継ぎどころではなくなってしまいます。

後継者には現経営者が所有している会社の株式や、事業用資産を引き継いでもらわなければなりません。

後継者にかかるのは、贈与税か相続税です。

贈与税と相続税の税率について、それぞれ見ておきましょう。

税金1.贈与税の税率

贈与税の税率は、以下の表のようになっています。

課税対象の価格 贈与税の税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1000万円以下 40% 125万円
1500万円以下 45% 175万円
3000万円以下 50% 250万円
3000万円超 55% 400万円

課税対象となる価格に税率を掛け合わせて、控除額を差し引けば計算できます。

たとえば、3,000万円のときは、以下のようになります。

3,000万円 × 50% – 250万円 = 1,250万円

したがって、贈与税は1,250万円です。

税金2.相続税の税率

相続税の税率は、以下の表のようになっています。

相続での取得金額 相続税の税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

課税対象となる価格に税率を掛け合わせて、控除額を差し引けば計算できます。

たとえば、8,000万円のときは、以下のようになります。

8,000万円 × 30% – 700万円 = 1,700万円

したがって、相続税は1,700万円です。

相続の場合は贈与より、事業承継に関わる財産以外も受け取ることになりやすいとされています。

したがって、相続では入念な節税対策が必要です。

贈与税も相続税も、数千万円の税金がかかることは珍しくありません。

事前に税理士に相談しながら節税対策や資金集めを行いましょう。

以上が、後継者選びのポイントでした。

後継者選びについてわかったら、後継者教育について見ていきましょう。

5.後継者が選べたら育成しよう!後継者教育とは?

後継者が選べたら、経営者としての能力を高めるために後継者教育を行います。

後継者教育の方法は、以下のようなものです。

  • 後継者講習会・セミナーに行かせる
  • 後継者に実務を任せる

これらの方法によって、後継者には幅広い経営のための知識を得てもらう必要があります。

それぞれの方法について、順番に確認しておきましょう。

教育方法1.後継者講習会・セミナーに行かせる

後継者向けの講習会やセミナーに行かせるのは、良い教育方法です。

社外のプロフェッショナルに後継者として必要なものを教えてもらえます。

また、他の会社の後継者候補たちとも顔を合わせることになるので、経営者としてのモチベーションが高まるはずです。

社内での教育も重要ですが、時間を作って社外での講習会やセミナーにも行かせてあげましょう。

後継者向けの講習会やセミナーで有名なのは、事業承継センターの『後継者塾』です。

事業承継センターの後継者塾

(引用:後継者塾 – 事業承継センター

事業承継センターの後継者塾は、全国18ヶ所で行われている後継者教育のための塾です。

後継者塾を行っている事業承継センターは、年間で数百社の中小企業支援を行っています。

今までの中小企業支援の経験から得た経営ノウハウを元に、後継者を育ててくれるのです。

気になるなら、まずは『無料ガイダンス』を受けてみましょう。

教育方法2.後継者に実務を任せる

後継者に引き継ぐ会社で実務を任せることは、必ずやっておくべきです。

会社の役員などとして実際にさまざまな経営に関わってもらいましょう。

経営判断の能力は、自分で味わってみないと高められません。

自分の引き継ぐ予定の会社の経営に携わる時間は、後継者を大きく成長させるはずです。

もしも子会社があるのであれば、そちらの経営を任せてみるのも良いでしょう。

以上が、後継者教育の方法でした。

後継者を選ぶだけでは、事業の引き継ぎを成功させることは難しいです。

しっかりと後継者教育を行って、経営者として最適な人材になってもらいましょう。

続けて、後継者教育の際の注意点も見ておきます。

6.後継者教育の際に気をつけておくべき3つのこと

後継者教育の際には、以下の3つのポイントに気をつけておくべきです。

  1. 自分の意見だけを押し付けない
  2. 目に見えない資産をしっかり引き継ぐ
  3. 焦らずにていねいに教える

これらの注意点をおさえておけば、後継者教育が上手くいきやすいです。

それぞれについて、順番に確認しておきましょう。

注意点1.自分の意見だけを押し付けない

後継者教育を行う際には、自分の意見だけを押し付けるのはやめておくべきです。

あなたの会社を引き継いでもらうからと言って、後継者の意見を聞かないのはよくありません。

後継者の考え方で良いと思うところは積極的に褒めて伸ばしてあげましょう。

どれだけあなたが頑張って後継者を教育しても、後継者はあなたと同じ人になることはできません。

会社にとって最適な後継者になれば、自分と違っていても良いと考えてください。

注意点2.目に見えない資産をしっかり引き継ぐ

後継者教育の際には、目に見えない資産をしっかりと引き継ぐことが大切です。

一般的な会社経営のノウハウ以外にも、あなた独自の経営観や経営理念などを教えるのが良いでしょう。

会社の引き継ぎが成功するかどうかは、そのような目に見えない資産を引き継げているかが非常に重要です。

まずはあなた一人で自分自身の経営についての考えを整理することから始めてください。

それを優先順位をつけて教えていくことで、あなたの会社にふさわしい後継者を育てていくことができます。

注意点3.焦らずにていねいに教える

後継者教育の際には、焦らずにていねいに教えることも大切です。

時間が限られている中で後継者を育てていくことは難しいですが、焦っても失敗しやすくなってしまいます。

指導が不十分なのに教えたつもりになるというのは、一番避けるべきことです。

後継者育成のためにはできるだけ多くの時間をとれるように工夫をしましょう。

もしも焦って教えてしまったと少しでも思ったなら、そのときはゼロから丁寧に教えなおすことがポイントです。

以上が、後継者教育のときに注意するべきことでした。

後継者教育を失敗すると、会社の引き継ぎも失敗してしまいます。

会社の引き継ぎを成功させるためにも、慎重に行うようにしてください。

ここからは、後継者に節税対策や資金集めを行ってもらう方法を見ていきます。

7.後継者に節税対策や資金集めを行ってもらうには?

後継者への事業引き継ぎは既に述べた通り、高額な贈与税や相続税が発生する可能性が高いです。

したがって、節税対策や資金集めを行うべきです。

よく使われる節税対策として、事業承継税制の活用が考えられます。

また、事業承継補助金で後継者に資金を作ってもらうのも有効です。

それぞれの制度について、順番に確認していきましょう。

制度1.事業承継税制

事業承継税制とは、後継者への事業引き継ぎにあたって発生する贈与税や相続税の納税が猶予される制度です。

一定の条件を満たさなければ利用できませんが、最終的に納税が免除されることもあります。

納税が猶予・免除される具体的な対象となる財産は、会社の株式です。

会社の経営権を後継者に譲るために、現経営者から後継者に贈与や相続が行われたときに使えます。

事業承継税制を利用する際には、都道府県知事の認定を受けることや税務署への届け出が必要です。

利用できる条件が難しいので、税理士など専門家のアドバイスを受けながら手続きを行うのが良いでしょう。

事業承継税制を利用できれば、後継者に負担をかけずに事業を引き継いでもらえるはずです。

制度2.事業承継補助金

事業承継補助金とは、中小企業庁を中心に行われている補助金制度です。

後継者への事業を引き継ぐときに新事業に取り組んだり、経営革新を行ったりといった場合に利用できます。

ただし、年度ごとに利用者が募集されて審査の上で補助を受けられる人が決まるので、応募すれば必ず利用できるわけではありません。

また、年度によって補助される金額の上限は異なります。

2018年度に既存事業の廃業や事業転換を伴う場合は最大で500万円でした。

申込みの際には、税理士事務所や法律事務所などの認定経営革新等支援機関への相談が必要となります。

事業承継補助金の利用を検討しているなら、最寄りの認定経営革新等支援期間に相談に行ってみましょう。

認定経営革新等支援機関については、『認定経営革新等支援機関 – 中小企業庁』で確認できます。

以上が、後継者に事業を引き継ぐときに使える節税対策や資金集めの方法についてでした。

事業承継税制や補助金を上手く使って、後継者に負担をかけずに事業を引き継ぎましょう。

もしも後継者について不安があるなら、専門家に相談してみてください。

8.後継者について不安があるなら専門家に相談するべき

後継者について不安があるなら、専門家に相談しましょう。

後継者についての相談は、事業承継コンサルタントが頼りやすいです。

事業承継コンサルタントには、後継者選びや後継者教育を含めた事業引き継ぎについての総合的なアドバイスをもらえます。

事業承継コンサルタントについてもらえば、不安になることなく後継者問題を解決できるはずです。

良いパートナーを見つければ、事業承継が成功する確率が高まります。

今まで経営してきた事業を誰かに譲るのであれば、できるだけ失敗の確率は下げるべきです。

後継者選びや育成に失敗すると、引き継いですぐに会社が傾いてしまうかもしれません。

そのようなことがないように、しっかりと準備をしてから事業の引き継ぎを行いましょう。

その際には、どんなささいなことでも気楽に相談できるパートナーを見つけておけば安心です。

あなたの疑問や不安を全力で解決してくれるような専門家を見つけて、後継者への事業引き継ぎに取り組みましょう。

多くの専門家は気楽に相談できる雰囲気を持っているので、積極的に相談に行ってみてください。

また、M&Aによる後継者探しを検討しているなら、M&Aアドバイザーという専門家への相談が必須となっています。

8−1.M&Aをするならアドバイザーへの相談が必須!

M&Aによって後継者を見つけたいと考えているなら、M&Aアドバイザーに相談に行きましょう。

M&Aアドバイザーとは、M&Aの相手探しから最終手続きまでサポートしてくれる専門家です。

証券会社やコンサルティング会社が、M&Aアドバイザーとしてあなたの後継者探しを支援してくれます。

M&Aを行って後継者への事業の引き継ぎをするのであれば、M&Aアドバイザーの協力は必要不可欠です。

M&Aは専門的な知識や経験がいるので、専門家のサポートなしには行えないと覚えておいてください。

M&Aアドバイザーを探すときには、特に後継者への事業引き継ぎに力を入れている会社を選ぶのが良いです。

M&Aアドバイザーは相談料がかからずに成功報酬のみの会社もあります。

成功報酬のみの会社だと、引き継ぐ事業の売買価格が10億円であれば、4,000万円〜5,000万円程度が目安です。

M&Aアドバイザーによって相談料は大きく異なるので、事前に報酬についてはしっかり確認しておきましょう。

どの手段で後継者を探すにしても、まずは頼れるパートナーとなる専門家を見つけてください。

初回の相談料は無料である専門家も多いので、複数の専門家のところに行ってみるのが良いでしょう。

数年間お世話になる可能性もある相手なので、妥協をせずに相談相手を見つけるべきです。

まとめ

会社経営を引き継いでくれる人を見つけて後継者問題を解決することは、経営者なら必須のことです。

後継者探しは早めに取り掛からなければ、あなたが経営できなくなったら事業がなくなってしまうかもしれません。

したがって、遅くともリタイア予定日から5年前には準備を始めてください。

後継者が見つかったら、後継者教育や資金集めを行うことも重要です。

後継者が不安なく事業を引き継げるようにするため、しっかりと準備を整えていきましょう。