【最新】M&A業界の動向!今後の業種別M&A動向も紹介

【最新】M&A業界の動向!今後の業種別M&A動向も紹介

2019年の国内M&A件数は過去最高を記録するなど活況となっていましたが、2020年以降の動向はどうなるのでしょうか。

本記事では、M&A業界の動向についての今後の予測をみていきます。また、業種別のM&A動向についても解説します。

M&Aの動向

M&Aの動向

M&Aは企業の成長戦略として活用されることが多くなっており、成約件数は右肩上がりになっています。

レコフデータによると、2019年の国内M&A成約件数は4,088件となっており、業界全体が盛り上がりをみせていることが窺えます。

M&A業界が急激に発展している背景には、M&Aのサポートを行う専門家の増加があります。この章では、M&A業界に携わる専門家と今後のM&A業界の流れについて解説します。

M&A業界マップ

M&A業界マップは大きく分けて「M&Aアドバイザー」と「M&A仲介会社」で構成されます。両者ともM&Aサポートを行うという共通した目的を持っていますが、そのサポートの在り方に明確な違いがあります。

M&Aアドバイザー

M&Aアドバイザーは、売り手もしくは買い手のどちらか一方に専属で就く専門家です。依頼主の利益の最大化を最優先事項とし、M&A成約へと導きます。

依頼主の目的を達成しやすいメリットがある反面、手数料を分担することができないため、金銭的負担が大きくなるというデメリットもあります。

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M&A仲介会社

M&A仲介会社は、売り手と買い手の仲介に入り中立的な立場で助言業務を行う専門家です。双方の条件のすり合わせを行い、無理のない形での友好的M&Aの成約を目指します。

一方的に条件を押し付けることはできませんが、売り手と買い手で手数料を分担することができるので、それぞれの金銭的負担が軽くなる特徴があります。

日本のM&A業界においては仲介型が好まれる傾向にあり、M&A仲介会社が利用されることが多くなっています。

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M&Aは2019年と2020年でどう変わる?

2019年のM&A成約件数は過去最高を記録するなど増加傾向であるといえますが、2020年以降の動向はどのように推移していくのでしょうか。ここでは、M&A業界の流れを2019年と2020年以降の動向予測に分けてみていきます。

2019年までのM&A業界の流れ

日本のM&Aが盛り上がりを見せ始めたのは、2012年からです。2008年のリーマンショックにより世界的な恐慌が訪れたことで日本のM&A業界も停滞していましたが、2012年からは回復基調になり、順調に市場規模を成長させてきました。

以降は2019年まで右肩上がりを続け、年間M&A成約件数4,000件を突破するまでに至りました。近年は、多数のM&AアドバイザーやM&A仲介会社がM&A業界に参入しており、M&Aの相談先も充実する傾向にあります。

2020年からのM&A業界の流れ

2020年以降の動向は、ITのベンチャー・スタートアップを中心にM&A件数は増加していくとみられています。

近年のIT分野の発展はめざましく、あらゆる業種がITを取り入れた業務効率化を果たすようになっています。

また、後継者問題の深刻化の影響で、M&Aによる事業承継が増加する見方もされており、2020年前後は団塊世代が70歳を迎えるタイミングでもあるため、今後数年間の動向として事業承継ニーズは高まるとみられます。

業種別のM&A動向を確認!

業種別のM&A動向を確認!

M&A業界の動向において全体成約件数は増加していましたが、M&A動向は業種・業界によっても異なります。この章では、各業界のM&A動向について解説します。

病院医療・介護業界

病院医療・介護業界の動向は、異業種からの参入が増加しています。主な理由は、高齢化社会を迎えるうえで医療・介護の需要増加が見込まれているためです。

癌やアルツハイマー(認知症)の患者が増えることも想定されているため、医療・介護体制の充実や先端医療の技術革新が急務とされています。

また、医師や看護師などの医療従事者不足も深刻化しており、業界全体の動向として材や技術・ノウハウの獲得を目的としたM&Aが増加するとみられています。

調剤薬局業界

調剤薬局業界の動向は、後継者問題を抱えた事業者による事業承継が増加しています。調剤薬局は1980年代の医薬分業の影響で、医師と薬剤師が分業されたことにより、多数の薬剤師が調剤薬局を開業することとなりました。

現在は6万店弱の店舗がありますが、政府の閣議決定による「薬局における調剤の実態や報酬体系の見直し」や、薬剤師不足などの影響で店舗数は減少傾向にあります。

今後の動向としては、M&Aでの大手調剤薬局への傘下入りやM&Aによる事業承継が増加するとみられています。

IT・情報通信業界

IT・情報通信業界の動向は、業界全体がビジネス領域を拡大し続けています。ITの発展に伴い活用分野も広がりをみせていることで、あらゆる業種においてITの需要が高くなっています。

IoT化やAI導入によってさまざまなものが自動化されるなか、セキュリティ需要も拡大しています。高い技術力が求められる業界なので、常に新たな人材が求められています。

M&A動向としては、人材確保を目的としたM&Aが目立っています。大手・中堅問わずIT人材不足が深刻化しているため、M&Aを活用した人材獲得競争も行われています。

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住宅・設備工事・不動産業界

住宅・設備工事・不動産業界の動向は、大手企業の経営統合が目立っています。少子高齢化による人口減少で新設住宅着工戸数の減少や空き家問題が予想されるなか、経営統合を果たして業務効率化を図ろうとする動向が強まっています。

大手企業は、宅に関するワンストップ事業を実現させていますが、中小企業では東京オリンピック後の業界を不安視する声も多くなっており、生き残りをかけたM&Aを検討する企業も増えています。

運送・物流業界

運送・物流業界の動向は、業界全体で順調な市場規模の成長をみせています。主な理由は、EC市場の拡大に伴い、トラック運送の需要も急増していることが挙げられます。

M&A動向としては、トラックドライバーの確保を目的としたM&Aが増加しています。運送現場を支えるトラックドライバーのメイン層は50~60代となっており、今後数年間でベテランドライバーが引退することが懸念されるため、若手ドライバーの確保が急務とされています。

小売・卸売業界

小売・卸売業界の動向は、食品を中心に業界再編が活性化しています。再編が活性化する主な理由は、EC市場の拡大です。

近年は小売・卸売を頼らないビジネスモデルが確立されつつあるため、扱うジャンル次第では厳しい動向になっています。

M&A動向としては、市場規模の縮小に対応するための経営統合が目立っています。そのほかに地域のシェア獲得を目的としたM&Aもあり、経営基盤の強化が急務とされています。

金融業界

金融業界の動向は、銀行・証券・クレジットカードなどが堅調な推移をみせています。業界自体は順調ですが、フィンテック技術の獲得を目的としたM&Aが増加している業界でもあります。

また、日本全体の動向としてM&Aが増加しているため、銀行貸出残高が増加している特徴もあり、M&Aにおける金融業界の役割は大きく今後も成長が見込まれています。

製造業界

製造業界の動向は、全体的にみると市場規模は成長しつつあります。製造業は分野に限らず、地震・台風などの災害の影響を受けやすい業種ではありますが、業界全体では着実に業績を回復させています。

M&A動向については、IT技術を取り込んだ業務効率化を目的としたM&Aが増加しています。IoTやAIの導入により大幅な人件費削減を実現させている企業も多く、業界全体の競争環境が変化しつつあります。

建設業界

建設業界の動向は、2011年から急激に市場規模を成長させています。リーマンショックからの立ち直りや東日本大震災復興などから需要が急激に伸びており、現在まで業績を回復しています。

近年は東京オリンピック特需も大きく影響しており、ホテルや鉄道網・高速道路などのインフラ整備などの建設案件が集中しているため、業界全体が成長傾向にあります。

M&A動向に関しては、人材獲得を目的としたM&Aが増加しています。建設現場は常に人材不足が深刻であるため、大手建設会社による中小の取り込みが目立っています。

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教育業界

教育業界の動向は、市場規模が縮小しつつあります。少子高齢化によるメイン顧客層の減少が強く影響しており、進学塾や予備校などは厳しい経営状態になっています。

しかし、子供ひとりあたりの教育費は高くなっているデータも明らかになっています。そのため、人口が集中する都心部では少子化の影響をさほど受けておらず、順調に業績を伸ばしている塾も少なくありません。

こうした影響で通信授業を取り入れる塾も増えており、M&A動向としてはIT技術を取り込むことで対応を図る姿も見受けられます。

美容業界

美容業界の動向は、競争激化がみられます。理美容師の免許を取得していれば開業できるため、そのハードルが低さが影響しています。

美容師免許取得者は増加の一途を辿っており、国内の美容業界は供給過多の傾向にあります。美容室の増加に反して、少子高齢化や経済悪化による影響で美容室の需要は減少しているため、生存競争はますます激化しています。

M&A動向については、生き残りをかけたM&Aが増加しています。また、地方では継者不足による事業承継が活性化しており、その背景には人口の都市部集中により後継者不在の美容室が急増していることがあります。

広告業界

広告業界の動向は、安定して市場規模が拡大しています。2011年以降の日本経済の活性化にともない、あらゆる業種・企業からの広告需要が高まっており、安定した業績を保っています。

近年はインターネットメディアの普及により、広告業界の在り方も変化が求められています。具体例としては、スマートフォンやタブレットでも簡単に情報を仕入れるようになったため、テレビや新聞を利用する機会が減少していることが挙げられます。

広告業界は、インターネットメディアを持つ企業の買収などを通して、多様化するニーズへの対応する動きがみられます。

ゲーム業界

ゲーム業界の動向は、市場規模が大きく拡大しています。モバイルコンテンツを主軸として目指しい成長を遂げており、近年はeスポーツが注目を集めるなどして商業価値を高めつつあります。

M&A動向としては、激化する競争に対応するためのM&Aが見受けられます。優秀なゲーム開発人材や人気タイトルを獲得しようとする動向もみられます。

エネルギー業界

エネルギー業界の動向は、法改正により業界再編が活性化しています。2016年、2017年の電力・都市ガスの自由化により業界全体に適度な競争環境が促され、異業種からの参入も数多く見受けられます。

エネルギー業界全体で再編が活性化しているため、中小企業も生き残りをかけたM&Aを実施するなどの動向がみられます。

人材派遣業界

人材派遣業界の動向は、市場規模が拡大しています。少子高齢化が進むなか、あらゆる業種・企業で人材不足が深刻化しているため、人材派遣業界は需要が拡大しています。

M&A動向としては、高い需要を見込んだ再編が活性化していますが、業界全体でM&Aが行われる傾向にあるため、中小企業は厳しい状況に立たされています。

その他

そのほかに動向が注目されてる業界には、食品業界があります。少子化による国内人口減少や消費者の健康志向の高まりなど、変化するニーズへの対応が急務とされている業界です。

M&A動向においては、経営基盤の強化や後継者問題の解消を目的にしたM&Aが多く、特に近年は健康食品を扱う会社の買収ニーズが高い傾向があります。

今後、M&Aを検討する理由

今後、M&Aを検討する理由

業種別に業界動向をみてきましたが、実際にM&Aを行う理由はどのようなものがあるのでしょうか。この章では、M&Aを検討する主な理由について解説します。

【M&Aを検討する理由】

  1. 後継者問題の解決
  2. 経営難による譲渡・売却
  3. 事業拡大・新規参入
  4. 人材不足の解決・ノウハウの獲得
  5. 譲渡益・売却益の獲得

1.後継者問題の解決

今後、あらゆる業種における後継者問題の深刻化が懸念されています。引退適齢期を迎える経営者が続出するため、後継者問題の解決を目的としたM&Aが増加する見方がされています。

後継者不在の企業も、M&Aによる引き継ぎを行うことができれば、会社の存続と同時に従業員の雇用を守ることができます。

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2.経営難による譲渡・売却

M&A業界全体の動向として、経営難による譲渡・売却案件も増えています。無理のある経営はいたずらに債務を拡大させるリスクがあるため、早期決断をする経営者は少なくありません。

赤字経営の会社売却は難しい印象を持たれることも多いですが、強み・魅力となるのものがあれば、M&Aの成約は可能です。

M&Aを行うタイミング次第では、債務の弁済を行ったうえで一定の売却益を獲得することもできます。

3.事業拡大・新規参入

M&A動向として、事業規模の拡大を目的としたM&Aも見受けられます。M&Aで大手傘下入りすると、買い手側の豊富な経営資源を活用した事業展開が可能となるため、あえて傘下入りの選択を取る経営者も増えています。

高い需要が見込まれる業界は、異業種からの新規参入も多く見受けられます。新規参入は業界全体が活性化するため、適度な競争環境が期待されます。

また、M&A動向が活性化することは、売り手にとってM&Aのチャンスとしても捉えることができます。買い手がみつかりやすい状況であるため、高額売却も実現しやすいといえるでしょう。

4.人材不足の解決・ノウハウの獲得

少子高齢化が進むなか、あらゆる業種において人材不足が深刻化しています。人材の育成は時間と費用がかかるため、M&Aで人材不足を解決しようとする動きが加速しています。

また、技術・ノウハウの獲得を目的としたM&Aも増えています。近年急発展しているIT業界は、技術の進展が目覚ましいため、ベンチャー・スタートアップの高額売却案件も珍しくありません。

独自の技術・ノウハウを用いて確立した新たなビジネスモデルは、大手企業からの高い評価に繋がることが多く、M&Aの成約率も高くなっています。

5.譲渡益・売却益の獲得

M&Aで会社を売却すると、譲渡益・売却益を獲得できます。譲渡益・売却益は会社や事業の価値に応じた価格になるため、規模が大きいほど利潤も高くなります。

また、M&Aに用いる手法によって譲渡益・売却益の獲得者が変わります。中小企業のM&Aで一般的に用いられている株式譲渡の場合は、経営者(株主)が獲得できます。

引退後の生活資金や新規に立ち上げる事業資金など、自己資金として自由に活用することができます。

M&Aの相談は仲介会社がおすすめ

M&Aの相談は仲介会社がおすすめ

M&A動向は業種によって大きく変わるため、M&Aを行う際に注意すべきポイントも異なってきます。

よって、M&Aを円滑に進行させるためには、M&A動向を敏感に察知できるM&Aの専門家のサポートは不可欠といえるでしょう。

M&A総合研究所は、中堅・中小規模のM&A仲介を請け負うM&A仲介会社です。売り手と買い手の中立的な立場からM&Aをサポートいたしますので、中小規模のM&Aや事業承継の相談先として最適です。

各業界の専門家とのコネクションを保有しているので、業界の動向調査を行ったうえで適切なタイミングでM&Aを実行できます。買い手探しや売却益の最大化の面で大幅なアドバンテージを得られます。

料金体系は完全成功報酬を採用しています。M&Aが完了するまで一切の手数料が発生しないので、安心してご相談いただけます。

M&Aに関する無料相談は24時間お受けしておりますので、M&Aを検討の際はお気軽にご連絡ください。

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まとめ

まとめ

今回はM&A業界の動向や業種別の動向について解説しました。M&A業界の動向は2019年まで順調に市場規模を拡大しており、今後も成約件数は増加する見方がされています。

あらゆる業種においてM&A需要が高まっているため、業界動向やM&Aに関する知識を得ておけば、将来のM&Aに備えることができます。

【M&A業界の動向まとめ】

  • 2019年のM&A成約件数は4,088件
  • 2019年までのM&A成約件数は右肩上がり
  • 2020年からはIT業界のM&Aや事業承継が増加

【業種別のM&A動向】

  • 病院医療・介護業界は人材・技術・ノウハウ目的のM&Aが増加
  • 調剤薬局業界は大手傘下入りや事業承継が増加
  • IT・情報通信業界は人材目的のM&Aが増加
  • 住宅・設備工事・不動産業界は業務効率化のための経営統合
  • 運送・物流業界はトラックドライバー目的のM&Aが増加
  • 小売・卸売業界は経営基盤の強化のためのM&Aが増加
  • 金融業界はフィンテック技術目的のM&Aが増加
  • 製造業界はIT技術目的のM&Aが増加
  • 建設業界は人材目的のM&Aが増加
  • 教育業界はIT技術目的のM&Aが増加
  • 美容業界は後継者不足による事業承継が増加
  • 広告業界は他の広告媒体の買収が増加
  • ゲーム業界は同業種同士のM&Aが増加
  • エネルギー業界は異業種からの新規参入が増加
  • 人材派遣業界は高い需要からの再編が活性化
  • 食品業界は経営基盤の強化や後継者問題の解消目的のM&Aが増加

【M&Aを検討する理由】

  1. 後継者問題の解決
  2. 経営難による譲渡・売却
  3. 事業拡大・新規参入
  4. 人材不足の解決・ノウハウの獲得
  5. 譲渡益・売却益の獲得