持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継を解説!【否認事例あり】

持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継を解説!【否認事例あり】

持株会社化というと大手グループ向けの制度であるイメージがありますが、近年は中小企業の事業承継でも活用することが多くなってきています。

持株会社を利用する事業承継には、通常の事業承継では得られないメリットがあるため、積極的に活用していきたい方法です。本記事では、持株会社を利用した事業承継を解説します。

持株会社(ホールディングス)とは

持株会社(ホールディングス)とは

持株会社(ホールディングス)とは、既存の事業会社の株式を取得して管理・運営することを目的とした会社です。〇〇HDや△△グループなどの会社名は、持株会社であることを意味しています。

従来は一部の大手グループのみが導入している制度でしたが、近年は大手・中小問わずさまざまな企業が持株会社を導入するようになってきています。

持株会社を利用した事業承継について述べる前に、まずは、持株会社の種類や持株会社が増加した理由を解説します。

持株会社の種類

持株会社は、「事業持株会社」と「純粋持株会社」の2つに分けられます。それぞれどのような特徴を持つのかを詳しくみていきましょう。

【持株会社の種類】

  1. 事業持株会社
  2. 純粋持株会社

1.事業持株会社

事業持株会社とは、子会社を管理・運営しながら、自らも事業を行う会社のことです。自らも事業を行うため、子会社の株式配当金と事業の売上収益があります。

近年は、純粋持株会社の比率が増えていますが、第二次大戦以降は独占禁止法により純粋持株会社が禁止されていたため、解禁されるまでは持株会社といえば事業持株会社が一般的でした。

2.純粋持株会社

純粋持株会社とは、子会社の管理・運営に専念する会社のことです。自らは事業活動を行わないので、収益は子会社から上がってくる配当金のみです。

純粋持株会社のメリットは、親会社が特定の事業に傾倒することがなくなる点です。グループ全体の管理に専念することができるので、戦略的な組織運営が実現させやすくなります。

また、事業評価の効率化というメリットもあります。子会社ごとに決算を行うため、グループが手掛ける各事業の評価や対応を円滑に行えるようになります。

持株会社が増加した理由

持株会社制度を導入する企業が増えていますが、どのような理由によるものでしょうか。ここでは、純粋持株会社の解禁された経緯や増加理由をみていきます。

1.1997年12月に解禁された経緯

第二次大戦後の財閥解体以来、支配力の集中を防いで企業間の適度な競争環境を維持するために、純粋持株会社は禁止されていました。

しかし、企業が成長を図る過程において、独占禁止法の存在が足かせになる場面が多いことが問題視されていました。

持株会社の解禁を求める声が多く、1997年の金融ビッグバン(政府による大規模な金融制度改革)の一環として、純粋持株会社が解禁される運びとなりました。

2.国際的な競争力をつけるため

あらゆる業種においてグローバル化が進むなか、日本企業が生き残るためには、純粋持株会社制度を活用した経営統合が必要不可欠です。

競争力をつけるという点ではM&Aも有効な企業戦略ですが、純粋持株会社はM&Aよりも迅速に導入することができる点が評価されています。

また、導入後のシナジー効果を生み出すタイミングも早いメリットがあります。早期に国際的な競争力をつけられるとして急速に普及拡大しました。

事業承継とは

事業承継とは

事業承継とは、会社や事業の経営を後継者に引き継ぐことをいいます。引き継ぐものは、株式・不動産・従業員など、会社が保有するあらゆる資産です。

事業承継の種類は、誰に引き継ぐかで3通りに分けられます。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

【事業承継の種類】

  1. 親族内事業承継
  2. 親族外事業承継
  3. M&Aによる事業承継

1.親族内事業承継

親族内事業承継は、引継ぎ対象が親族の事業承継です。子・兄弟・姉妹・甥姪などが一般的で、特に親から子への事業承継が多くなっています。

親族内事業承継のメリットは、後継者育成の時間を確保できることです。早期に親族から後継者候補を選んでおくことで、経営スキルの磨き上げや覚悟を醸成する猶予を作ることができます。

一方で、後継者候補に引継ぎの意思があるとは限らないというデメリットもあります。子に引き継がせたい一心で事業承継の準備を進めていても、本人に承継を断られてしまう可能性もゼロではありません。

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2.親族外事業承継

親族外事業承継は、引継ぎ対象が親族以外の事業承継です。親族内に後継者候補がいない場合に、社内の役員・従業員から選ぶ時に利用されることが多くなっています。

親族外事業承継のメリットは、後継者候補が企業文化や事業方針を把握できている点です。後継者になる前から会社の事業に携わっているので、経営者交代による摩擦が起きにくく、事業承継後の経営も円滑に行いやすい特徴があります。

ただし、後継者候補に一定の資金力が求められるというデメリットがあります。親族外事業承継の場合は有償譲渡になることが多いので、株式を買取るだけの資金がなくては事業承継を実行することができません。

3.M&Aによる事業承継

M&Aによる事業承継は、引継ぎ対象をM&Aで探す事業承継です。従来は親族内事業承継が一般的でしたが、近年は後継者不在の企業がM&Aによる事業承継を利用することが増えています。

M&Aによる事業承継のメリットは、後継者候補(買い手)が限定されない点です。幅広い候補のなかから、後継者の資質がある人材あるいは企業を選択することができるので、会社にとってよい選択を取りやすくなっています。

デメリットは、後継者候補をみつけるのが難しい点です。幅広い候補から探すためには相応のネットワークが必要になるので、経営者自身で後継者にふさわしい人材をみつけ出すのは極めて困難です。

その際は、M&Aの専門家であるM&A仲介会社に相談することをおすすめします。日常的にM&A仲介を請け負っているM&A仲介会社は独自のネットワークを持っているので、後継者が格段に探しやすくなります。

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持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継とは

持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継とは

持株会社を導入する目的はいくつかありますが、事業承継に利用する方法もあります。この章では、持株会社方式による事業承継の流れやメリット・デメリットを解説します。

持株会社方式による事業承継の流れ

持株会社を利用した事業承継とは一体どのようなものなのでしょうか。ここでは、先代が後継者に事業を引き継ぐための流れを解説します。

【持株会社方式による事業承継の流れ】

  1. 後継者が新会社(持株会社)を設立
  2. 新会社(持株会社)が先代の会社の株式を買い取る
  3. 新会社(持株会社)に経営権が移動する

1.後継者が新会社(持株会社)を設立

まずは、後継者がオーナーとなって新会社(持株会社)を設立します。新会社は事業を引き継ぐための受け皿となるもので、今後も持株会社として機能しつづける重要な会社です。

新会社設立の手順は通常の法人登記と変わりませんが、後継者の出資率が100%であることが条件になります。出資率が100%未満の場合、後継者が全ての権利を取得することができなくなります。

2.新会社(持株会社)が先代の会社の株式を買い取る

新会社を設立したら、先代の会社の株式を現オーナーから全て買い取ります。その際の株式買取価格は、会社の価値に応じた適正な値である必要があります。

買取資金が足りない場合の資金調達は、金融機関から融資を受ける方法が一般的です。先代の会社の事業収益性や将来性が確かならば、株主配当金による安定した収益が約束されているので、融資を断られることはほとんどありません。

3.新会社(持株会社)に経営権が移動する

新会社が株式を買い取ったら、先代の会社の経営権が新会社へと移転されます。この時点で、新会社のオーナーである後継者に対して、事業承継が行われたことになります。

以降は、後継者が新会社と子会社の経営権を有するようになります。先代は引退することもできますが、経営が安定するまでは子会社に残るケースが多いです。

持株会社方式による事業承継のメリット

持株会社化の流れは一見すると手間がかかっているだけのように思えますが、かけた手間に見合うだけのメリットが存在しています。

【持株会社方式による事業承継のメリット】

  1. 株式の分散を防止できる
  2. 先代の経営者は株式売却益を獲得できる

1.株式の分散を防止できる

通常の事業承継の際、複数の相続人の間で株式が分散してしまうリスクがあります。株式の分散は会社の経営権の分散を意味しており、後継者が会社の経営をコントロールしづらくなります。

しかし、持ち株会社を活用する方法では、そもそも相続が発生しないため、株式の分散が起こることもありません。後継者に100%の株式を集中できれば、完全に後継者の意思のもとで経営を行うことができます。

2.先代の経営者は株式売却益を獲得できる

持株会社化の過程で株式の売買が行われるので、先代の経営者が株式の売却益を獲得することができます。

事業承継を目的としているため、基本的に100%の株式を売却することになります。そのため、先代の経営者が獲得する売却益は、高額になることがほとんどです。

持株会社方式による事業承継のデメリット

前述した2つのメリットはとても意味のあるものですが、いくつかのデメリットも存在しています。軽視すると失敗に終わる可能性もあるので、実行前に確認しておくことが大切です。

【持株会社方式による事業承継のデメリット】

  1. 先代の経営者に所得税の課税が生じる可能性がある
  2. 先代の経営者がなくなった際、相続税が発生する場合がある
  3. 後継者は融資を受けた場合、返済する義務がある

1.先代の経営者に所得税の課税が生じる可能性がある

先代の経営者が新会社のオーナーである後継者に株式を売却すると、株式の売却益が発生して譲渡所得税が課せられます。

持株会社化は相続税対策として利用することも多いですが、ケース次第では相続税よりも譲渡所得税が高くなってしまうこともあります。

【株式の譲渡所得税率】

  • 所得税・・・15%
  • 住民税・・・5%
  • 復興特別所得税・・・0.315%

2.先代の経営者がなくなった際、相続税が発生する場合がある

事業承継後に先代の経営者が亡くなると、譲渡所得税と相続税の二重課税が発生する可能性があります。

株式の売却価格が1億円の場合、譲渡所得税20.315%が引かれて、先代の手元に残るお金は約8000万円です。この段階では相続は発生していないため、納めている税金は譲渡所得税の約2000万円のみです。

しかし、先代が亡くなった時点で8000千円が丸々残っていた場合、8000千万円に対して相続が発生することになるため、既に納めている2000万円に相続税を上乗せしなくてはなりません。

二重課税を避けるためには、早期から相続税対策を施しておくことが大切です。先代が高齢である場合は、時間的な猶予があまりないので急ぐ必要があるでしょう。

3.後継者は融資を受けた場合、返済する義務がある

後継者が株式の買取資金を調達するために融資を受けた場合、融資額に利子を加えた金額を返済しなくてはなりません。

返済能力に関しては、融資を受けられる時点で会社の安定性・将来性が認められているのであまり心配する必要はありません。

ただし、最終的に返済する合計金額が、持株会社方式を利用することで得られる節税効果を上回る可能性があることには注意が必要です。

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事業承継の際に持株会社方式を選ばないとデメリットが多い?

事業承継の際に持株会社方式を選ばないとデメリットが多い?

持株会社方式による事業承継は、メリット・デメリットがそれぞれ存在しているため、必ずしもよい結果を招くとは限りません。

肝心なポイントは、何を目的として持株会社方式を採用するかということです。株式の分散防止目的であれば、相続が発生しない持株会社化は最善の選択肢といえるでしょう。

一方、節税目的である場合は、相続税と譲渡所得税の比較が重要になり、先代が獲得した売却益に対する相続税対策も必要になります。

持株会社方式による事業承継のメリットを最大化させるためには、メリット・デメリットを把握したうえで比較検討することが重要です。

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持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継事例

持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継事例

持株会社を利用した事業承継は、大きなメリットがある反面、国税庁による否認リスクも存在しています。この章では、持株会社を利用した事業承継の承認事例と否認事例を紹介します。

承認事例

まずは、持株会社を利用した事業承継の承認事例を5つ紹介します。それぞれの目的に注目すると、ポイントが理解しやすくなります。

【持株会社を利用した事業承継の承認事例】

  1. 大陽日酸による持株会社化
  2. 三重銀行と第三銀行による経営統合
  3. ティー・ワイ・オーとAOI Pro.の経営統合
  4. 雑貨屋ブルドッグとアクサス株式会社の経営統合
  5. 電子部品製造業の持株会社を介した事業承継

1.大陽日酸による持株会社化

1.大陽日酸による持株会社化

https://www.tn-sanso.co.jp/jp/index.html

2020年1月、大陽日酸は会社分割を利用して持株会社体制へ移行することを公表しました。実行予定日は2020年10月1日で、商号は「日本酸素ホールディングス株式会社」です。

大陽日酸グループは日本の産業ガスメーカーです。産業ガス事業において国内シェア1位、世界4位を誇っており、さらなるグローバル化を掲げています。

今回の持株会社化は、グローバル化計画の一環としています。国内事業中心であった経営体制から、よりグローバルな体制に移行するために運営体制強化を図りました。

2.三重銀行と第三銀行による経営統合

2.三重銀行と第三銀行による経営統合

https://www.33fg.co.jp/

2018年4月、三重銀行と第三銀行は共同株式移転を利用して持株会社体制へ移行しました。商号は「株式会社三十三フィナンシャルグループ」として、東京証券取引所・名古屋証券取引所に上場しています。

三重銀行、第三銀行は三重県に本店を構える地方銀行です。三重銀行は三重県北部を、第三銀行は三重県南部を主な営業基盤として、地域経済へ貢献しています。

今回の持株会社化の目的は、営業基盤の統合による安定的な収益基盤の構築です。三重県と愛知県におけるプレゼンスを発揮させ、将来を見据えたビジネスモデルの確立を目指します。

3.ティー・ワイ・オーとAOI Pro.の経営統合

3.ティー・ワイ・オーとAOI Pro.の経営統合

http://aoityo.com/ja/index.html

2017年1月、ティー・ワイ・オーとAOI Pro.は共同株式移転を利用して持株会社体制へ移行しました。新設会社の商号は「AOI TYO Holdings株式会社」です。

ティー・ワイ・オーとAOI Pro.は、TVCM業界の最大手です。TVCMの企画・制作を中心に、ブランディングやWeb広告も手掛けており、幅広い分野で成長しているクリエイティブ会社です。

今回の持株会社化の目的は、より強い競争力の獲得です。業界を代表する大手同士が一つのグループを形成することで、シェアや資本拡大を図り、業界をリードする企業への成長を目指します。

4.雑貨屋ブルドッグとアクサス株式会社の経営統合

4.雑貨屋ブルドッグとアクサス株式会社の経営統合

https://www.axas-hd.jp/

2016年3月、雑貨屋ブルドッグとアクサスは共同株式移転を利用して持株会社体制へ移行しました。新設会社の商号は「アクサスホールディングス株式会社」です。

雑貨屋ブルドッグは静岡に本社を構えるファッション雑貨屋です。小売雑貨店を日本全国に店舗展開していましたが、経営状態の悪化により60店舗中50店舗を閉鎖するなど、急速に規模を縮小していました。

アクサスは化粧品や生活雑貨の小売卸会社です。アクサスが持つノウハウをブルドッグの店舗に活用することで、シナジー効果を創出して経営状態の立て直しを図ります。

5.電子部品製造業の持株会社を介した事業承継

本事例は、電子部品製造業の事業会社A社と資産管理会社B社における持株会社を介した事業承継です。A社は安定して業績を伸ばしていましたが、社会的な不況による株価下落をきっかけに事業承継を決意します。

株式下落により相続税の負担は減少しましたが、それでも納税負担が大きくなることが予測されるため、以前より構想を練っていたB社の持株会社化を実行することになります。

今回の持株会社化で利用した方法は株式交換です。A社の株式の取得対価を現金ではなくB社の株式で支払うことで、税金を発生させないようにするものです。

実行前の段階で後継者・現経営者・その他で分散しているA社の全株式を株式交換でB社に移行させることで、A社の経営権をB社に集中させます。

事業承継は相続・贈与税が問題になることも多いですが、今回の事例では株式交換を活用したことで税金は発生していません。資金面の負担を軽減しつつ、見事に事業承継を実現させた事例です。

否認事例

次に、持株会社を利用した事業承継の否認事例を紹介します。

否認事例

https://www.keyence.co.jp/

こちらは、キーエンスの創業者である滝崎武光氏が、持株会社化による株価下落を利用して節税対策を試みたものの、国税庁から否認された事例です。

キーエンスの筆頭株主である資産管理会社「ティティ」の持株会社化に伴い、滝崎氏は株式評価額が下がることを国税庁に申告しました。しかし、申告は認められず税務調査が実行され、約1500億円の申告漏れが滝崎氏に通達されました。

今回の否認理由は、不当な株式評価額に引き下げとみられています。本件の申告漏れに関する追徴税額300億円となり、滝崎氏の創業者としての名誉に傷が付いてしまう結果に終わりました。

持株会社方式による事業承継が否認される理由

持株会社方式による事業承継が否認される理由

持株会社方式による事業承継が否認される理由は、過度な株式評価額の引き下げは国税庁に不当な節税対策と認識されてしまうためです。

また、節税対策のためだけに行われる持株会社化においても、否認される事例が続出しています。株式の評価額が適正でも否認されているので、事業承継を完了させるには節税対策以外の正当な理由が必要になります。

非常に繊細な問題になるので、国税庁からの指摘を避けつつ節税効果を得るためには、M&A・事業承継の専門家のサポートを受けることをおすすめします。

持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継の相談先

持株会社(ホールディングス)を利用した事業承継の相談先

持株会社を利用した事業承継を検討の際は、M&A総合研究所にご相談ください数多くの中小企業の事業承継に立ち会っており、中小企業の持株会社化についても豊富な経験があります。

企業価値評価を専門分野とする公認会計士が在籍しています。財務の専門家による適正な株式評価を行うことで国税庁から過度な節税対策と認識されることがないので、否認リスクを抑えることができます。

料金体系は完全成功報酬制を採用しています。株式のやり取りが終わって会社の経営権の移行が完了するまで一切の手数料が発生しないので、安心してご相談いただけます。

無料相談は24時間体制で対応しています。持株会社を利用した事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にご連絡ください。M&A・事業承継の経験豊富なスタッフが真摯に対応いたします。

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まとめ

まとめ

本記事では、持株会社を利用した事業承継について解説しました。持株会社を利用すると通常の事業承継にはないメリットが得られるので、積極的に検討したい制度の一つです。

しかし、持株会社の利用は国税庁からの否認リスクが存在するのも事実です。正当な事業承継であることを伝えなくてはならないため、持株会社を利用した事業承継を検討する際は、M&A・事業承継の専門家に相談することをおすすめします。

【持株会社の種類】

  1. 事業持株会社は子会社を管理・運営しながら自らも事業を行う会社
  2. 純粋持株会社子会社の管理・運営に専念する会社

【事業承継の種類】

  1. 親族内事業承継
  2. 親族外事業承継
  3. M&Aによる事業承継

【持株会社方式による事業承継の流れ】

  1. 後継者が新会社(持株会社)を設立
  2. 新会社(持株会社)が先代の会社の株式を買い取る
  3. 新会社(持株会社)に経営権が移動する

【持株会社方式による事業承継のメリット】

  1. 株式の分散を防止できる
  2. 先代の経営者は株式売却益を獲得できる

【持株会社方式による事業承継のデメリット】

  1. 先代の経営者に所得税の課税が生じる可能性がある
  2. 先代の経営者がなくなった際、相続税が発生する場合がある
  3. 後継者は融資を受けた場合、返済する義務がある