会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継の方法や相場、おすすめ仲介会社を解説!

M&Aはさまざまな業界や業種で行われており、これは会計士事務所や税理士法人も例外ではありません。

本記事では、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の方法を相場について解説します。また、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継におすすめの仲介会社も紹介しています。

会計士事務所・税理士法人とは

会計士事務所や税理士法人はどちらも経理業務を主に行いますが、両者には大きな違いがあります。この章では、会計士事務所と税理士法人の定義について解説します。

会計士事務所の定義

会計士事務所は、企業や個人事業主に代わって経理部門を行うことを主な業務としています

会計士事務所では会計や税務の代行を委託された企業や個人を顧客として、会計士1人が複数の企業を担当するケースが多くなっています。

税理士法人の定義

税理士法人とは、少なくとも2名以上の税理士が社員として勤務している特別法人格を有したところです。

税理士法人では、確定申告などの代理申請や必要書類の作成、税務相談などを行っています。そのほか、企業に対しては法人税・所得税・住民税などの処理業務、相続税対策なども請け負います。

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会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継の方法

近年、会計士事務所や税理士法人では、勤務している会計士や税理士の高齢化や跡継ぎがいないことが問題になっており、M&Aや事業承継などを検討するケースが増えています。この章では、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の方法について解説します。

1.M&A・事業承継の相談

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を考えたとき、経営者自身の力だけで相手先をみつけるのは非常に困難です。

そのため、M&Aや事業承継の専門家に相談して進めていくのが一般的です。会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継に関する相談先となるのは、主に以下のような会社・機関があります。

  1. M&A仲介会社
  2. M&Aアドバイザリー
  3. 金融機関・証券会社
  4. 税理・会計・法務事務所

①M&A仲介会社

1つ目の相談先は、M&A仲介会社です。M&A仲介会社は、M&Aや事業承継の支援を専門としており、M&Aの実績や独自のネットワークを持っていることが特徴です。

弁護士や会計士などの士業が在籍していることが多く、ほとんどの仲介会社はM&Aや事業承継の成立までの工程を一括支援しています。

M&A仲介会社は、M&Aや事業承継の対象となる会計士事務所などの間に立ち、中立的な立場で交渉を進め成約を目指します

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②M&Aアドバイザリー

2つ目の相談先は、M&Aアドバイザーです。M&A仲介会社と同じく、M&Aや事業承継に関する支援を専門に行っています。

M&A仲介会社が中立的な立場から交渉を進めるのに対し、M&Aアドバイザーは、依頼者の利益が最大になるように交渉を進めます。

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③金融機関・証券会社

3つ目の相談先は、金融機関や証券会社です。金融機関や証券会社のなかには、M&Aや事業承継のサポートを行う部署がおかれていることも多く、相談をすることができます。

日ごろから付き合いのある金融機関や証券会社であれば相談しやすいメリットはありますが、金融機関や証券会社の取引先から相手先を紹介するため、必ずしも希望に合った相手先がみつかるわけではない点がデメリットです。

④税理・会計・法務事務所

4つ目の相談先は先として、税理士事務所・会計士事務所・法務事務所です。近年は士業事務所でもM&Aに関する相談や支援を行っているところが増えており、各分野の専門的な知識を有している点に強みを持ちます。

しかし、M&Aや事業承継のサポート全てを請け負っているところは少なく、実際の業務は仲介会社など別の専門家に依頼しなければならないことも多いので、相談する際はサポート範囲を確認しておく必要があります。

2.M&A・事業承継に向けての委託契約

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の依頼先が決定したら、委託契約を結びます。委託契約の際は同時に秘密保持契約を結ぶのが一般的であり、締結することによよって情報漏洩を防ぐ目的があります。

契約の際は、後々のトラブル回避や自己防御になるので、内容についてはしっかり理解しておくことが大切です。

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秘密保持契約の締結

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を依頼する際、重要な契約ひとつが秘密保持契約の締結です。

秘密保持契約とは、取引を行う際に自社の経営や個人に関する情報を第三者に開示しないことを約束するものであり、秘密保持契約は機密保持契約や守秘義務契約と呼ばれることもあります。

締結にあたっては、どの範囲までを含めるのかなどを十分に協議しておき、明確にすることが重要です。

③M&A・事業承継先の選定及び、交渉

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の相談先と秘密保持契約が締結されたら、M&Aや事業承継の成立に向け、相手先の選定や交渉を進めていきます。

意向表明書の提示

意向表明書は、買収企業が売却企業に対して、M&Aや事業承継を行う意思があることを示す書面です。

意向表明書には、用いるM&A手法や目的、譲受価格と支払い方法、独占交渉権などが記載されます。

意向表明書は必ず提示しなけれなならないものではありませんが、買収側が意思を示すことによって円滑なM&Aや事業承継の交渉を進めることができます。

4.M&A・事業承継の各種契約書の締結

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を進めるうえでは、多くの契約締結や書類作成が必要になります。

そのなかの基本合意書は、交渉内容に譲渡側・譲受側が大筋で合意した段階で締結されるものです。

基本合意書の締結

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の交渉を進め、取引の具体的な条件を確定した段階で、基本合意書を締結します

基本合意書は最終契約を結ぶ前に締結されますが、あくまでも基本合意書を交わす段階で決定している条件になるので法的拘束力はもちません。

基本合意書の内容は、M&Aや事業承継を互いに進めていく意思表示の意味合いが強いものから、限りなく最終契約に近い内容のものまでさまざまなであるため、十分に確認したうえで締結することが大切です。

5.デューデリジェンス

基本合意書が締結されたら、M&Aや事業承継の譲渡側となる会計士事務所や税理士法人のデューデリジェンスが行われます。

デューデリジェンスとは、M&Aや事業承継に関するリスクを調査することをいい、譲受側が譲渡側に対して行います。

デューディリジェンスにはさまざまな種類があり、譲受側は調査によってM&Aや事業承継を実施してよいか、条件の変更が必要かなどを調査します。

財務DD

財務デューデリジェンスはファイナンシャルデューデリジェンスとも呼ばれ、会計士事務所や税理士法人の財務に関する調査を行います。

財務デューディリジェンスでは、決算資料である財務諸表から、対象企業の経営状態や財務状況など、複数年分を調査するのが一般的です。

特に、財務三表である損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書のチェックは入念に行われます。

税務DD

税務デューデリジェンスでは、会計士事務所や税理士法人における過去の税金などに関する調査を行います。

具体的には、法人の場合は法人税や所得税などの税金に未払いがないかなど、提出した税務申告書確認を行います。

法務DD

法務デューデリジェンスでは、会計士事務所や税理士法人に対して法的な観点から調査を行います。

リーガルデューデリジェンスとも呼ばれ、調査項目は訴訟や紛争の履歴や、違法行為による法的処置の履歴など多岐にわたります。

登記のことなど専門的な知識が必要な項目が多いうえ、発覚すれば大きな問題になりかねないため重要な調査です。

業務DD

業務デューデリジェンスでは、その会計士事務所や税理士法人の事業に直結する業務内容を調査します。調査は、外部環境や内部環境など、幅広い観点で行われます。

具体的には、営業やマーケティングによる企業継続性や、そのビジネス資源を取り込むことによる自社へのシナジー効果やリスクなどを確認します。

6.M&A・事業承継に関する代金支払い

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継が成立すると、譲受側は譲渡側に代金を支払います。

また、M&Aや事業承継をM&A仲介会社などに依頼していた場合は、成功報酬などの代金を支払います。

⑦クロージング

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継が成立して最終契約書を締結すると、企業の経営権が移ります。

この最終的に締結する手続きをクロージングといい、クロージングが行われたことによって、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継は完了となります。

⑧統合プロセスの実施

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の成立後に重要となるのが、統合プロセスの実施です。

企業の経営者が代わり、新たな組織作りをしていくためには、別々の企業だった企業の統合をしっかり進めていく必要があります。

この統合プロセスがうまく進められなければ、M&Aや事業承継で期待していた効果や成果が生まれないことにもなりかねないため、計画的に行わなければなりません。

会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継の相場

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継の相場は、地域や時期によって変わってきます。

相場となる会計士事務所や税理士法人の企業価値は、ね一年間に行う顧問料収入を元に考えられることが多く、それをベースとして最終的には交渉で取引価格が決定されるのが一般的です。

上記の方法は申告業務に関する個人事業の算出に用いられ、別会社として記帳代行やコンサルティング業務を行っている場合などは、時価純資産方式やDCF方式によって算出します。

会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継におすすめの仲介会社

この章では、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を検討する際におすすめのM&A仲介会社を10社紹介します。

①M&A総合研究所

M&A総合研究所は、M&A支援の豊富な経験と実績を有したM&Aアドバイザー・会計士・弁護士3名体制によるフルサポートを行っています。

一般的に半年~1年かかるといわれるM&Aを、強みである「超高速M&A」により平均3ヶ月での成約を実現しています。料金体系は完全成功報酬制を採用しています。

対応するエリア 日本全国
得意業種及び案件規模 さまざまな業種で中堅・中小企業
実績数 公表なし
お問い合わせ先 0120-401-970
サイトURL http://https;//masouken.com/lp01
電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
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②株式会社アックスコンサルティング

株式会社アックスコンサルティングは、会計事務所の支援・一般企業の経営支援・資産家の不動産コンサルティングの3つを柱としたコンサルティングサービスを提供しています。

会計事務所M&A支援協会を設立し、会計事務所業界専門として30年以上にわたり培ったノウハウと全国規模の専門家ネットワークを活用した事業承継のサポートを行っています。

対応するエリア 日本全国
得意業種及び案件規模 士業事務所
実績数 公表なし
お問い合わせ先 03-5420-2800(東京)06-6314-0100(大阪)052-586-6311(名古屋)
サイトURL https://www.accs-c.co.jp

③日本M&Aセンター

日本M&Aセンターは、M&A成約実績数No.1のリーディングカンパニーです。企業の実績や経営状況などの客観データと業界のトレンドなどの環境要因、経営者の歩んできた歴史と想いや人生をM&Aに反映しています。

中小企業をメインに29年のM&A支援実績があり、30名の士業専門家によるサポートにより国内最大級のM&Aネットワークを構築しています。

対応するエリア 日本全国・アジア全域
得意業種及び案件規模 中小企業
実績数 5000件超
お問い合わせ先 0120-034-150
サイトURL https;//www.nihon-ma.co.jp

④税理士法人 山田&パートナーズ

税理士法人山田&パートナーズは、1981年の創立から一貫して総合型税理士法人として会計・税務・財務に関わるすべての業務に取り組んでいます。

会計・税務・財務に関わるコンサルティング型の業務を、情報提供から具体的な提案、実行まで二人三脚で進めます。

大小さまざまな企業の税務顧問やコンサルティング実績があり、高い専門性を持ったチームがM&Aや事業承継をサポートしています。

対応するエリア 非公表
得意業種及び案件規模 会計・税務・財務、中小企業~大企業まで
実績数 非公表
お問い合わせ先 03-6212-1660
サイトURL http://www.yamada-partners.gr.jp

⑤石割公認会計士事務所

石割公認会計士事務所は、株式公開に特化し株式公開準備のための財務管理体制の構築や内部統制の構築を支援しています。

当事務所の公認会計士は監査法人出身者であり、株式上場前のベンチャー企業における投資経験をもっています。

また、監査法人系の税理士法人の出身税理士が税務業務にも対応し、企業価値を最大化する戦略の立案やM&Aなどを総合的にサポートします。

対応するエリア 非公表
得意業種及び案件規模 未公開会社・非上場会社
実績数 非公表
お問い合わせ先 03-3442-8004
サイトURL http://www.cpa-ishiwari.jp

⑥辻・本郷 税理士法人

辻・本郷税理士法人は、安心のトップブランドカンパニーとして日本最大規模の拠点をもっています。

顧客の期待に応えるスピードと品質を実現するなどの10個のクレドを掲げ、人としてプロフェッショナルとして信頼される企業を目指し取り組んでいます。

専門分野に特化した総合力により、企業の規模に関係なく長年蓄積した実績と経験を活かし、専任スタッフが最初から最後までワンストップのサービスを実現しています。

対応するエリア 日本全国、カンボジア、タイ、ミャンマー、アメリカ合衆国
得意業種及び案件規模 大規模から小規模まで
実績数 非公表
お問い合わせ先 0120-730-706
サイトURL https://www.ht-tax.or.jp

⑦事業承継コンサルティング株式会社

事業承継コンサルティング株式会社では、M&Aにおける会社売却において、買い手候補のピックアップから条件の交渉、節税の提案まで総合的にサポートしています。

中小企業診断士が多数在籍しており、中小企業の経営改善支援や事業承継に強みと実績があります。

対応するエリア 非公表
得意業種及び案件規模 中堅・中小企業
実績数 非公表
お問い合わせ先 03-3527-9033
サイトURL https://jigyohikitsugi.com

⑧会計事務所M&A相談センター

会計事務所M&A相談センターでは、税理士紹介のパイオニアとして、1995年創業からの25年で12万件の税理士紹介を行なっています。

業界での確かな実績と培ったノウハウを活かし、最適なM&Aや事業承継のマッチングを目指します。

対応するエリア 日本全国(一部地域を除く)
得意業種及び案件規模 大規模から小規模まで
実績数 非公表
お問い合わせ先 0120-374-024
サイトURL https://zeirisi.ma-viscas.com

⑨M&A総合法律事務所

M&A総合法律事務所は、唯一のM&A専業法律事務所で、専門性の高いノウハウを活かした支援サービスを行っています。

M&Aによる会社買収や事業承継、M&Aによる組織再生をサポートしており、M&Aアドバイザリーや仲介などの経験を豊富に持っています。

対応するエリア 日本全国
得意業種及び案件規模 非公表
実績数 300件超
お問い合わせ先 03-6435-8418
サイトURL https://ktt-law.com

⑩PwC税理士法人

 PwC税理士法人は、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリーおよび税務、法務のプロフェッショナルが連携して業務にあたっています。国内外におけるクライアントの課題解決を支援します。

対応するエリア 日本全国・海外
得意業種及び案件規模 自動車、重工業・産業機械、化学、エネルギー、建設、運輸・物流、消費財、テクノロジー、情報通信、エンタテイメント、ホスピタリティ、総合商社
実績数 非公表
お問い合わせ先 03-5251-2400(東京本部)
サイトURL https://www.pwc.com/jp/ja

会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継のメリット

会計士事務所や税理士法人がM&Aや事業承継を行うメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

この章では、会計士事務所や税理士法人がM&Aや事業承継を行うメリットを、売却側と買収側それぞれの観点から解説します。

売却側

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を行う売却側は、主に以下5つのメリットがあります。

  1. 後継者問題の増加
  2. 従業員の雇用確保
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 大手税理士法人に参画
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

①後継者問題の増加

現在、多くの会計士事務所や税理士法人が後継者問題を抱えており、会計士や税理士の高齢化が進んでいるものの、後継者をいないケースが増加しています。

M&Aで会計士事務所や税理士法人を売却して事業承継すれば、専門家のネットワークを活用して適切な承継先を探すことができ、自社の存続が可能になります。

②従業員の雇用確保

もし事業承継ができず、会計士事務所や税理士法人をたたむことになれば、抱えている従業員を解雇しなければなりません。

M&Aによる事業承継を行えば、業員の雇用も引き継ぐことができる点が大きなメリットです。

③売却・譲渡益の獲得

会計士事務所や税理士法人をM&Aによる事業承継すれば、売却益や譲渡益を獲得することができます。

一般的に、売却額の相場は利益の3~5倍程度とされていますが、減価償却費・債務・所得税や住民税などが差し引かれます。

④大手税理士法人に参画

会計士事務所や税理士法人をM&Aによって売却することで、自社より大きな大手税理法人へ参画できる可能性があるというメリットもあります。

個人の会計士事務所や小規模税理士法人が、大手税理士法人に傘下入りすることで、業務の幅や取り扱い案件の増加にもつながります。

⑤個人保証・債務・担保などの解消

会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継による売却では、個人保証・債務・担保なども引き継がれるため、これらのストレスから解消されるのもメリットです。

銀行などの借入金は事務所代表が連絡保証となっていることがほとんどですが、借入金の支払いだけではなく連絡保証からも解放されます。

買収側

次に、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を行った際、買収側が得られるメリットについて解説します。

  1. 有資格者の確保
  2. 未進出の事業エリアへの進出
  3. 開業リスクの回避
  4. 事業の早期安定化
  5. 顧客の引継ぎによる収入増加

買収側の5つのメリットを見ていきましょう。

①有資格者の確保

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を行うことより、売却側で働く会計士や税理士などの有資格者を獲得できるメリットがあります。

十分な経験や実績を持った資格者を獲得できることは、受け持てる案件が増えることにもつながり、増収を見込むことができます。

②未進出の事業エリアへの進出

会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継によって買収する側は、決して同じ業種とは限りません。

買収側のウィークポイントであった分野を補完したり、新たな分野への事業拡大を目的として買収するケースもみられます。

未進出の事業エリアへの進出がスムーズに行えることは、買収による大きなメリットといえるでしょう。

③開業リスクの回避

新規開業の会計士事務所や税理士法人が苦労するのは、経営が安定するまでの顧客の獲得や従業員の確保です。

会計士事務所や税理士法人が新規顧客を早々に増やすことは難しく、案件が増えないなかで従業員を雇用することも開業時のリスクです。

既に顧客を持っている会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継によって買収すれば、開業リスクを大きく減らすことができます

④事業の早期安定化

会計士事務所や税理士法人に限ったことではありませんが、M&Aや事業承継では十分価値があるからこそ相手先を買収します。

現在の会計士事務所や税理士法人の経営状況を理解したうえで買収するので、事業を早期に安定化できるというメリットが生まれます。

⑤顧客の引継ぎによる収入増加

会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継によって買収すれば、買収した事務所の顧客を引き継ぐことができ、収入増加が見込めるメリットがあります。

複数の会計事務所などに同じ業務を依頼している企業は稀ですので、今まで契約をしていなかった顧客の獲得に期待できます。

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会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継のポイント

会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継する場合、注意しておかなければならない点もあります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて解説します。

  1. 資格業のため、M&A・事業承継後も経営者が残ることもある
  2. 株式売却や譲渡がないため、税務上の動きも確認
  3. 会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継実績のある専門家に相談

①資格業のため、M&A・事業承継後も経営者が残ることもある

会計士事務所や税理士法人をM&Aや事業承継した場合、会社そのものだけではなく従業員を獲得することができますが、場合によっては買収した会計士事務所などの経営者が残ることもあります。

経営者も有資格者なので新たな戦力として迎え入れ、増員となった有資格者を有効活用することで、会計士事務所などの顧客拡大に結び付けるとよいでしょう。

②株式売却や譲渡がないため、税務上の動きも確認

会計士事務所や税理士法人は株式会社化していないところが多いため、株式売却や譲渡はほとんどありません。

しかし、売却益は株式だけによるものではないので、少しでも売却益が出るような場合は税務上の動きも確認しておくことが大切です。

③会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継実績のある専門家に相談

会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継では、M&A仲介会社やM&Aアドバイザーなど、実績のある専門家に相談することをおすすめします。

M&A・事業承継実績のある専門家に相談することで、幅広い選択肢のなかから条件にあった相手先をみつけることができ、M&Aの交渉や手続き面でのサポートも受けることができるので、成功する確率も高くなります。

まとめ

今回は、会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継について解説しました。会計士事務所や税理士法人のM&Aや事業承継を検討する際は、得られるメリットや押さえておくべきポイントを十分理解しておくことが大切です。

【M&A・事業承継の主な相談先】

  1. M&A仲介会社
  2. M&Aアドバイザリー
  3. 金融機関・証券会社
  4. 税理・会計・法務事務所

【会計士事務所や税理士法人がM&Aや事業承継を行うときの方法・手順】

  1. M&A・事業承継に向けての委託契約
  2. M&A・事業承継先の選定及び、交渉
  3. M&A・事業承継の各種契約書の締結
  4. デューデリジェンス
  5. M&A・事業承継に関する代金支払い
  6. クロージング
  7. 統合プロセスの実施

【会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継のメリット(売却側)】

  1. 後継者問題の増加
  2. 従業員の雇用確保
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 大手税理士法人に参画
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

【会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継のメリット(買収側)】

  1. 有資格者の確保
  2. 未進出の事業エリアへの進出
  3. 開業リスクの回避
  4. 事業の早期安定化
  5. 顧客の引継ぎによる収入増加

【会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継のポイント】

  1. 資格業のため、M&A・事業承継後も経営者が残ることもある
  2. 株式売却や譲渡がないため、税務上の動きも確認
  3. 会計士事務所や税理士法人のM&A・事業承継実績のある専門家に相談