個人がМ&Aを成功させるためのポイント3つ!М&Aで賢く起業しよう

個人М&Aについてお調べですね。

近年では、企業だけではなく個人でМ&Aをする人が増加しています。

個人М&Aを行うと、ゼロから起業せずとも経営者になることができるのです。

しかし、個人がМ&Aをするにはリスクも伴います。

失敗すると、多額の負債を抱えてしまう可能性もあるのです。

そこで今回は、個人のМ&Aの成功のポイントや、具体的な手続き方法に説明します。

正しい方法でМ&Aを行い、少ない予算で大きな利益を上げましょう。

目次

1.個人M&Aって本当に成功するの?

個人М&Aは、ポイントを押さえれば成功することができます。

少ない予算で大きな利益をあげることができるのです。

サラリーマンが企業を買収しビジネスを始めている人も増加しています。

個人や中小企業のМ&A件数は、MARRオンラインによると2016年に2,500件・2018年に4,000件弱と年々増加しているのです。

実際に、個人や中小企業向けのМ&Aマッチングサービスなども年々増加傾向にあるのです。

このように、個人がМ&Aを行い企業を買う動きは年々加速しているのです。

個人М&A増加の背景には、働き方の多様化が関係しています。

働き方の多様化による個人М&Aの増加

個人М&Aが増加傾向にある要因として、働き方の多様化が挙げられます。

近年、毎日のように働き方の多様化がニュースや新聞で報道されていますよね。

企業に勤める・自ら起業するといった働き方だけではなくМ&Aで会社を買い経営者になるという働き方も増えてきているのです。

その中の1つとして、サラリーマンが企業を買収し、経営者になる方法があります。

2018年4月に発売された三戸政和氏のによる著書、『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門』で、個人М&Aは一気に世の中に認知されました。

では、М&Aはどのような目的で行われるのか見ていきましょう。

2.個人M&Aの3つの目的

個人М&Aは、近年増加傾向にあります。

では、個人М&Aはどのような目的で行われているのかを確認していきましょう。

個人М&Aには、以下の3つの目的があります。

  1. 起業時の時間的コストを抑えるため
  2. 資産形成のため
  3. 経営者になるため

では、1つずつ見ていきましょう。

目的1.時間や労力コストを抑えるため

個人М&Aは、起業時の時間的コストを抑えるために使用されます。

自分で一から起業しようとなると、かなりの時間を要してしまうでしょう。

例えば、株式会社の登記には以下の費用が発生します。

  • 登録免許税:15万円~
  • 定款謄本手数料:2,000円
  • 定款認証:5万円
  • 収入印紙:4万円

また、設立までの手続きにかかる期間は2~3週間です。

しかし、資金調達やビジネスモデルの作成などを考えると半年~1年以上かかるでしょう。

しかし、企業をМ&Aすればスピーディーに起業ができます。

なぜなら、企業のビジネスモデルは既に出来上がっているからです。

М&Aを行うのには2~3ヶ月かかるものの、統合後はすぐに営業を開始できます。

土地や設備、従業員といった資産ごと手に入れることができるのです。

目的2.資産形成のため

個人М&Aは、資産形成のためにも行われています。

その理由の多くは、老後の資金確保です。

少子高齢化の日本において、今後年金の支給額は下がる見込みが大きくなっています。

そのため、年金だけで生活するのは難しいといわれているのです。

勤めている企業によっては、60〜65歳で定年退職をしなければなりません。

М&Aは資産形成のための1つの手段なのです。

40~50代で個人М&Aを行い、経営者となることで定年後も安定的に収入を得ることができます。

なぜなら、経営者は役員報酬を毎月受け取れるからです。

そのため、年金のみに頼らず生活できます。

目的3.経営者になるため

個人М&Aは、サラリーマンが経営者になるための方法としても用いられます。

「いつか経営者になりたい」と思っているサラリーマンは非常に多いでしょう。

そのため、サラリーマンが自身の資産で企業を買収し、経営者になること場合も増えています。

うまく経営すれば、サラリーマン時代の何倍もの利益を上げることができるのです。

経営者になれば、勤務地や仕事内容なども自分で選ぶことができます。

3.個人М&Aのメリット

個人М&Aは、どのようなメリットがあるのか気になりますよね。

個人М&Aのメリットは以下の2つです。

  1. 少ない資金で経営者になれる
  2. 買収後すぐに利益が発生する場合もある

では、1つずつ見ていきましょう。

メリット1.少ない資金で経営者になれる

個人М&Aは、少ない資金で経営者になることができます。

個人が起業しようとなると、規模にもよりますが1,000万円ほどの資金が必要です。

銀行に融資してもらう必要があるでしょう。

しかし、М&Aの場合、300万円ほどで企業を買収することができるのです。

さらに、設備や従業員といった資産まで丸ごと買収できます。

このように、少ない資金で経営者になることができるのです。

メリット2.買収後すぐに利益が発生する場合もある

個人М&Aは、買収後にすぐに利益が発生する場合があります。

なぜなら、企業のビジネスモデルが既に出来上がっており、あらかじめどのように経営していくか具体的な方法まで考えることができるからです。

また、買収額が安い場合には買収金額も素早く回収できる可能性があります。

結果として、すぐに利益を手にすることができる場合もあるのです。

しかし、成功させるためには経営スキルが必要となってきます。

自身の得意とする業種や、どのように経営していくかなどは、М&Aアドバイザーに相談しながら進めていくのがおすすめです。

4.個人М&Aを行う際に考えておくリスク

個人М&Aは、メリットがある一方リスクも大きいです。

きちんとリスクを把握しておかなければ、多額の負債を抱えるケースも少なくありません。

個人М&Aのリスクは、以下の3点です。

  1. 売上や利益も少ない可能性
  2. 簿外債務などの買収後発覚する負債がある可能性
  3. 従業員が辞めてしまい営業ができなくなる可能性

では、1つずつ見ていきましょう。

リスク1.売上や利益も少ない可能性

個人でМ&Aを行う場合、買収した企業の売上や利益も少ない可能性があります。

個人がМ&Aするとなると、予算は低価格になるでしょう。

低価格で買収した企業は、売上や利益も少ない可能性があります。

なぜなら、企業の譲渡価格は売上や利益から計算されるからです。

売上や利益も低ければ、その分譲渡価格が低くなります。

買収後に売上や利益を上げるためには、経営者の改革や知識が必要でしょう。

最低限の経営知識がないと、役員報酬を受け取るのは難しいのです。

リスク2.簿外債務などの買収後発覚する負債がある可能性

個人がМ&Aする場合、簿外債務などの負債が買収後発覚する可能性があります。

簿外債務とは、貸借対照表上に記載されていない債務のことです。

取引完了後に発覚し、多額の負債を抱える経営者も少なくないでしょう。

簿外債務を防ぐためには、デューデリジェンスを徹底することが必要です。

デューデリジェンスとは、М&A成立前に買い手が売り手企業について調査することを指します。

具体的には、企業価値の査定や法律に関わる資産について調査する作業です。

デューデリジェンスを徹底しておかなければ、リスクに気づかない場合があります。

リスクをあらかじめ把握するためにも、デューデリジェンスはしっかり行いましょう。

このように、取引完了後のリスクもしっかりと考えたうえで取引を行う必要があります。

リスク3.従業員が辞めてしまい営業ができなくなる可能性

個人М&Aに限ったことではありませんが、М&A完了後に従業員が辞めてしまい営業ができなくなる可能性もあります。

М&Aで経営者が変わると、少なからず会社の雰囲気や風土は変わってしまいます。

特に個人М&Aの場合、「経営素人に乗っ取られた」というイメージを抱く人もいるでしょう。

その変化を好まない売り手企業の従業員の中には、退職を希望する人もいます。

従業員も売り手企業の大切な資産です。

そのため従業員の退職を防ぐための対策は十分に練っておきましょう。

具体的には、あくまでも友好的М&Aであるということを強調したり従業員とのコミュニケーションを密にはかったりなどの努力が必要です。

リスク4.経営スキルがなく倒産してしまう

個人М&Aは、経営スキル不足で倒産してしまう可能性があります。

なぜなら、ほとんどの買い手にとってこれまで経営の経験がないからです。

倒産してしまうと、あなたはもちろん従業員まで職がなくなってしまいます。

そうならないためにも、М&Aは統合後のことも考えМ&Aを慎重に行いましょう。

また、経営に不安がある人はМ&Aアドバイザーに相談することをおすすめします。

М&Aアドバイザーに相談することで、経営に関するあらゆるアドバイスやサポートをしてくれますよ。

5.どういう人であれば個人М&Aを成功できるのか

個人М&Aには、正しく行うことで大きな利益を上げることができます。

では、そのような人であれば個人М&Aを成功させることができるのか気になりますよね。

個人М&Aを成功させる人の特徴は、以下の2点です。

  1. 経営に関する知識がある
  2. 明確なМ&Aの目的や戦略がある

では、1つずつ見ていきましょう。

特徴1.経営に関する知識がある

個人М&Aを成功させるためには、経営に関する知識は必須です。

具体的には、以下のような知識があります。

  • 財務・経理の知識
  • 資金調達の方法
  • 会社経営に関する先見性や判断力
  • リスク回避の方法
  • 保険に関する知識
  • マーケティング知識
  • 業界知識
  • 法律の知識
  • プレゼン能力

実際に、個人М&Aを行う人は会社経営の経験がなく経営の知識が少ないです。

しかし、いきなり経営の知識をつけるのは難しいでしょう。

そのため、経営の知識のないまま安易にМ&Aをすることはおすすめしません。

特徴2.明確なМ&Aの目的や戦略がある

個人М&Aには、明確な目的や戦略が必要です。

具体的には、以下のものです。

  • 本当にそのМ&Aを行う価値はあるのか
  • どのようなビジネスを展開していきたいか
  • どれくらいの価格で企業を買収するか
  • 買収の際に譲れないポイントは何か
  • 買収後の具体的な計画は立っているか

このように、細かく目的や戦略が決める必要があります。

そうすることで交渉段階でもぶれることなく、目的に沿ったМ&Aを実行できるのです。

しかし、どのように決めたらいいのか分からないという場合もあるでしょう。

その際は、М&Aアドバイザーと相談しながら一緒に進めましょう。

М&A戦略についての詳細は、『М&A戦略とは?目的別に戦略を策定し利益の最大化をはかろう』を併せて確認してくださいね。

6.個人М&Aにおける案件の探し方

個人でМ&Aを検討していきたいという場合、案件を探す必要があります。

個人М&Aをする際の、案件の探し方を確認していきましょう。

具体的には、以下の3つの方法があります。

  1. 知り合いやツテを見つける
  2. マッチングサイトに登録する
  3. М&A仲介会社に相談する

では、1つずつ見ていきましょう。

方法1.知り合いやツテを使う

知り合いやツテをたどってМ&A案件を探す方法です。

知り合いで、「企業を売却したい」といっている経営者がいるとします。

業務内容や条件、将来の展望などを総合的に判断し買収する価値があれば話を進めていきましょう。

知り合いやツテの場合、わざわざМ&Aアドバイザーに依頼せずとも、候補先を見つけることができます。

しかし、知人同士のМ&Aは、トラブルになるケースが非常に多いのです。

特に、個人で行う場合にはМ&Aに関する知識が乏しく失敗してしまう場合もあります。

そのため、交渉時や契約書作成時には、必ず第三者に見てもらいましょう。

方法2.マッチングサイトに登録する

マッチングサイトに登録する

М&Aのマッチングサイトから買収先を見つける方法もあります。

マッチングサイトとは、買い手と売り手とマッチングしてくれるウェブサービスです。

希望買収額や条件などを登録しておけば、マッチした案件が表示されます。

まずは、サイトに登録し希望する条件を入れておきましょう。

そうすることでマッチする案件があれば知らせてもらえます。

マッチングサイトのメリットは、その手軽さです。

М&A仲介会社にわざわざ足を運ばなくとも、案件を紹介してもらえます。

しかし、実際に気になる企業が見つかった場合にはМ&Aアドバイザーに相談するのがおすすめです。

アドバイスをもらえるだけではなく、専門知識を要する手続きもサポートしてくれますよ。

方法3.М&A仲介会社に相談する

М&A仲介会社に相談し、候補企業を探してもらう方法です。

個人のМ&Aにおいては、М&A仲介会社に相談する方法を一番おすすめします。

なぜなら、非常に豊富な案件数の中から候補を選んでくれるからです。

М&A仲介会社は、幅広いネットワークを駆使して候補企業を探してくれます。

そのため予算や希望業種など細かい条件にも応じてくれますよ。

また、個人でМ&Aを行う場合、ほとんどの方が初めてでしょう。

М&Aが初めてという個人の方は、特にアドバイザーに相談することをおすすめします。

豊富な知識と経験を共に様々なアドバイスをもらうことができるからです。

相談だけであれば、無料で行ってくれます。

М&Aの相談相手に関しての詳細は、『M&Aを相談する相手って?賢く選んでM&Aを成功させよう』を併せて確認してくださいね。

7.1番おすすめはМ&A仲介会社

3つの方法を確認してきましたが、その中でも1番おすすめはМ&A仲介会社に相談することとなっています。

なぜなら、М&Aの実績、案件数はトップクラスだからです。

様々なネットワークを駆使して多種多様な候補先の案件を持っています。

豊富な実績や経験をもとに、ぴったりの候補先を見つけてくれますよ。

また、弁護士や社労士が社内に在籍している場合は法律や財務に関する細かいサポートもしてくれるのです。

相談は無料ですので、まずは気軽に相談してみましょう。

М&A仲介会社について詳しくは、『【M&A仲介会社BEST5を発表】有名企業5社を徹底比較!!』を確認してくださいね。

8.М&A仲介会社の選び方

個人М&Aの場合、М&A仲介会社に依頼することは必須です。

では、そのような方法でМ&A仲介会社を選べばいいのか見ていきましょう。

М&A仲介会社の選び方は、以下の2つです。

  1. 中小企業の案件を豊富に持っている
  2. 社内に専門家がいる
  3. 完全成功報酬型を選ぶ

選び方1.中小企業の案件を豊富に持っている

個人М&Aの場合、中小企業の案件を豊富に持っているМ&A仲介会社を選びましょう。

なぜなら、個人でМ&Aを行うほとんどの場合、中小企業の案件を買収するからです。

よほど資金や経営力がない限り、大手企業を買収することはないでしょう。

中小企業の案件が豊富であれば、あなたの希望に合った候補先を探してくれます。

また、中小企業の案件が豊富なМ&A仲介会社は、最低報酬額も低い可能性があるのです。

最低報酬とは、М&A仲介会社に支払う成功報酬額の最低額です。

大手企業をメインとしたМ&A仲介会社の場合、最低報酬は1,000万円以上が相場となっています。

その場合、例えレーマン方式上の計算では500万円である場合でも、1,000万円支払わなければいけないのです。

М&A仲介会社を選ぶ際には、中小企業の案件が豊富かどうかを確認しましょう。

ホームページに記載されている実績を確認するほか、最低報酬がいくらかを確認することで知ることができます。

選び方2.専門家が社内にいる

専門家が社内にいる

社内に専門家がいるМ&A仲介会社なのかもしっかりと調べましょう。

M&Aをするなら、ビジネス・経営の知識だけでなく、法務・会計・税務などの専門知識が欠かせません。

しかし、個人で上記の知識に富んだ人は非常に少ないでしょう。

М&A仲介会社は、法務・会計・税務などの専門知識もアドバイスしてくれるのです。

M&A仲介会社の中には、弁護士事務所や会計事務所と連携している会社が沢山あります。

しかし、社内に選任で専門家がいる方がスピード感があり、交渉がスムーズに進むのです。

そのため以下の専門家が社内にいるのか確認するようにしましょう。

  1. 弁護士
  2. 公認会計士

それぞれの役割を確認しましょう。

①弁護士

M&Aにおいて弁護士の役割は大きく3つあります。

  1. 契約書の作成とチェック
  2. 交渉の場の立会い
  3. デューデリジェンスの立会い

M&Aでは秘密保持契約・基本合意契約・最終契約の3つの契約書を交わします。

契約書にはそれまでに交渉してきた内容が記載されるため、有利に交渉を進める必要があるのです。

できるだけ有利な条件でM&Aを成立させるためには、弁護士の存在は不可欠と言えるでしょう。

弁護士についてが、『弁護士のいるM&Aコンサル会社ランキングTOP3!報酬費用や役割を解説』に詳しく説明しています。

②公認会計士

M&Aにおいて公認会計士の役割は、公正な買収価格を算定してくれることです。

当然ですが、買い手企業は出来るだけ低い価格で買収したいと考え売り手企業は出来るだけ高く売却したいと考えます。

しかし、片方が売却価格を決めてしまうと、不利なM&Aとなってしまう可能性が高いです。

そこで、公認会計士は公正な立場で財務諸表などを確認し、適正な売却価格を決定してくれます。

売り手企業のデューデリジェンスや資料作成も任せることが可能です。

また、税理士登録している公認会計士であれば、節税対策のアドバイスしてくれます。

個人М&Aの場合、資金は限られている場合がほとんどでしょう。

少しでもコストを抑えるためにも、公認会計士に直接アドバイスをもらうことがおすすめです。

選び方3.完全成功報酬型を選ぶ

完全成功報酬型の料金体系のМ&A仲介会社を選びましょう。

完全成功報酬型とは、取引完了まで一切の料金がかかりません。

個人のМ&Aでは、良い候補先が見つからない・交渉がうまくいかないなどで途中で中止になってしまう場合もあるでしょう。

その際に、完全成功報酬型でないと着手金や中間金は戻ってこないのです。

取引完了で初めて料金が発生する、完全成功報酬型を選びましょう。

9.個人がМ&Aするときの流れ

ここからは個人のM&Aを実行するための流れを確認していきましょう。

今回は、М&A仲介会社に依頼した場合を想定しています。

個人がM&Aの実行する際の流れは以下の通りです。

  1. 社内での検討
  2. アドバイザリー契約の締結
  3. 相手企業の選定
  4. 相手企業への打診
  5. 秘密保持契約の締結
  6. トップ面談の実施
  7. 意向表明書の提示
  8. 基本合意契約の締結
  9. デューデリジェンス
  10. 条件交渉
  11. 最終契約・クロージング
  12. 統合プロセス

手法によって若干異なることもありますが、大筋は同じです。

M&Aの検討~成立まで、約3ヶ月~1年程かかると考えましょう。

それでは、M&A実行の手続きの流れを12のステップに分けて1つずつ確認していきます。

ステップ1.М&Aの検討

まずは、М&Aの検討が必要です。

  • 本当にM&Aをするべきか
  • М&Aを行う目的は何か
  • М&Aしたい企業の地域や業種
  • 適切なM&A相手企業のイメージ
  • M&Aのスケジュール

以上の4つは事前にしっかりと固めておく必要があります。

この4つが固まれば、頼れるM&Aアドバイザーを探しましょう。

ステップ2.アドバイザリー契約の締結

アドバイザリー契約の締結

M&Aをすることが決まれば、M&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を交わします。

M&Aアドバイザーとは、M&Aを総合的にコンサルティングする存在です。

自身だけでM&Aを進めようとすると、相手企業の選択肢に限界があります。

また、М&Aには資料作成などの細かな作業もたくさんあるのです。

全てを自身で行うこともできますが、時間がかかってしまうでしょう。

М&Aアドバイザーは細かい業務のサポートもしてくれます。

M&Aには非常にたくさんの専門知識が必要なため、M&Aアドバイザーに頼ることが効率的です。

アドバイザリー契約については、『アドバイザリー契約とは?目的やコンサルティング契約との違いを解説』で詳しく説明しています。

ステップ3.相手企業の選定

M&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を交わしたら、相手企業の選定をしていきます。

まずは、M&Aアドバイザーと一緒に相手企業に求める条件をまとめていきましょう。

例えば、地域・企業規模・業種・売上高などです。

あらかじめ検討した内容を改めてM&Aアドバイザーと固めていきましょう。

その際に、どうしても譲れない条件~譲歩可能な条件まで優先順位をつけておくことをおすすめします。

スムーズに取引が進み、目的に沿った売り手企業を見つけることができますよ。

ステップ4.相手企業への打診

条件が固まったら、3社~5社程度あてはまる企業をM&Aアドバイザーに紹介してもらいましょう。

気になる企業があれば、相手企業に打診していきます。

その際も、アドバイザーがサポートしてくれるので条件などを確認しながら進めましょう。

ステップ5.秘密保持契約の締結

相手企業が興味を持って、さらに詳細な情報を求められると、秘密保持契約を締結します。

M&A成立に至らない可能性も十分にあり得るため、詳細な情報を開示する前に互いに秘密保持契約を締結しておくのです。

このタイミングで、社名や財務情報などの詳細な情報が相手企業に知らされます。

ステップ6.トップ面談の実施

互いに、M&Aを前向きに進める意思がある場合、売り手企業のトップと面談を行います。

M&Aに至った経緯やM&Aの目的、M&A成立後のスケジュールなどを話し合い、疑問を解消する場です。

もちろん、M&Aアドバイザーが同席してくれるので安心して構えましょう。

ステップ7.意向表明書の提示

トップ面談を繰り返し、互いに納得のいく相手だと判断をしたら、意向証明書を提出しましょう。

意向証明書とは、譲渡価格や取引方法、買収の条件などが書かれた提案資料です。

この意向証明書を元に、M&Aアドバイザーが間に入って条件の調整を行います。

LOI(意向表明書)を表明する際には、盛り込む7つの条項があります。

  1. 取引基本条件
  2. 買収額
  3. 独占交渉権とその期間について
  4. 守秘義務条項
  5. デューデリジェンスに関する取り決め
  6. 誓約事項について
  7. 法的拘束力について

上記の内容を記載し、М&Aの意向を表明します。

意向表明書については、『LOI(意向表明書)とは?内容や条項についてわかりやすく解説』に詳しく説明しています。

ステップ8.基本合意契約の締結

売り手企業が意向証明書に合意したら、互いに合意している条件を記載した基本合意契約書を作成して締結します。

具体的には、記載する条件は以下の5つです。

  1. 取引方法(事業譲渡・吸収合併などの手法)
  2. 譲渡価格
  3. 今後のスケジュール
  4. 独占交渉権
  5. デューデリジェンスの協力義務

独占交渉権とは、他のM&A候補先と接触を禁止することです。

一般的に、独占交渉期間は2ヶ月~6ヶ月程度とされています。

このあとのデューデリジェンスに問題がなければ、基本合意契約書に記載された条件でM&Aが成立すると考えましょう。

もちろん、デューデリジェンスの結果によっては、条件の変更が発生する可能性もあります。

そのため、法的拘束力を持たせない内容にすることが一般的です。

ステップ9.デューデリジェンス

基本合意契約を締結した後は、買い手が売り手企業に対してデューデリジェンスを行います。

デューデリジェンスとは、法務・財務・税務・ビジネス・ITなどの分野ごとに売り手企業を調査することです。

資料の提出を求めたり、会社や工場施設などへ専門家が訪問して調査します。

デューデリジェンスの目的は、出来るだけ売り手企業を知り、リスクを予防・対策をすることです。

デューデリジェンスで問題が出なければ、改めて条件交渉を行っていきます。

しっかりとデューデリジェンスを実施しなければ、М&A後に負債が発覚するなどのリスクもあるのです。

そのため、デューデリジェンスは慎重に行いましょう。

デューデリジェンスについては、『デューデリジェンスの正しい意味は?目的や方法をわかりやすく解説』で詳しく説明しています。

ステップ10.条件交渉

デューデリジェンス後、様々な条件を決定していきます。

  • 譲渡価格
  • 最終契約・クロージングまでのスケジュール
  • 売り手企業の役員の処遇
  • 売り手企業の従業員の処遇

など、全て決定します。

しっかりと、納得のいく条件になるまでM&Aアドバイザーを通して話合いを続けましょう。

ステップ11.最終契約・クロージング

条件交渉でまとまった内容を最終契約書に明記し、締結します。

最終契約書の名前は、M&Aの手法によって異なるので注意しましょう。

例えば、株式譲渡の場合は株式譲渡契約(SPA)を結ぶことになります。

しかし、実際には譲渡対価の支払いや契約の引継ぎ作業などの細かな手続きが残っています。

以上の最終契約の締結でM&Aの契約は完了です。

これら全てを完結させてクロージングとなるのです。

株式譲渡契約については『SPA(株式譲渡契約)とは?必須ポイントを知って自社を守ろう』で詳しく説明しています。

ステップ12.統合プロセス

クロージング後は、売り手企業との統合プロセスを実施します。

個人で行う場合には、買収した企業の経営者としての引継ぎなどの実務を行う必要があるのです。

その際、従業員の退職を防ぐためにもしっかりと従業員とコミュニケーションを図りましょう。

前の経営者からの変更点をあらかじめ明確にしておくことがおすすめです。

また、今後の企業の展開や見通しなども具体的に決めていく必要があります。

もっとM&Aの流れについて詳しく知りたい人は、『【初心者向け】M&Aの手続きの流れを12のステップでわかりやすく解説!』で確認して下さい。

10.個人М&Aにかかる大まかな費用

個人M&Aでは、どれほどの費用がかかるのか気になりますよね。

個人M&Aにかかる費用は、案件によりますが相場は300万円~1,000万円です。

売り手企業の経営者の希望をすり合わせながら、目安額が決定されます。

しかし、譲渡価格が正当な価格かどうか判断しなければいけないのです。

そのために、デューデリジェンスを実施します。

では、譲渡価格はどのようにして決定されるのか気になりますよね。

方法は以下の3つです。

  1. インカムアプローチ
  2. コストアプローチ
  3. マーケットアプローチ

では、1つずつ見ていきましょう。

方法1.インカムアプローチ

インカムアプローチとは、企業が将来生み出すと予測されるキャッシュフローをもとに企業価値を計算する方法です。

多くの場合、DCF法(ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法)で計算をします。

DCF法とは、会社が将来生み出す価値をフリーキャッシュフローで推測し、資本コストで割り引く方法です。

将来生み出す利益を反映することが出来るため、M&Aの売却価格を決める時によく使われます。

DCF法については、『DCF法とは?企業価値を算出する方法を初心者でも分かりやすく解説!』で詳しく説明していますので確認してください。

方法2.マーケットアプローチ

マーケットアプローチとは、上場企業の場合は市場株価を基礎とし、非上場会社の場合は上場している同業他社をもとに企業価値を算出する方法です。

業種など類似した上場企業と財務諸表で対比率を出し、時価総額に倍率をかけて算出します。

ただし、倍率によって大きく企業価値が変動するので注意が必要です。

第三者にも説明できる倍率の根拠を示さなければなりません。

一方で手早く企業価値を算出することが出来るので、M&Aをする時にどれくらいの価格になるか目安を知ることができます。

方法3.コストアプローチ

コストアプローチとは、企業が保有している純資産をもとに、企業価値を算出する方法です。

コストアプローチの中でも3つの算出方法があります。

  1. 貸借対照表上の純資産額を株主価値とする簿価純資産額法
  2. 貸借対照表の資産と負債を時価評価した上で時価純資産額を算出した後、その額を株主価値とする時価純資産額法
  3. 時価純資産額と営業権の合計を株主価値とする時価純資産額と営業権を考慮した算出方法

これらの方法には、将来性を考量していなかったり、時価評価額を考慮していないというデメリットがあります。

そのため、M&Aでは、ほとんどコストアプローチは使われません。

一般的には、企業の清算や相続評価をするときに使われる方法です。

上記のような方法で価格が算出されるため、目安の幅も非常に広くなっています。

あらかじめどれくらいの価格で買収したいかをアドバイザーに相談しておきましょう。

相談すれば、その金額に近い候補先を紹介してくれます。

企業価値についての詳細は、『企業価値とは?評価方法やメリット、向上の条件を分かりやすく解説!』を併せて確認してくださいね。

11.M&A仲介会社へ支払う手数料の相場

M&A仲介会社へ支払う手数料の相場

М&Aの際には買収価格に加えて手数料も発生します。

手数料とは、М&A仲介会社に支払う料金です。

М&Aの手数料は仲介会社ごとに異なりますが、主に以下の4種類です。

  1. 成功報酬
  2. 着手金
  3. 中間金
  4. リテイナーフィー

以上の手数料について1つずつ確認しましょう。

手数料1.成功報酬

成功報酬

成功報酬とは、M&Aが成立して最終契約締結後に支払う手数料です。

M&Aが成立しなかった場合は、発生しない手数料となります。

M&A仲介会社へ支払う手数料の中で一番大きな額となるのが成功報酬です。

また、着手金やリテイナーフィーなどの他の着手金を必要とせず、成功報酬だけ受け取る報酬体系を完全成功報酬型と呼びます。

完全成功報酬型であれば、M&Aが成立しなかった場合一切の費用が発生しないのでおすすめです。

また、成功報酬の額は、譲渡額を元にレーマン方式と言われる計算方法で算出します。

一般的に採用されているレーマン方式の報酬率は以下の通りです。

譲渡価格 報酬率
譲渡価格が5億円までの部分 5%
譲渡価格が5億円超え・10億円未満の部分 4%
譲渡価格が10億円超え・50億円未満の部分 3%
譲渡価格が50億円超え・100億円未満の部分 2%
譲渡価格が100億円を超える部分 1%

レーマン方式を使った成功報酬の計算例を確認しましょう。

レーマン方式の計算例

10億円の譲渡価格だったとき、成功報酬の額は4,500万円となります。

ただし、M&A仲介会社によって報酬率が異なるので、初回の相談時に必ず確認するようにしましょう。

手数料2.着手金

着手金

着手金とは、M&A仲介会社に相談した後業務を依頼するために支払う手数料を指します。

相場は50万円~200万円程度です。

着手金は、企業価値調査や相手企業選定、資料の作成のための費用とされています。

そのため、M&Aが成立しなくても着手金は戻ってきません。

着手金が必要な仲介会社と不要な仲介会社があるので、必ずホームページなどで確認をしましょう。

手数料3.中間金

中間金

中間金とは、M&Aの基本合意契約締結時に支払う手数料を指します。

相場は50万円~200万円です。

中間金は成功報酬の一部のため、予想される成功報酬額の10%~20%を支払うことになります。

そのため、譲渡額が高ければ必然的に中間金も高い額になってしまうのです。

中間金を支払う必要のあるM&A仲介会社は少なくなっています。

ちなみに、基本合意契約は最終契約をする前に、お互いにM&Aの意志があることを提示するために締結するものです。

基本合意契約を結ぶと大方M&Aは成立しますが、その後の条件交渉でM&Aが成立しない可能性もあります。

その場合、支払った中間金は戻ってこないので注意しましょう。

手数料4.リテイナーフィー

リテイナーフィー

リテイナーフィーとは、M&A仲介会社に毎月支払う手数料です。

顧問料のようなもので、月額報酬やリテイナー報酬と呼ぶこともあります。

リテイナーフィーの相場は、月額30万円~200万円です。

ほとんどのM&A仲介会社ではリテイナーフィーの設定はありません。

しかし、弁護士事務所などの専門家にM&Aアドバイザリーを依頼する場合に発生することが多いです。

リテイナーフィーは、業務を依頼してからM&Aの成立まで支払い続ける必要があります。

そのため、リテイナーフィーのない仲介会社へ依頼するようにしましょう。

М&A手数料に関する詳細は、『М&A手数料の相場は?仲介会社ごとの比較や計算方法を解説』を併せて確認してくださいね。

12.個人М&Aを成功させるポイント

個人М&Aは、失敗する可能性もあります。

そのため、実行前には必ず下記の3つのポイントを抑えておく必要があるのです。

  1. 目的を明確にする
  2. 買収後リスクの回避
  3. 専門家に相談する

では、1つずつ見ていきましょう。

ポイント1.目的を明確にする

個人のМ&Aは、目的を明確化させることが非常に大切です。

「経営者になりたい」「脱サラしたい」という思いだけで買収して失敗するケースもあります

どんなビジネスを展開していきたいか、どんなМ&Aを行いたいかを明確に決めておきましょう。

具体的には、以下の4点を決定しておくのがおすすめです。

  • 本当にM&Aをするべきか
  • どのような効果を求めているのか
  • 適切なM&A相手企業のイメージ
  • M&Aのスケジュール

М&Aアドバイザーに相談する前に固めておくことで、М&Aアドバイザーに相談時に適格なアドバイスをもらえます。

また、どのような戦略でМ&Aを進めるかも決めておきましょう。

そうすることで、М&A後にギャップが少なく、成功に近づくでしょう。

ポイント2.買収後リスクの回避

個人М&Aの場合、買収後のリスク回避は必須といえます。

なぜなら、資金に限りがあるため最悪の場合多額の負債を抱えてしまう場合があるからです。

具体的には、簿外債務の発覚が挙げられます。

簿外債務とは、貸借対照表上に記載されていない債務のことです。

企業を丸ごと買収する株式譲渡を選択した場合、簿外債務を買い手企業が肩代わりしなければいけません。

一方で、企業の一部を買収する事業譲渡の場合には、肩代わりする必要がありません。

買収リスクを最小限に抑えるためにも、デューデリジェンスは慎重に行いましょう。

また、リスクを回避する手法を選択するのも賢明です。

ポイント3.М&A仲介会社に相談する

個人М&Aは、М&A仲介会社に相談しましょう。

М&Aを行う際には非常に沢山のリスクがあるからです。

個人のМ&Aを成功させるためには、専門知識だけでなく豊富な経験なアドバイスが必要になります。

М&Aアドバイザーの具体的な仕事内容は以下の通りです、

  • 事業売却計画の策定
  • M&Aの候補先企業の選定
  • デューデリジェンスの実施
  • 候補先企業との交渉
  • 契約書作成
  • 企業統合プロセスの作成

上記のように、相談段階から取引完了までありとあらゆる業務をサポートしてくれます。

個人のМ&Aを行う際には、必ずМ&Aアドバイザーに相談しましょう。

13.М&A仲介会社に相談しよう

個人М&Aを成功させるためには、必ずМ&A仲介会社に相談しましょう。

個人М&Aは、非常に難しく失敗するケースが多いです。

М&Aのプロである仲介会社に相談することで、あなたのМ&Aの目的や予算に合わせたアドバイスをしてくれます。

個人М&Aとなると、不安な面も沢山あるでしょう。

相談段階から取引完了まで、サポートしてくれるので個人でМ&Aを行う場合も安心です。

言わば、М&Aに関するあなたのパートナーのような存在になってくれます。

相談のみであれば無料ですので、さっそく相談することから始めてみましょう!

М&A仲介会社の詳細は『【M&A仲介会社BEST5を発表】有名企業5社を徹底比較!!』を併せて確認してくださいね。

まとめ

個人М&Aを行う際には、М&Aアドバイザーに相談し行いましょう。

個人М&Aは、ゼロから起業せずとも経営者になることができるのです。

しかし、個人がМ&Aをするにはリスクも伴います。

個人のМ&Aを成功させるためには、以下の2つのポイントが重要です。

  1. 経営に関する知識がある
  2. 明確なМ&Aの目的や戦略がある

しかし、知識や戦略はすぐに身につくものではありません。

そのためにも、専門家に相談しましょう。

正しい方法でМ&Aを行うことで、大きな利益を上げることができますよ。

М&Aの案件についての詳細は、『M&Aの案件を見つける4つの方法とは?実際に会社買収をする流れまで』を併せて確認してくださいね。