税理士事務所や会計士事務所はM&Aを行うべき!M&Aの成功ポイントも解説

税理士事務所・会計士事務所を売却したいとお悩みですね。

税理士事務所・会計士事務所の需要が減少している今、M&Aで事務所を存続させたいと考える経営者は少なくありません

しかし、M&Aをサポートする側に回ることが多い税理士事務所・会計士事務所がどのようにM&Aを進めていけるのか、不安に感じることもあるでしょう。

そこでこの記事では、税理士事務所・会計士事務所のM&A事情とM&Aのやり方、成功のコツを解説

税理士事務所・会計士事務所をM&Aで売却し、大切な事務所を残しましょう。

1.税理士事務所・会計士事務所もM&Aできる!

税理士事務所・会計士事務所は、M&Aで売却することが可能です。

事務所という形を取っている会社なので、使えるM&Aの手法には多少制限があるものの、同業他社などに買収してもらうことはできます

しかし、本当に税理士事務所・会計士事務所がM&Aして大丈夫なのか、他に税理士事務所・会計士事務所でM&Aした事例があるのか不安な方もいるでしょう。

ここからは税理士事務所・会計士事務所の現状、そしてM&Aの動向について解説していきます。

税理士事務所・会計士事務所の引き継ぎでお悩みの方はぜひ参考にしてください。

1−1.税理士事務所・会計士事務所の現状

税理士事務所・会計士事務所を取り巻く環境は厳しいものとなっています。

会計ソフトが多くの企業で導入されたことで、税理士事務所・会計士事務所の相談件数は減少傾向です。

そのため同業他社と競争し、数少ない相談をどう受けるかが重要になってきています。

また、機械で対応できる会計処理が増えたことに伴い、税理士・会計士には更に深い専門知識と実務能力が求められるようになりました。

ですから従来の比較的簡単な会計処理を代行するだけの事務所は、今後生き残れない可能性が高いでしょう。

1−2.税理士事務所・会計士事務所の課題解決にはM&Aが必要

課題を解決するため、M&Aを活用したいと考える事務所は大手を中心に多くなっています。

特に優秀な税理士・会計士の確保を目指してM&Aを行いたいと考える大手税理士事務所・会計士事務所が増加。

小規模な事務所であっても、優秀な人材がいればM&Aの話が出ることもあります

また、税理士事務所・会計士事務所が都心部に集中していることから、比較的競争の少ない地方に拠点を置きたいと考える会社も少なくありません。

例えば東京に本社を置いている会計士法人が、地方の会計士事務所を買収し傘下に収め、その地域のニーズを吸い上げようとする動きが強力です。

一方、後継者不足や人材不足で廃業を考える税理士事務所・会計士事務所もあります。

しかし廃業するにはコストがかかる上、従業員を解雇しなければならないので「廃業より事務所を売りたい」という理由でM&Aする事務所が増加中です。

こうした背景があり、これからも税理士事務所・会計士事務所におけるM&Aは増えると考えられるでしょう。

次は税理士事務所・会計士事務所がM&Aを行う方法について解説していきます。

2.税理士事務所・会計士事務所が合併でM&Aしよう

税理士事務所・会計事務所M&Aの主なスキーム(M&Aのやり方)は、

  1. 持分譲渡
  2. 合併
  3. 事業譲渡

の3つです。

税理士事務所や会計事務所は持分会社と区分されるため、M&Aで一般的な株式譲渡ではなく持分譲渡が行われます。

持分会社最大の特徴は、社員が会社に出資をして社員という地位についていることです。

持分会社の社員は、ただの社員ではなく「責任社員」と呼ばれることもあります。

通常の株式会社であれば社員は会社に出資しなくても社員になれますが、持分会社はそうではありません。

持分譲渡は、税理士事務所や会計事務所の財産権を持つ責任社員全員の承諾があれば可能です。

しかし、持分譲渡の手続きが複雑で実務では使いにくいため、税理士事務所や会計事務所の買収では合併が最も利用されます。

合併は、事務所に所属する責任社員が持つ財産権を買い手に売却することで経営権を譲るM&A手法です。

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他にも事業譲渡という方法がありますが、税理士事務所・会計事務所の営業権が認められるかが不透明なため、税理士事務所・会計士事務所のM&Aではほとんど活用されません。

事業譲渡とは?仕組みや手続きを理解し、効果的に事業を売却しよう!

したがって、あなたが税理士事務所や会計事務所をM&Aするなら、基本的に合併という手段をとることになるでしょう。

次は、税理士事務所・会計士事務所がM&Aをすべき理由を解説していきます。

「M&Aのやり方は分かったけれど、具体的にM&Aにはどんなメリットがあるの?」と感じた方はぜひ読んでみてください。

3.税理士事務所・会計士事務所がM&Aすべき理由

税理士事務所・会計士事務所がM&Aをするべき理由は、このようになっています。

  1. 後継者がいなくても従業員の雇用を守れる
  2. 最大1億円程度の買収価格が出る
  3. 他のエリアの仕事も担当できる

このまま廃業を選択するより、M&Aを行うほうが遥かにメリットが大きいです。

M&Aをするべきか悩んでいる方はぜひM&Aのメリットに注目してみてください。

理由1.後継者がいなくても従業員の雇用を守れる

M&Aをすることで、後継者がおらず廃業を選択せざるを得ない場合でも従業員を守れます。

事務所を合併でM&Aした場合、事務所の経営権は買い手に渡ってしまいますが、買い手との交渉次第で従業員は引き続き同じ事務所で雇ってもらうことが可能です。

もちろん従業員が自ら辞退した場合は退職してもらうしかありませんが、新しく仕事を探す難しさから「たとえM&Aしても事務所に残りたい」と考える従業員は多いでしょう。

そのような従業員の生活を守るため、M&Aで事務所を残し働く場を提供することが大切なのです。

理由2.最大1億円程度の買収価格が出る

M&Aで税理士事務所・会計士事務所を売却すればおよそ3,000万円〜1億円程度の金額を受け取ることができます。

所属する公認会計士・税理士の数が多い場合や、周囲に競合がおらず拠点が人口増加地域にある場合など売り手有利の場合は、1億を超える金額が出ることもあるでしょう。

もちろん一部は税金として支払いが必要ですが、これだけのまとまった金額があればリタイア後の生活も安心です。

創業者としてまとまった利益を受け取れるということは、廃業ではなくM&Aを選ぶ最大のメリットと言えます。

理由3.他のエリアの仕事も担当できる

他の税理士事務所・会計士事務所とM&Aを行うことで、別のエリアの業務も担当することが可能になり、収益確保につながります。

自分がリタイアした後も、事務所がさらなる発展を遂げてほしいと考える経営者は少なくないでしょう。

他税理士事務所・会計士事務所と協力し、より多くの案件を確保することで収益が上がれば、事務所のさらなる成長が見込めます

さらに、M&Aで大手傘下に入ることで経営基盤が安定し、ブランド力もアップします。

事務所のこれからを考えるなら、廃業よりM&Aを選ぶべきです。

以上が、税理士事務所・会計士事務所がM&Aするメリットでした。

経営が苦しい、もしくは後継者がおらず廃業を選択するしかないという税理士事務所・会計士事務所でも、買い手が多い今ならM&Aが実現する可能性があります

少しでも事務所を残したいという思いがあるなら、M&Aを検討してみましょう。

次は、税理士事務所・会計士事務所のM&A成功事例を紹介していきます。

4.税理士事務所・会計士事務所のM&A成功事例

以下で紹介していく税理士事務所・会計士事務所のM&A成功事例はこちらです。

  1. 税理士法人カオスと柄溝税理士事務所
  2. 税理士法人スバル合同会計と松田健二税理士事務所
  3. 税理士法人TOTALと井上総合会計事務所

税理士事務所・会計士事務所のM&Aは、基本的に同業同士で行われますが、M&Aの目的は事例により様々です。

それぞれの事例でM&Aをした目的や成功のポイントを見て、今後の戦略づくりに活かしてください。

成功事例1.税理士法人カオスと柄溝税理士事務所

最初に紹介するのは、税理士法人カオスと柄溝税理士事務所のM&Aにおける売却事例です。

税理士法人カオスは、2018年に税務調査を得意とする柄溝税理士事務所を買収しました。

柄溝税理士事務所のスタッフは元税務署勤務であったため、具体的な税務調査対策をアドバイスしてくれると評判でした。

一方、税理士法人カオスは、税理士11名、社労士2名、行政書士2名と様々な分野の専門家が所属している会社でした。

税理士法人カオスは税務部門のさらなる顧客獲得と事業の専門性を高めることを狙い、買収による事業拡大を行ったのです。

M&A後も柄溝税理士事務所の所長にはそのまま業務に携わってもらい、引き継ぎによる顧客離れを防ぐようにしました。

これにより顧客からの不満も現れず、買収後も安定した経営が行えたのです。

事業拡大と業績の向上により、さらなる発展を遂げるためのM&Aは意外に多くあります。

現在、顧客拡大を目的とした積極的なM&Aを求める買い手が増えてきているので、小規模な事務所でも買い手と出会えるチャンスは大きいでしょう。

成功事例2.税理士法人スバル合同会計と松田健二税理士事務所

次に紹介するのは、税理士法人スバル合同会計と松田健二税理士事務所のM&Aにおける売却事例です。

税理士法人スバル合同会計は、2013年に松田健二税理士事務所を買収しました。

買い手の税理士法人スバル合同会計は、2020年現在で全国に9拠点を構える東京の税理士事務所です。

税理士事務所の中でも規模が大きく、グループ企業も含めて160名以上のスタッフを雇用しています。

一方、売り手の松田健二税理士事務所は、1986年に設立した北九州にある事務所です。

北九州市で約30年以上も歴史を持ち、中小企業を中心に多数の顧客の業務を行っていました。

このM&Aの主な目的は、北九州に拠点を持つ松田健二税理士事務所を買収することで地方への事業拡大を推し進めることです。

特に地方の税理士事務所では後継者問題や売上の鈍化が深刻となっています。

そこで、都市圏の税理士事務所が事業拡大のため、M&Aに興味を持っている地方事務所に買収を提案するケースが増加しているのです。

地方に拠点を持つ事務所であれば、都心の事務所から声がかかることも多いと言えるでしょう。

成功事例3.税理士法人TOTALと井上総合会計事務所

最後に紹介するのは、税理士法人TOTALと井上総合会計事務所のM&Aにおける売却事例です。

税理士法人TOTALは、2013年に井上総合会計事務所を買収しました。

買い手である税理士法人TOTALは、2007年の起業から2020年現在で首都圏や大阪に合わせて11の拠点を持つ大規模な税理士事務所です。

ベンチャー企業や中小企業の会社設立や税金対策、医業経営を中心に多数の業務を行ってきました。

一方、井上総合会計事務所は12名のスタッフと共に起業家支援やクリニックの開業支援を行っていました。

しかし代表は年齢的に経営を難しく感じていたため、売却先を探していたのです。

そこで、会計業務や医業経営などの充実を目指していた税理士法人TOTALからの買収を受け入れました。

この事例のように、事業承継を目的とした税理士事務所・会計士事務所のM&Aは数多く行われています。

廃業を考える前に、買い手を探して事務所の生き残り策を探していくべきでしょう。

以上が、税理士事務所・会計士事務所のM&A成功事例でした。

税理士事務所・会計士事務所のM&Aは今後も増加していく傾向にあるでしょう。

M&Aを前向きに検討していくため、他の事例もチェックしたいという方は以下の記事も読んでみてください。

M&A事例50選!成功への鍵を徹底解説!【2020年最新版】

次は、税理士事務所・会計士事務所が最適な買い手を見つけるため意識すべきポイントを解説します。

より良い買い手と出会い、思い入れのある事務所をこれからも発展させましょう。

5.税理士事務所・会計士事務所が買い手を見つけるポイント

税理士事務所・会計士事務所がスムーズに買い手を見つけるには、以下のポイントを意識しなければいけません。

  1. 少しでも多くの従業員を確保する
  2. たくさんの買い手と交渉する
  3. M&Aに詳しい専門家に相談する

税理士事務所・会計士事務所には小規模なところが多く、通常の業務と並行してスピーディに買い手を見つけるのは困難です。

最適な買い手を少しでも早く見つけるポイントを知り、スムーズな承継を実現しましょう。

ポイント1.少しでも多くの従業員を確保する

優秀な税理士・公認会計士を求めM&Aを行う企業は多くあるため、自分の事務所に多くの従業員がいればM&Aを有利に進めることができます

無駄な人員が多い場合は別ですが、従業員がたくさんいて業務に余裕があるなら、多くの業務を抱える税理士事務所・会計士事務所から声がかかりやすいです。

業務を多く買える事務所はニーズが高く、その地域の会社からも信頼されていると考えられるのでM&Aを行い業務で協力すれば売上アップの可能性が大きいでしょう。

また、余力があれば従業員の育成をしておくことも大切です。

優秀な従業員の存在はそれだけでアピールポイントになるので、M&A交渉が有利に進みます。

ポイント2.たくさんの買い手と交渉する

複数の買い手と交渉することで、自分の事務所に適している買い手と出会える確率が上がります。

買い手候補を選ぶ時、最初から一社に決め打ちするのも良いですが、一社だけだと譲渡価格や条件などの比較ができず、自分の事務所にとって本当に最適な買い手かどうか分かりません

そのため、時間があれば複数の買い手と話したり、交渉を進めたりして様子を見るのが良いでしょう。

また、なるべく早く、最適な買い手と出会いたい場合は同業を中心に探すのがおすすめです。

税理士事務所・会計士事務所は同業同士のM&Aがほとんどとなっています。

業種が近いほうが、お互いの仕事への理解が早く、経営統合もスムーズなのでスピーディな事業承継を実現したい方は同業の中で相手を探しましょう。

ポイント3.M&Aに詳しい専門家に相談する

税理士事務所・会計士事務所のM&Aでは、M&A仲介会社などM&Aのサポートを専門にしている会社に相談するのがおすすめです。

税理士・会計士はM&Aをサポートする立場に回ることが多いため、自力でM&Aを進めようと考える方は少なくありません。

確かに普段からM&Aサポート業務をしていれば、自社のM&Aに関しても手助けは不要でしょう。

しかし、企業会計や税務、個人相談などを業務を中心にしている税理士事務所・会計士事務所の場合、M&Aの手続きを行うことで通常の業務に影響が出てしまいます

また、普段M&Aに関わっていない税理士事務所・会計士事務所だと買い手探しのネットワークがないため、最適な買い手と短期間で出会うのは困難です。

M&Aの業務をやったことがない、という税理士事務所・会計士事務所は、M&Aの専門機関であるM&A仲介会社にご相談ください。

次は、どのM&A仲介会社を選ぶべきかお悩みの方に向けて、ぜひ相談していただきたいM&A仲介会社をご紹介していきます。

税理士事務所・会計士事務所をこれからも残すため、ぜひ読んでみてください。

6.税理士事務所・会計士事務所のM&AはM&A総合研究所へ

税理士事務所・会計士事務所のM&Aは、M&A総合研究所へお任せください。

M&A総合研究所には、税理士事務所・会計士事務所のM&Aをサポートした経験のあるアドバイザーや公認会計士が在籍しています。

さらに幅広いネットワークで手続きの必要に応じて様々な専門家と相談できるので、安心してM&Aを進めることが可能です。

そしてM&A総合研究所では、買い手探しから手続き終了まで、平均約3ヶ月(2020年現在)と非常にスピーディな事業承継を実現いたします。

「持病があり、今後経営を続けていけるか不安」「早く事業の引き継ぎ先を見つけて安心したい」という方、ぜひM&A総合研究所にお任せください。

M&A総合研究所へのご相談・お問い合わせは以下のリンクから24時間年中無休で受け付けております。

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0120-401-970
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M&Aを成功させ、大切な事務所と従業員を守りましょう。

7.まとめ

税理士事務所・会計士事務所はM&Aをサポートする側に回ることもありますが、会計ソフトの普及などにより相談件数は減少しています。

そのため承継者問題の解決により、税理士事務所・会計士事務所自体がM&Aする事例は今後増えていくでしょう。

税理士事務所・会計士事務所のM&Aは、ぜひM&Aの専門家にお任せください。

専門家にM&A業務を任せることで、より早く、スムーズに期待の買い手と成約が目指せます。