警備会社のM&Aで会社を存続させる!業界動向や事例・ポイントを徹底解説

「警備会社をM&Aで買収しようか悩んでいる」とお考えではないでしょうか。

近年の警備業界は、防犯意識の高まりを受けて市場規模の拡大が続いています。

それに伴い、人材確保や財務基盤の強化を目的として、警備会社をM&Aで買収するケースが増加中です。

この記事では、そんな警備業界をM&Aで買収するメリットや注意点をご紹介します。

警備業界のM&Aの成功事例も確認して、M&Aでの買収を有利な条件で成功させましょう。

目次

1. 警備会社のM&Aは効果的!まずは動向を知ろう

警備会社はM&Aで競争に勝ち抜こう!業界動向は?

警備会社は、M&Aを用いて同業他社を買収しながら競争に勝ち抜きましょう

近年の警備業界のM&Aでは、人材確保や財務基盤強化を目的に、M&Aで同業他社を買収する流れが増加しています。

まず、未経験の若手を採用する場合、一定時間の研修を受講させなければなりません。

そのため、育成にかかるコストを削減する方法として、多くの企業でM&Aが検討されている背景があるのです。

また近年の警備業界では、高いセキュリティ能力が期待される機械警備にニーズが集まっています。

そのため、機械警備を導入するべく、経営基盤を強化するためのM&Aも盛んに行われているのです。

その一方で警備業界は、長時間労働の傾向が強く、若手を筆頭とした人材が忌避する業界としても知られています。

したがって、若手を含めた人材不足を改善するために、M&Aで同業他社の買収を検討してみるというのも良いでしょう。

1−1. 警備会社業界のM&Aで人気なのは熟練警備員が多い企業

警備業界M&Aで人気なのは熟練警備員が多い企業

とりわけ警備業界でのM&Aでの買収が人気なのは、熟練警備員が多い企業です。

なぜなら警備業界では、高まり続ける需要に対して警備員が不足しているためです。

そのため、熟練警備員が多い警備会社を買収すれば、警備員不足を解消できるだけでなく、即戦力として売上への貢献が見込めます。

ところがその一方で、近年の警備業界では、M&A後に引き入れた警備員が離職してしまうケースが増加しています。

そのため、熟練警備員がしっかり定着していくように、従業員の待遇改善を怠らないようにしましょう。

1−2. 警備会社はどのくらいの価格で売買されている?

警備会社の売買価格の相場は幅広く、中小企業で4000万円〜5億円程度が一般的です。

財務基盤が安定しており熟練の警備員数が多いほど、売買価格が高額になる傾向があります。

以上、警備会社M&Aでの売買価格の相場を紹介しました。

相場の具体的な計算は専門性が高いため、不安であればM&A仲介会社に相談しましょう。

このように警備会社のM&Aでは高額な売買が行われますが、買い手側には多数のメリットがあるのです。

また、以下の記事ではM&Aにおける企業価値について解説しています。

評価方法やメリット、向上の条件についても紹介しているので、気になる人は確認して下さい。

【関連】企業価値とは?評価方法やメリット、向上の条件を分かりやすく解説!

2. 警備会社M&Aの買い手側のメリット

警備会社M&Aの買い手側のメリット

警備会社のM&Aにおける買い手側に関するメリットは、以下の3つです。

  1. 経験豊富な警備員を一括で獲得できる
  2. 経営基盤の強化と安定化を図れる
  3. さらなる成長を目指せる

それぞれ見ていきましょう。

メリット1. 経験豊富な警備員を一括で獲得できる

警備会社をM&Aによって買収すると、経験豊富な警備員を一括で獲得できます

警備事業に必要な警備員の募集や育成には、手間と費用がかかるものです。

加えて、新規で採用した警備員は一定期間の研修を受講させなければならず、現場への投入までに時間がかかります。

さらには、警備業界は労働時間が長い傾向があり、人材が集まりづらい可能性が高いです。

したがって、M&Aで既存の警備会社を買収すれば、経験を積んだ警備員が獲得できるため、教育にかかるコストを省きながら人材が得られるメリットがあります。

メリット2. 経営基盤の強化と安定化を図れる

警備会社の事業をM&Aで買収すれば、経営基盤を強固なものにできます

現在の警備業界は、より高いセキュリティ能力が期待される機械警備にニーズが集まっているのが現状です。

そこで、警備会社を買収すれば、経営基盤を強化させることができて機械警備の設備投資に踏み出すことができます

したがって、警備業界での生き残りを図るために、M&Aで自社の経営基盤強化を狙う経営者は多いです。

メリット3. さらなる成長を目指せる

警備会社を買収することでさらなる成長を目指すことができます。

例えば、人材が増えることにより、今まで対応できなかったエリアに進出できるとしたらどうなるでしょうか、

今までよりも収益性を向上でき、得た資金でさらに事業を拡大することができます。

また、一社で設備部材を大量に仕入れることができるので、部品調達コストを削減できるのです。

こうした成長は、買収した企業のノウハウによって生まれますから、しっかりと下調べをして相手を選ぶというのも良いでしょう。

では、次は売り手のメリットを見てみましょう。

3. 警備会社M&Aの売り手側のメリット

警備会社M&Aの売り手側のメリット

警備会社M&Aの売り手側のメリットとしては、以下のようなものがあります。

  1. 廃業を避け事業承継できる
  2. 負債を解消し創業者利益が得られる
  3. 大手傘下で経営を安定させられる

売り手側にもメリットがあるため、あなたの会社に売りたいと思う人が出てくる可能性は高いです。

以上、3つのメリットについて順番に解説していきます。

メリット1. 廃業を避け事業承継できる

警備会社の事業をM&Aで売却すると、廃業を避けながら事業承継が行えます。

つまり、M&Aを活用することで、これまで成長させてきた警備会社を信頼できる企業の中で存続させることが可能です。

すると、後継者問題の解決だけでなく、従業員の雇用を維持することができます。

それだけでなく、優良企業とM&Aをすると、以前よりも従業員の待遇が改善される可能性が高いです。

このように経営者だけでなく、従業員にとってもM&Aはメリットになります。

メリット2. 負債を解消し創業者利益が得られる

警備会社をM&Aで売却すると、負債を解消しながら創業者利益が得られます

創業者利益とは、オーナー株主が回位社創業時から持っていた株式を第三者に売却して得られる利益のことです。

会社を売却すると、多種多様な資産に価値が付きますから、大きな金額となることもあるでしょう。

このように、警備会社のM&Aを行うことで、売却益を得るというのも可能です。

目安となる創業者利益は、株式の時価や保有株数で変化しますが、数千万円〜3億円程度となります。

まとまった資金を得たいなら検討してみるのも良いでしょう。

メリット3. 大手傘下で経営を安定させられる

警備会社をM&Aで売却すると、経営が安定させられます。

なぜなら、M&Aで大手企業の傘下に入れば、資金力が高まるからです。

これによって、経営の安定が見込まれます。

中小規模の警備会社には、売上が思うように伸びずに資金繰りに苦労する経営者は多いです。

しかし、M&Aを行うことで、買い手側の経営資源を活用することができます。

さらに、大手企業の経営ノウハウを学ぶことができれば、以前より効率的な経営が見込めるでしょう。

以上、警備会社M&Aの売り手側のメリットを解説しました。

買い手と売り手の両者にメリットがあるのなら、ぜひM&Aを行いたいと思った人も多いはずです。

メリットがわかったところで、ここからは具体的なM&A成功事例について確認していきましょう。

4. 警備会社業界M&Aの成功事例5選

警備業界M&Aの成功事例5選

ここからは、警備業界M&Aでの成功事例を5つ紹介します

  1. 綜合警備保障と日立セキュリティーサービス
  2. 綜合警備保障と群馬綜合ガードシステム
  3. セントラル警備保障と特別警備保障
  4. アイ・エス・ビーとアート
  5. 東洋テックと大阪ビルサービス

総合的な経営力の向上に役立つものも多いですから参考にしてみてください。

事例1. 綜合警備保障と日立セキュリティーサービスの事例

事例1. 綜合警備保障と日立セキュリティーサービスの事例

2017年、綜合警備保障は、日立セキュリティーサービスを買収しました。

日立セキュリティーは、日立製作所から警備部門を分社化された警備会社です。

買収することで実績と業務ノウハウを獲得し、今ではさらなる成長に向けてアクションを起こしている事例です。

総合的な経営力の向上が期待でき、今後は市場規模にも負けない強さも得られるようになるはずです。

こうした強化を目的としてM&Aを検討する企業は後を絶ちません。

事例2. 綜合警備保障と群馬綜合ガードシステムの事例

事例2. 綜合警備保障と群馬綜合ガードシステムの事例

2017年、大手とも言える規模を持つ綜合警備保障は、群馬綜合ガードシステムを買収しました。

ガードシステムは、群馬県内で常駐警備や機械警備といったセキュリティサービスを主軸として運営している会社です。

M&Aによる買収の目的は、機械警備技術ノウハウを吸収することでした。

現在は、グループ経営の機動性や柔軟性の向上が図られています。

このように、機械警備を行うためにM&Aを活用する場合も少なくありません。

事例3. セントラル警備保障と特別警備保障の事例

事例3. セントラル警備保障と特別警備保障の事例

2016年、警備業界売上第4位のセントラル警備保障は、特別警備保障をM&Aによって買収しました。

買収された特別警備保障は、神奈川県内で機械警備や警備輸送や施設警備事業を手がけている会社です。

M&Aによる買収の目的は、神奈川県内での基盤強化でした。

現在は、特別警備保障が持つ神奈川県内での基盤を活かして、関東エリアでの事業展開の強化が図られています。

このように、シェアを拡大するためにもM&Aは活用可能です。

事例4. アイ・エス・ビーとアートの事例

事例4. アイ・エス・ビーとアートの事例

2017年、ソフトウェア開発を手がけるアイ・エス・ビーは、アートをM&Aによって買収しました。

買収されたアートは、防犯・防災関連機器や電気錠出入システムの製造や販売を行う会社です。

アートが持つセキュリティ分野に着目し、今後の事業規模拡大に大きな一手とした事例です。

この事例以外にも、自社にはないサービスを取り込むことで、エリアの拡大からサービスの拡充まで狙う動きは多くあります。

何があれば発展するのか、より便利にするにはどうすれば良いのかという点にもスポットライトを当てて考えてみると良いでしょう。

事例5. 東洋テックと大阪ビルサービスの事例

事例5. 東洋テックと大阪ビルサービスの事例

2015年、関西初の警備会社である東洋テックは、大阪ビルサービスをM&Aによって買収しました。

買収された大阪ビルサービスは、大阪府において清掃業務を展開する会社です。

M&Aによる買収の目的は、清掃業務のノウハウを吸収することでした。

現在は、大阪ビルサービスが持つノウハウを活かして、警備業務やビル管理業務の強化が期待されています。

このように、異業種のノウハウを得るためのM&Aも少なくありません。

以上、警備業界M&Aの5つの成功事例でした。

では、次はM&Aを検討したなら知っておきたいポイントをチェックしておきましょう。

※関連記事

M&A事例50選!成功への鍵を徹底解説!【2020年最新版】

5. 警備会社業界でのM&Aにおける3つのポイント

警備会社業界でのM&Aにおける3つのポイント

警備業界でのM&Aを成功させるためのポイントは、以下の3つです。

  1. 熟練の警備員をどれほど抱えているか
  2. 定期的に受注している得意先があるか
  3. 財務基盤が安定しているか

ここからは、それぞれのポイントについて解説していきます。

ポイント1. 熟練の警備員をどれほど抱えているか

ポイント1. 熟練の警備員をどれほど抱えているか

M&Aを成功させる1つ目のポイントは、熟練の警備員をどれほど抱えているか見ておくことです。

警備業界は、長時間労働の傾向が高いこともあり、忌避されやすい業界と言えます。

そのため、M&Aの買収によって熟練の警備員を引き継ぐことができれば、人材不足の改善ができます。

したがって、M&Aを行う相手企業における熟練の警備員数をあらかじめ確認しておいて下さい。

具体的な目安としては、10年以上の警備歴を持つ人材は、熟練の警備員としてM&A直後から現場での活躍が期待できます。

ポイント2. 定期的に受注している得意先があるか

ポイント2. 定期的に受注している得意先があるか

M&Aを成功させるために、得意先があるか確認して下さい。

得意先がある企業の買収が実現すると、M&A直後から安定した売上の計上が見込めるからです。

また、既存の警備事業を土台にして、事業規模の拡大も期待できます

したがって、M&Aを行う相手企業が関わっている得意先をあらかじめ確認しておいて下さい。

得意先が多いほど、M&A後に安定した売上が見込めます。

ポイント3. 財務基盤が安定しているか

ポイント3. 財務基盤が安定しているか

M&Aを成功させる3つ目のポイントは、財務基盤が安定しているか見ておくことです。

相手企業の財務基盤が安定していると、自社の財務基盤も安定する可能性が高まります。

そこで、自社の財務基盤を安定させることができれば、設備投資がしやすくなるのです。

近年の警備業界では、多額の設備投資を必要とする機械警備へニーズが集中しています。

したがって、M&Aを行う前には相手企業の財務基盤をあらかじめチェックしましょう。

次は、失敗のリスクを抑えるためにも注意点も紹介していきます。

6. 警備会社のM&Aでは注意点も確認しておこう

警備業界M&Aでは注意点も確認しておこう

警備会社業界におけるM&Aの注意点は、以下の2つです。

  1. 従業員の待遇が悪いと離職されやすい
  2. 買収先は海外企業も視野に入れるべきである

警備業界で生き残っていくために、M&Aは非常に有効な手段です。

しかし、メリットだけでM&Aを決断するのは勧められません。

ここからは、それぞれの注意点と解決方法を順番に紹介していきます。

注意点1. 従業員の待遇が悪いと離職されやすい

注意点1. 従業員の待遇が悪いと離職されやすい

M&Aを行う際には、合わせて従業員の待遇改善を図りましょう。

なぜなら、M&Aが成立しても、買収先企業における待遇が悪いと従業員の満足度が低下し、離職されてしまうケースが多いためです。

一般的に警備業界では、長時間労働に対して低賃金の待遇である会社が多数を占めています。

つまり、警備業界全体として設備投資のために人件費の単価を引き下げる流れがあるのです。

ですが、警備業界は人材不足に悩まされています。

そのため従業員の離職は、深刻な業績悪化を招く恐れも少なくありません。

したがって、経験を積んだ人材の流出を防ぐために、従業員の待遇を改善して満足度を高めましょう。

注意点2. 買収先は海外企業も視野に入れるべきである

注意点2. 買収先は海外企業も視野に入れるべきである

警備会社のM&Aで買収を考える際には、海外企業も視野に入れなくてはなりません。

なぜなら、海外警備会社の買収は、安定した経営基盤を確立するために効果的な手段であるためです。

たとえば、セコムがアメリカやイギリスのホームセキュリティ会社を買収して海外進出を図った事例が過去にはありました。

このように、M&Aでの買収を考える際には、海外進出も積極的に検討する場合があるでしょう。

しかし、海外企業とのM&Aでは企業文化の相違によるトラブルが多く起きる傾向があります。

したがって、このようなトラブルを未然に防ぐために、相手企業との交渉は綿密に行って下さい。

ところが、海外企業との交渉を不安に思う人は多いはずです。

そのときは、海外企業とのM&A経験があるM&A仲介会社の活用を検討してみましょう。

7. 警備会社業界のM&AはM&A総合研究所にご相談を!

株式会社M&A総合研究所

警備業界でのM&A事例は数多くあるものの、自社の希望に沿ったパートナーを一から探すのは手間がかかります。

そこで活用するべきなのが、M&A仲介会社です。

M&A仲介会社に相談すると、自社の要望に合致した企業を探してくれるだけでなく、M&Aに必要な手続きのサポートが受けられます。

もし、「どのM&A仲介会社に相談すれば良いかわからない」ということであれば、M&A総合研究所にお声がけ下さい。

警備会社のM&Aの経験や知識がある公認会計士とアドバイザリーが専任について、買い手企業探しや契約の進行をサポートさせて頂きます。

依頼には着手金や中間金は不要で成功報酬しか発生しませんので、費用を抑えながらM&Aをすることが可能です。

また、その他のM&A仲介会社に関しては、『【M&A仲介会社BEST5を発表】有名企業5社を徹底比較!!』で比較しながら紹介しています。

M&A仲介会社に相談して、効率的にパートナーを探して下さい。

それでは最後に、警備業界を理解する上で便利な警備会社業界の主要企業ランキングTOP10を確認しておきましょう。

8. 【補足】警備会社業界主要企業ランキングTOP10

【補足】警備業界主要企業ランキングTOP10

M&Aで警備業界を買収するときは、日本の警備業界における主要企業を知ることで、業界動向がより深く理解できます。

ここでは、警備業界の主要TOP10社を、売上高や所在地と合わせて見ていきましょう。

M&Aでの買収を考えている場合には、警備会社の業界構造を理解する上で参考にして下さい。

企業名 本社所在地 売上高(円)
セコム 東京 3878億8189万
総合警備保障 東京 2326億9700万
アサヒセキュリティ 東京 441億1190万
セントラル警備保障 東京 430億8100万
全日警 東京 381億2237万
セノン 東京 242億3720万
セコム上信越 新潟 215億400万
にしけい 福岡 195億3427万
セコムジャススティック 東京 185億8516万
コアズ 愛知 172億8256万

(引用:警備保障タイムズ「本誌独自調査2018年整備業売り上げランキング」

このように、警備業界では上位の数社が大きなシェアを占めています。

そのため、買収を重ねることで人材を確保すれば、大きなシェアを占める大手企業の傘下に入り財務基盤を安定させることが可能です。

もしもあなたの警備会社が中小企業なら、事業を存続させるためにも積極的にM&Aを検討しましょう。

メリットや成功事例を理解して、警備業界のM&Aを有利な条件で成功させましょう。

まとめ

警備業界では、人材確保や財務基盤の強化を目的に、M&Aでの買収が増加傾向にあります。

また、機械警備における設備投資を実現すべく、大手傘下で経営を安定させる手段としてM&Aによる同業他社を買収するケースが増加中です。

ただし、自社のみでM&Aを完結させるのは非常に難しいと言えます。

信頼できるM&A仲介会社に相談し、経営している警備会社の課題を前向きに解決していきましょう。