美容室のM&Aで経営を存続させる!成功事例5選を徹底解説

美容室のM&Aについてお調べですね。

美容室業界全体の売上はほぼ横ばいですが、店舗数の増加や人手不足により競争が激しくなっています。

しかしM&Aを行うことで経営を安定させれば、大切な美容室を残しつつさらに売り上げを伸ばすことも可能です。

この記事では美容室M&Aのメリットと留意点、売却を有利に進めるポイントについて解説していきます。

美容室M&Aの成功事例も5つ紹介していますのでぜひこの記事を読み、大切なお店を存続させていきましょう。

1.美容室・美容院の動向とM&Aの傾向

ほぼ横ばいの売上と言える美容室・美容院業界ですが、同業種間での競争は激化しています。

美容院・美容室業界の動向やM&Aの傾向を知れば、今後お店を存続させるためどんな判断をすれば良いかが見えてきます

ここからは美容室・美容院業界の現状や今後、そしてM&Aの活用法や特徴について解説していきます。

まず業界について理解して、M&Aの戦略を考えていきましょう。

1-1.美容室・美容院業界の現状

現在、美容室・美容の業界の売上はほぼ横ばいの状態にあると言えます。

美容室業界全体の売上推移をまとめたのが、以下の表です。

売上
2013 1兆5,487億円
2014 1兆5,285億円
2015 1兆5,220億円
2016 1兆5,167億円
2017 1兆5,103億円

売上は若干減少、そしてほぼ横ばいの状態にあることが分かります。

一方現在、売り上げは変わらないものの美容室の店舗数自体は増加傾向です。

そのため限られた売り上げを狙い、各美容室の顧客獲得競争はかなり厳しくなっていると言えるでしょう。

それでは、美容室業界の今後はどのようになっていくのかを見ていきます。

1-2.美容室の特徴と今後

美容室の大きな特徴は、離職率の高さにあります。

美容師資格を持つ人自体は多いものの、実際に働いている人は50万人程度。

平均給与も300万円前後と他業種に比べて低いため、離職率が高く今後も美容師不足は大きな問題になると言えます。

また、人口減が予想される一方で美容室の店舗数自体は増えているため、他店との差別化は売り上げを伸ばすうえで重要な課題です。

そのため今後美容室・美容院業界で生き残るためには、強い資本力や個性、地元での圧倒的なシェアなど何か他店と大きく異なる力が必要になってきます。

しかし中小企業が上手く個性を打ち出し、人員や店舗数を増やすのは難しいです。

現在はM&Aで経営を続けることも可能ですので、ぜひ以下の見出しをご覧ください。

1-3.美容室におけるM&Aの特徴と活用法

昨今は投資ファンドに買収をしてもらい、資本力を武器にさらなる店舗拡大を目指す美容室も増えてきました

一方後継者問題解決や、地元顧客、従業員確保のためM&Aを行う中小企業も少なくありません。

また、M&Aという形ではなく「居抜き」として店舗を残そうとする美容室も多いです。

しかし、居抜きの場合売却価格がM&Aと比べ大幅に低くなることが多いです。

そのため、「大手の傘下に入り経営を強化させたい」という方はM&Aを行うべきだと言えます。

M&Aを行えば、美容室のさらなる発展も期待できるはずです。

以上が、美容室の現状とM&Aにおける特徴でした。

今後も厳しい状況が続く美容室・美容院業界で大切なお店を守っていくには、早めにM&Aを行うことが大切です。

ここからは美容室M&Aのメリットを紹介していきますので、「M&Aを行うべきか」迷っている方はぜひ参考にしてください。

2.美容室M&Aにおける売り手側のメリット

美容室のM&Aにおける売り手側のメリットは以下の3つです。

近隣にライバル店舗が出来た、客単価が減ったなどの理由で資金繰りに苦しんでいる美容室は少なくありません。

しかしM&Aを行えば、現在抱えている経営課題を解決できるかもしれません。

ここからはそれぞれのメリットについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

メリット1.後継者を見つけられる

M&Aを行うことで、会社の跡継ぎを見つけることができます。

若い経営者が多い美容室・美容院業界ですが、アーリーリタイアを希望していたり、経営者の健康問題などにより後継者探しを行っている方は多いはずです。

しかし人材不足が深刻な現在、なかなか良い後継者が見つからず廃業を選択せざるを得なくなるケースもあります

しかしM&Aを行えば経営体制が変わるため、後継者を見つけることができます。

美容院を残せば、従業員の雇用も継続可能です。

なので美容室をこれからも残していきたいという方は、M&Aを前向きに検討していくべきでしょう。

メリット2.廃業費用を掛けず売却金を得られる

M&Aを行うことで、廃業を防げるうえまとまった売却資金を手に入れることができます。

美容室・美容院業界の競争が激化する現在、売上や人員不足に悩み、廃業を考えている経営者は少なく無いはずです。

しかし廃業を選択すれば、想像以上に設備などの廃棄費用が大きくなり、負債を抱えることになるかもしれません

しかし、M&Aを行い美容室を売却すれば、まとまった売却資金を手に入れることができます。

売却資金があれば、リタイア後も安心して暮らせるようになるでしょう。

メリット3.集客力を上げられる

M&Aにより大手美容室チェーンの傘下に入ることで、集客力アップにつながります。

大手美容室チェーンには大きなブランド力があるため、店舗名を変更すれば自社の集客力を一気に高めることも可能です。

また、店舗共通の割引サービスなどを実施することで、よりたくさんの顧客を獲得することもできます。

さらに近隣エリアで有力な美容室とのM&Aが実現すれば、さらにブランド力が高まり売上の大幅な向上も実現できるはずです。

集客力をさらに上げたいなら、大手への売却を積極的に狙っていきましょう。

以上が、売り手側から見るM&Aのメリットでした。

会社を売却することで経営を安定させ事業を続けることができます。

そのため、今後の経営方針に悩んでいるならM&Aについて前向きに検討するのが良いでしょう。

ここからはM&A買い手側のメリットを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

3.美容室M&Aにおける買い手側のメリット

美容室M&Aでの買い手側のメリットは、以下の3つです。

事業や店舗をさらに拡大させるため、美容室を買収したいと考える企業は少なくありません

ここからは買い手側から見るそれぞれのメリットを説明していきますので、ぜひM&Aのパートナー探しに役立ててください。

メリット1.営業拠点・顧客を拡大できる

M&Aを行い美容室を買収すれば、新たな営業拠点と顧客を丸ごと獲得できます。

特に新店舗開業を計画している買い手は、「効率的に拠点と顧客を増やしたい」と考えているため、売り手が持っている店舗数、顧客を確認するでしょう。

また、店舗数が多ければ多いほど、店舗の看板自体が大きな宣伝効果を生みます

そのためさらなる顧客の獲得とブランドの知名度アップを兼ねて、M&Aを行う企業も少なくありません。

メリット2.優秀な美容師を確保できる

M&Aを行うことで、売り手企業に勤務する美容師を獲得できます。

大手美容室チェーンにとっても、中小企業にとっても美容師不足は大きな問題。

美容室を買収し、そこに勤める従業員を確保すれば、人員不足となっている店舗に美容師を配置することも可能です

また、大会での受賞歴などを持つ優秀な美容師がいる店舗を買収すれば、技術力を売りにして多くの顧客を獲得することもできます

メリット3.低コストで新規事業に参入できる

M&Aを行えば、美容室運営のノウハウを持たない会社でも低コストで新規事業に参入できます。

昨今、大手ファンドが美容業界に参入していることに伴い、美容室の買収に興味を持つ企業は増加していると言えるでしょう。

ですが、美容室運営に関するノウハウを持たない企業が、一から新規事業を始めるのは大変だと言えます。

そのため必要な店舗や人員、ノウハウを確保することを目的としたM&Aが増えてきているのです。

以上が、M&A買い手側のメリットでした。

買い手側のメリットを知ることで、自社のどんなところをアピールすればM&Aを有利に進められるか、見えてきます。

ここからは美容室・美容院業界のM&A成功事例を解説していきますので、M&Aの目的に注目しながら、読んでみてください。

4.美容室・美容院業界M&Aの成功事例5選

ここから紹介するのは、以下の成功事例5つです。

昨今は同じ美容室経営を行う会社同士だけでなく、異業種間のM&Aも増加してきています。

ここからは事例の詳しい内容について紹介するので、M&Aの目的や事業内容に注目してM&Aの計画作りに生かしてください。

成功事例1.AguグループとCLSA

最初に紹介するのは、AguグループとCLSAの事例です。

2018年、香港系投資ファンドのCLSAキャピタルパートナーズは国内最大手の美容室チェーン、Aguグループを約100億円で買収することを決定しました。

Aguグループと言えば、全国各地に300店を超える美容室を展開している国内の有力企業です。

今回のM&Aは、投資ファンドであるCLSAが「日本の美容室業界は再編の余地がある」と判断し、大規模な投資をする形で実現したものです。

AguグループもCLSAの資本力を利用し、今後さらなる店舗展開を進め、縮小傾向にあると言われる美容室業界での売上増を狙っています。

成功事例2.日本産業推進機構とレイフィールド

次に紹介するのも、大手投資ファンドによるM&A事例です。

2018年、投資ファンドの日本産業推進機構は西日本を中心にビューティーサロンを展開するレイフィールドとの資本業務提携を行うと発表しました。

レイフィールドは「RAY Field」というブランド名で約50店舗を展開している美容室チェーンです。

ヘアサロンとしてだけでなく、ネイルやアイラッシュ等のサービスも行っており、固定客が多いのが特徴だと言えます。

このM&Aは、日本産業推進機構が経営支援を行うという形でレイフィールドのさらなる事業展開、売り上げ拡大を狙ったものです。

またレイフィールド側も日本産業推進機構の支援を受け、今後国内でさらに店舗数を拡大していく予定です。

成功事例3.エムエイチグループとワーク・ワークス

次にご紹介するのは、美容室同士のM&A事例です。

2016年、「モッズヘア」など複数の美容室を運営する大手美容室チェーン、エムエイチグループは横浜で2店舗の美容室を運営するワーク・ワークスを買収し、子会社化することを発表しました。

このM&Aの目的は、事業エリアの拡大と顧客の獲得にあります。

エムエイチグループは東京23区を中心にサロン展開をして来たのに対し、ワーク・ワークスは横浜市に店舗を構えています。

今回のM&Aでワーク・ワークスの店舗を取得したことで、エムエイチグループは横浜にも店舗拠点を拡大、気損顧客を獲得することに成功しました。

またワーク・ワークス側も、大手美容室の傘下に入ることで安定した経営が可能になります

成功事例4.アルテサロンとシーエフジェイ

次にご紹介するのも、美容室同士のM&A事例です。

2015年、首都圏、関西圏で多数のヘアサロンを運営するアルテサロンホールディングスは、パリの美容室「COIFFIRST」のフランチャイズ権を持つシーエフジェイの全株式を取得し、子会社化すると決定しました。

これまでアルテサロンホールディングスが展開してきたのは、どちらかと言うとカジュアルな地域密着型店舗です。

しかしこのM&Aでシーエフジェイの買収を行ったことで、パリのおしゃれなイメージを持つワンランク上の美容室店舗を取得することに成功しました。

今後アルテサロンは客単価の高い美容室を増やし、さらなるサービスの拡充と海外顧客を狙うと発表しています。

成功事例5.ユニマットグループとK-twoエフェクト

最後に紹介するのは、ユニマットグループとK-twoエフェクトの事例です。

2008年、オフィスやリゾートなどの運営を行うユニマットグループは自社の子会社を通じ、美容室、美容スクールの運営を行うK-twoエフェクトの全株式を取得すると発表しました。

ユニマットグループはオフィスに限らず、様々なサービス事業を展開する企業です。

今回、ユニマットグループはK-twoエフェクトを買収したことによりヘアサロン、美容室運営へと新たに進出することとなりました。

またK-twoエフェクト側も、ユニマットグループの資本を生かし今後美容室経営を継続していくことが期待されます。

以上が、美容室M&Aの成功事例5選でした。

成功事例では特に目的や美容室の店舗数に注目し、自社のパートナー探しに役立ててください。

ここからは紹介した成功事例をもとに、M&Aで買い手が見るポイントを解説していくので参考にしてください。

5.美容室のM&Aで買い手が見るポイント

美容室のM&Aにおいて、買い手がチェックするポイントは以下の3つです。

買い手がどんな企業を買収したいか知ることで、自社のアピールすべきポイントが見えてきます

ここからはそれぞれのポイントを解説していきますので、ぜひ自社の経営体制と店舗を見直してみてください。

ポイント1.事業地域のシェアはどれくらいか

新規店舗の開業を狙う買い手は、売り手が事業地域でどれだけのシェアを獲得しているかを確認します。

特に新しいエリアに進出する目的でM&Aを行う場合、そこで有力な美容室を買収した方が効率的に事業拡大ができます

そのためシェアが大きいほど、高値で店舗を売却できるでしょう。

また、どれだけ固定客がいるかどうかも、売却金を決めるうえで重要な要素になります。

M&Aの際にはシェアや固定客の数から収益予測のデータを作り、「今後どれくらいの売上が確保できるか」を数字で買い手にアピールしましょう。

ポイント2.店舗独自の個性はあるか

どんな買い手でも注目するのが、店舗独自の個性です。

美容室が増加している現在、個性のない美容室は次第に顧客を失い、売り上げが減少する可能性が高いです。

そのため買い手は、売り手に独自の個性や特徴を求めています。

美容師の質、独自のメニュー、独自の店舗設備など、近隣のライバル店との差が明確であれば、M&Aを有利に進められるでしょう。

M&Aの交渉をする際は他店との差を明確にし、自社が運営する店舗の特徴を積極的にアピールしましょう。

ポイント3.店舗が目立つ場所にあるか

チェーン店として美容室を運営する買い手にとって、売り手の店舗立地は非常に重要な要素です。

店舗が目立つ位置にあればあるほど、多くの人が店舗の名前を目にすることになるため、大きな宣伝効果が生まれます

そのため買い手は、大通り沿いや駅前など、目につく場所に店舗を持つ売り手に高い買収額を提案します。

駅前などに店舗を持っている場合、買い手に立地の良さを積極的にアピールすればM&Aを有利に進められるでしょう。

以上が、M&Aにおいて買い手が見るポイントでした。

買い手が求めるのは、経営体制が健全で将来有望な企業です。

M&Aのパートナー探しをする際は自社の長所を積極的にアピールし、高値での売却を狙いましょう。

ちなみに、美容室をM&Aするときには注意しておかなければ失敗してしまうポイントもあるので見ておきます。

6.美容室におけるM&Aの留意点

美容室のM&Aにおける留意点は、以下の2つです。

M&Aにおいては、メリットに注目するだけでなく様々なリスクについても検討する必要があります

以下二つの代表的な留意点をチェックし、よりスムーズに経営体制を改善していきましょう。

留意点1.固定客が離れる可能性がある

M&Aにより、今まで店舗に来てくれていた固定客が離れる恐れがあります。

特に人員配置が変わる場合、特定の美容師についていた固定客が流出する可能性は十分あると言えるでしょう。

また、ブランドイメージが変わることで、今までの店舗イメージを好んでいた顧客が離れてしまうケースもあります。

M&Aを行う際は今後の人員配置やブランドのイメージについて、相手先企業との理解を深めておくことが必要です。

留意点2.優秀な美容師が流出する恐れがある

経営統合により人員配置が行われると、M&A先企業の店舗に優秀な美容師が引き抜かれる可能性があります

また、労働条件が悪くなってしまったり、転勤が発生する場合には優秀な美容師が会社を離れることもあるでしょう。

優秀な美容師が引き抜くや退職によって離れてしまうと、美容師についていた固定客が減る上、自社店舗の技術力を顧客にアピールすることが難しくなります。

M&Aの際は労働条件や今後の人員配置などについてきちんと従業員に説明し、十分な時間をかけて経営統合を行うことが大切です。

そうすることによって、人材の流出を防いでください。

以上が、美容室M&Aにおける留意点でした。

M&Aのメリットにばかり注目していると、従業員や顧客などお店に欠かせない人を失ってしまう可能性があります。

一般的に、M&A後の経営統合には時間がかかると言われています。

「M&Aをした後、社内でトラブルが起きてしまった」ということにならないよう、M&A前に相手企業のことをできる限り知っておきましょう。

このようにM&Aには気をつけることも多いので、仲介会社に相談するのが最適です。

7.美容室のM&Aは仲介会社に相談しよう

M&A仲介会社を活用すれば、自社の企業戦略に合ったパートナーを効率的に探すことが出来ます。

M&Aのパートナー探しから手続き、経営統合まで全て自社で行うのは非常に大変なことです。

M&A仲介会社に相談すれば、希望に沿った買い手を見つけてくれるだけでなく、M&Aに伴い手続きもしっかりサポートしてくれます。

M&A仲介会社に相談して仲介をサポートしてもらう場合、成功費用は譲渡価格6,000万円以下のM&Aで350万円ほどとなっています。

しかし多くの仲介会社では無料相談ができますので、M&Aが不安な方は仲介会社に相談するのが良いでしょう

M&A仲介会社に相談すれば、さらに高値で買収してもらえるようアドバイスをもらい、経営状態を整えることもできます。

M&A仲介会社に関しては、『【M&A仲介会社BEST5を発表】有名企業5社を徹底比較!!』が参考になるはずです。

美容室のM&Aを行うなら、まずM&A仲介会社に相談し、今後の目標に合わせたパートナーを探しましょう

まとめ

美容室に対する需要が大きく下がることはありませんが、美容室が増加している現在、他店との差別化を行い売上を上げるのは困難です。

そのため自社の経営に関して不安を感じている方は、なるべく早くM&Aを検討し経営を安定させるべきだと言えます。

M&Aの際は専門の仲介会社を活用し、自社に合ったパートナーを見つけていきましょう。