駐車場業界のM&Aが活発化!動向・メリット・積極買収企業を紹介!

駐車場業界のM&Aが活発化!動向・メリット・積極買収企業を紹介!

近年、駐車場業界のM&Aは活性していますが、業界の動向や積極的に買収を行っている企業はどのようになっているのでしょうか。

本記事では、駐車場業界のM&Aについて、動向や売り手・買い手それぞれの視点からみたメリットを解説します。そのほか、積極的に買収を行っている企業も紹介しています。

駐車場業界のM&Aが活発化

駐車場業界のM&Aが活発化

駐車場業界は、順調に市場規模が成長しています。業界シェアを占める大手企業も業績を伸ばしており、今後も業界全体の成長が見込まれています。

一方で、コインパーキング離れや再編の波に襲われる中小企業も少なくありません。駐車場業界ではM&Aを活用した企業戦略もみられるようになっています。

本記事では、駐車場業界のM&A動向や積極買収企業を紹介しますが、まずは駐車場業界の定義と動向について解説します。

駐車場業界とは

駐車場業とは、自動車を停めるためのスペースを提供する事業であり、スペースの確保と提供を行うことで収益を得るビジネスモデルとなっています。

業界を代表する企業には、パーク24や日本駐車場開発が挙げられます。特に、パーク24は駐車場業界のシェアトップを走っている最大手でありり、交通インフラの総合プロデュース企業としても有名です。

駐車場業界のM&Aが活発化している

駐車場業界のM&Aが活発化している理由は、土地を所有する駐車場会社を買収することで手軽に事業規模を拡大することができるためです。

好立地であれば高い収益性を発揮することができるので、買い手側としても動き出しやすいメリットがあります。

また、コインパーキング離れの影響により、経営悪化した会社がM&Aを行うケースも多くみられます。

大手の傘下に入ることで経営状態の安定を図る狙いがあり、大手の経営資源を活用することができれば事業の立て直しも容易となるので、別事業のを立ち上げることも難しくなりません。

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駐車場業界のM&A動向

駐車場業界のM&A動向

駐車場業界のM&Aを検討の際は、まず業界のM&A動向を把握しておくことが大切です。この章では、駐車場業界のM&A動向を事例を交えながら解説します。

【駐車場業界のM&A動向】

  1. 異業種からのM&Aによる新規参入も行われている
  2. 新地域展開のためのM&Aが増加
  3. 事業規模の拡大を目的としたM&Aがみられる

1.異業種からのM&Aによる新規参入が行われている

異業種からのM&Aによる新規参入が行われている

https://www.daiwahouse.co.jp/

駐車場業界では、異業種からのM&A参入が多くみられます。代表的な事例には、大和ハウス工業による株式会社ダイヨシトラストの買収があります。

ダイヨシトラストは福岡を拠点に駐車場業を手掛ける会社であり、全自動の管理システム「DYパーキング」を主力に、小規模運営会社として好業績を残しています。

以前より、大和ハウス工業は東京・福岡を中心に駐車場業を手掛けていましたが、今回のM&Aを機に本格的に参入することとなり、今後は土地活用用途の開発の一つとして運営・管理に注力していくことを明かしています。

2.新地域展開のためのM&Aが増加

新地域展開のためのM&Aが増加

https://www.daiwahouse.co.jp/

駐車場業界では、新地域展開のためのM&Aが増加しています。代表的な事例としては、大和ハウス工業による株式会社トモの買収が挙げられます。

トモは、関東・近畿を中心に駐車場経営を行う駐車場運営会社です。駐車台数が多い施設系駐車場を多数保有しており、駐車場業界で大きな存在感を示しています。

大和ハウス工業は本件について、新地域への展開を目的としています。また、2013年に子会社化したダイヨシトラストとのシナジー効果も見込まれており、駐車場業の取り組み強化という意味合いも含まれています。

3.事業規模の拡大を目的としたM&Aが見られる

事業規模の拡大を目的としたM&Aが見られる

https://tatemono.com/

事業規模の拡大を目的としたM&Aも多数見受けられます。規模の大きいでは、東京建物によるマオスの買収事例が挙げられます。

マオスは、東京都西部・神奈川県を中心に「J.PARK」ブランドを展開する駐車場運営会社です。また、完全子会社の新総企は、新潟県で「フレンドパーク」ブランドを展開するなど、幅広い地域で駐車場業を手掛けています。

東京建物は、中期経営計画において駐車場業の事業規模の拡大を掲げており、今回のM&Aを通して駐車場拠点数の拡大や運営・管理の効率化を目指すとしています。

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駐車場業界のM&Aにおけるメリット

駐車場業界のM&Aにおけるメリット

駐車場業界ではM&Aが活性化していますが、実際にM&Aをした場合に得られるメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

この章では、駐車場業界のM&Aのメリットを売り手・買い手それぞれの視点から解説します。

売り手企業のメリット

まずは、駐車場業界の売り手企業のメリットをみていきます。売り手企業の特に大きなメリットは以下の3点が挙げられます。

【売り手企業のメリット】

  1. 大手グループの傘下に入り経営を安定させる
  2. 売却益を獲得できる
  3. 管理人材の獲得がスムーズになる

1.大手グループの傘下に入り経営を安定させる

売り手企業が得られるメリット1つ目は、大手グループ傘下入りによる経営安定化が図れることです。

大手の経営資源を活用することで事業の立て直しを図れるので、事業の失敗や業績が伸び悩んでいる会社は選択肢の一つになるでしょう。

また、経営安定化だけでなく、事業規模の拡大を狙うことも可能です。豊富な資金力を活かして、駐車場を新規増設や駐車場管理システムの強化などを行えます。

結果的に会社を大きくすることに繋がるので、あえて大手グループ傘下入りする選択を取る会社も少なくありません。

2.売却益を獲得できる

売り手企業が得られるメリット2つ目は、売却益の獲得です。M&Aによる会社売却は、会社の価値に応じた売却益を獲得することができます。

特に、駐車場業は広大な土地を所有して駐車場を運営していることが多いため、買い手側からの高い評価に繋がりやすく、高額の売却益を獲得できることが可能になります。

獲得した売却益は個人的な資金として運用することができ、経営者としてリタイアした後の生活資金や新たな事業を立ち上げる資金など、自由に使うことができます。

3.管理人材の獲得がスムーズになる

売り手企業が得られるメリット3つ目は、管理人材の獲得です。大手グループの信用力を活用することで、駐車場の管理人材をスムーズにみつけることができます。

近年は、24時間無人のパーキングサービスも増えていますが、完全に放置するわけにはいかないので、定期的に巡回する人材が必要になります。

その点、大手グループの信用力やネットワークであればよい人材をみつけやすく、駐車場の管理・運営にかかる負担も軽減させることができます。

買い手企業のメリット

続いて、駐車場業界の買い手企業のメリットです。買い手側が得られる大きなメリットには、以下の2点が挙げられます。

【買い手企業のメリット】

  1. 事業規模の拡大を行える
  2. スケールメリットが生まれる

1.事業規模の拡大を行える

買い手企業が得られるメリット1つ目は、事業規模の拡大が可能になることです。駐車場業を拡大させるためには、土地を購入するか借りるかの手続きが必要ですが、M&Aであれば必要な手続きをカットして一気に事業規模を拡大させることができます。

M&Aの際に駐車場利用を停止させる必要もないので、利用者に迷惑をかけずにM&Aの実行日から収益を得ることができます。

2.スケールメリットが生まれる

買い手企業が得られるメリット2つ目は、スケールメリットが生まれることです。スケールメリットとは、同種が集まることで単体よりも大きな効果を生み出すことをいいます。

M&Aで効率的に事業規模を拡大することでスケールメリットが生まれ、生産性や経済効率が大きく向上します。

駐車場業においては、銀行や取引先からの信用力の向上が影響します。駐車場の運営・管理に関するコストを削減することにも繋がるので、駐車場業界においてスケールメリットは重要な存在といえるでしょう。

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駐車場業界のM&Aを行っている積極買収企業

駐車場業界のM&Aを行っている積極買収企業

駐車場業界では、業界全体でM&Aが活性化しています。特に大手企業による買収が目立っており、事業規模の拡大を目的としたM&A案件が多数成立しています。

この章では、駐車場業界のM&Aを行っている積極買収企業を紹介します。駐車場業界でも大きな存在感を示している企業なので、業界動向を把握するうえでも知っておくとよいでしょう。

【駐車場業界のM&Aを行っている積極買収企業】

  1. 大和ハウス
  2. 東京建物
  3. 日本駐車場開発

1.大和ハウス

大和ハウス

https://www.daiwahouse.co.jp/

大和ハウスは、大阪に拠点を構える住宅総合メーカーです。住まい以外に土地活用事業にも注力しており、2013年のダイヨシトラストの買収を機に駐車場業に本格参入しています。

大和ハウスの駐車場業を担うのは、大和ハウスパーキングです。「D-Parking」を主力ブランドとし、業界No.1を目指して駐車場を運営・管理しています。

大和ハウスのM&Aは、エリア拡大を目的としたM&Aが目立っています。M&Aを活用した効率的なエリア拡大によって、確実にシェアを伸ばしています。

2.東京建物

東京建物

https://tatemono.com/

東京建物は、1896年設立の総合不動産会社です。設立当初から中核事業も商号も変わっておらず、不動産会社において日本で最も古い歴史を持っていることで知られています。

東京建物の駐車場業は、関東を中心に全1,715ヶ所・68578車室を展開(2018年12月末時点)しており、「NPC24H」「フレンドパーク」2つのブランドを主力として業績を伸ばしています。

東京建物のM&Aは、事業規模の拡大を目的としたものが多いです。現在の主力ブランドとして知られている「フレンドパーク」も過去のM&Aで買収したブランドであり、東京建物の資金力を活用することで、拡大・成長させてきました。

3.日本駐車場開発

日本駐車場開発

https://www.n-p-d.co.jp/index.php

日本駐車場開発は、駐車場の総合的なコンサルティング業務を行う不動産会社です。1991年の創業からコンサルティング業務を手掛けており、大阪・東京支店の開設を経て、事業規模を拡大させてきました。

日本駐車場開発は、業界初の駐車場サブリース事業を作り上げたことでも知られています。新たなビジネスモデルの確立に積極的な姿勢をみせており、駐車場業や不稼働資産の活用においても定評を得ています。

近年の日本駐車場開発のM&Aは、民泊施設やテーマパークの獲得が目立っています。グループ子会社である日本テーマパーク開発が、経営状態が悪化しているテーマパーク運営会社を子会社化するなどの事例が見受けられます。

駐車場業界のM&Aの際に見るべきポイント

駐車場業界のM&Aの際に見るべきポイント

駐車場業界のM&Aの際は、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。この章では、M&Aの際に重視されるポイントを売り手・買い手の視点から解説します。

売り手企業

まずは、駐車場業界の売り手企業が見るべきポイントをみていきます。M&Aの成否に大きく関わるポイントは以下の3点です。

【売り手企業の見るべきポイント】

  1. 買い手企業の社風チェックは重要
  2. 地元に根付いているか確認する
  3. 不動産価値・状況を確認する

1.買い手企業の社風チェックは重要

売り手企業の見るべきポイント1つ目は、買い手企業の社風です。社風や企業文化の違いから従業員同士の衝突が起こる可能性があるため、M&Aの成約という点にばかり注目していると、M&A後の統合プロセスに失敗してしまう恐れがあります。

通常は、時間を掛けて企業文化の統合が進んでいきますが、ひどい状況の場合は従業員が大量に自主退職してしまうこともあります。

こうなると取り返しが付かないので事前の社風チェックを徹底して、統合プロセスに向けてM&A戦略を策定しておかなくてはなりません。

2.地元に根付いているか確認する

売り手企業の見るべきポイント2つ目は、地元に根付いているかという点です。地元に根付いた地域密着型の駐車場の場合、利用者からの信用を獲得できているため、安定した収益を期待することができます。

また、新地域への事業展開を目的とする買い手も多いため、該当地域での影響力が高い運営会社は、高い評価に繋がりやすくなっています。

地元に根付いているかどうかは、買い手側にとって大きな関心ポイントです。M&Aによる売却を検討する段階で、自社の運営・管理体制について確認しておくとよいでしょう。

3.不動産価値・状況を確認する

売り手企業の見るべきポイント3つ目は、不動産価値・状況です。M&Aの交渉やM&A後の資金運用計画に備えて、M&Aの取引規模の大まかな見積もりを済ませておきます。

駐車場業は、駐車場によって土地の賃貸と自社所有が混在していることも珍しくありません。自社所有である土地の確認などを進めておき、不動産価値の概算を見積もっておく必要があります。

また、賃貸している土地については、M&Aに用いる手法次第で賃貸契約の引き継ぎが必要になるため、賃貸人の同意取り付けや賃料の未払いなどが発生していないことを確認しておきましょう。

買い手企業

次は、駐車場業界の買い手企業が見るべきポイントです。M&Aのシナジー効果を得るために重要なのは、以下の3点です。

【買い手企業が見るべきポイント】

  1. 買い手先の周辺状況や競合などを確認する
  2. 土地の契約状況は要チェック
  3. 法律上でトラブルが起きないかを確認する

1.買い手先の周辺状況や競合などを確認する

買い手企業の見るべきポイント1つ目は、買い手先の周辺状況や競合先の有無です。買収予定の駐車場周辺に競合他社の駐車場がある場合、想定した収益を得られない可能性があります。

したがって、周辺状況の確認を行ったうえで適正な収益性を見極める必要があり、周辺に競合駐車場がなく独占状態ならば、多少は無理しても元が取れるという考え方もできます。

2.土地の契約状況は要チェック

買い手企業の見るべきポイント2つ目は、土地の契約状況です。駐車場の土地は賃貸契約で運用されていることも多いので、買収対象の駐車場の土地契約についての確認が必須となります。

土地契約に関する問題は、賃貸契約の更新期間や賃貸料の未払いなどが挙げられます。M&A後の経営に悪影響を及ぼすこともあるので、M&A契約前の確認を徹底しておかなくてはなりません。

3.法律上でトラブルが起きないかを確認する

買い手企業の見るべきポイント3つ目は、法律上のトラブルが起こる可能性の有無です。駐車場の運営は、一定の規模を超える場合に届け出・申請が必要になります。

届け出・申請が必要になる基準は、駐車場法において定められています。以下の基準に該当する駐車場を買収する場合は、届け出・申請が出されているかを確認しておくことが大切です。

【駐車場法における届け出・申請基準】

  • 不特定多数が利用できる駐車場
  • 自動車の駐車スペースの面積が500㎡以上のもの
  • 都市計画区域内であること
  • 駐車料金を徴収していること

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駐車場業界のM&Aの相談先

駐車場業界のM&Aの相談先

駐車場業界のM&Aを行う際は、土地の契約などの法務トラブル対策が必須です。確認や手順を誤るとM&Aが失敗する可能性も高くなるので、M&Aの専門家のサポートを受けることをおすすめします。

M&A総合研究所は、中堅・中小規模のM&A仲介支援を行っているM&A仲介会社です。過去の仲介実績は中小企業のM&A支援が中心となっており、中小企業のM&Aの相談先として最適です。

また、駐車場業界に精通する専門家も在籍しています。業界の動向調査や土地の契約に関して素早く対応することができるため、万全の体制でM&Aに臨むことができます。

料金体系は完全成功報酬制を採用しています。駐車場のM&Aが成約するまで手数料が発生しないので、条件や内容に納得がいくまで安心して交渉を続けられます。

M&Aに関する無料相談は24時間お受けしています。駐車場業界のM&Aを検討の際は、M&A総合研究所にご相談ください。

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まとめ

まとめ

本記事では、駐車場業界のM&A動向や積極買収企業をみてきました。業界全体で再編の動きが活発になっていて、大手による中小の取り込みや新規参入などのM&Aが見受けられます。

業界再編の動きは今後も続いていくとみられているため、いつM&Aの必要に迫られるか分かりません。その際の備えとして、駐車場業界の動向やM&A知識を得ておくと、スムーズに行動に移すことができます。

【駐車場業界のM&A動向】

  1. 異業種からのM&Aによる新規参入も行われている
  2. 新地域展開のためのM&Aが増加
  3. 事業規模の拡大を目的としたM&Aがみられる

【売り手企業のメリット】

  1. 大手グループの傘下に入り経営を安定させる
  2. 売却益を獲得できる
  3. 管理人材の獲得がスムーズになる

【買い手企業のメリット】

  1. 事業規模の拡大を行える
  2. スケールメリットが生まれる

【駐車場業界のM&Aを行っている積極買収企業】

  1. 大和ハウス
  2. 東京建物
  3. 日本駐車場開発

【売り手企業の見るべきポイント】

  1. 買い手企業の社風をチェックする
  2. 地元に根付いているか確認する
  3. 不動産価値・状況を確認する

【買い手企業が見るべきポイント】

  1. 買い手先の周辺状況や競合などを確認する
  2. 土地の契約状況は要チェック
  3. 法律上でトラブルが起きないかを確認する