製薬会社の事業譲渡・株式譲渡のポイントとは?動向/事例/相談先も紹介

製薬会社の事業譲渡・株式譲渡のポイントとは?動向/事例/相談先も紹介

製薬会社とは

製薬会社とは

許認可医薬品の研究開発や生産・販売を営む会社を製薬会社といいます。私たちの日々の生活に欠かせない産業であり、武田工業薬品、アステラス製薬、大塚製薬などが国内の代表的な製薬会社です。

事業譲渡とは

事業譲渡とは、企業が特定の事業あるいは有する事業すべてを別会社へ譲渡・売却することで、数あるM&A手法のひとつです。

株主構成に変更がなく、会社として変わらず存続をしながら経営資源の集中と選択ができる、という点が事業譲渡の特徴です。

その他のM&A手法

M&Aは事業譲渡のほかにもさまざま手法があります。ここでは、代表的な手法をいくつか紹介します。

株式譲渡

買い手企業が売り手企業の株式を買い取る手法を株式譲渡といい、主に経営権(支配権)を得ることを目的として実行されます。売り手側の株主は買い手企業から売却の対価として金銭の支払いをうけます。

株式交換・株式併合

株式交換・株式併合は、売り手側の株主が株式売却の対価として買い手企業等の株式交付を受けるスキームです。株式譲渡と似ている手法ですが、売り手側株主への対価支払いが金銭ではないという点が異なります。

吸収合併

吸収合併とは、買い手企業が売り手企業を消滅させて、買い手企業にすべてを吸収する方法です。

新設合併

買い手企業・売り手企業の全ての機能を新設する会社を移管し、買い手企業・売り手企業双方を消滅させる方法が新設合併です。

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製薬業界が直面している問題

製薬業界が直面している課題とは

少子高齢化の進展に伴って業績堅調に思われる製薬会社ですが、他方でさまざまな問題を抱えています。ここでは、製薬会社が直面する3つの問題について解説します。

【製薬会社業界が直面している課題】

  1. 諸外国への事業拡大を行いたいが難しい
  2. 優秀な人材が集まらない
  3. 経営者が高齢である引退を検討している

①諸外国への事業拡大を行いたいが難しい

日本国内において医薬品の開発・販売等を行う場合、各製薬会社は薬事法に基づいて厚生労働大臣の許可を得る必要があります。

それは海外でも同様で、事業活動を行うときは各国の規制をクリアする必要があり、しかもその承認基準は国によってバラバラです。

欧米とはその基準が統一されつつありますがその負担は未だに大きく、製薬会社はグローバル展開が難しいという問題を抱えています。

②優秀な人材が集まらない

製薬会社にとって競争力の源泉となるのが、優秀な研究員の確保です。彼らの功労によって新薬が開発され、特許を取得し独占的に新薬を販売していくのが製薬会社のビジネスモデルです。

しかし、グローバル化の進展、ジェネリック医薬品市場の拡大などに伴って世界中の製薬会社が研究開発費を削減する傾向にあり、それが人材流出の加速化に繋がっています。

③経営者が高齢である引退を検討している

国内のあらゆる業種で浮き彫りになっている経営者の高齢化と後継者不足ですが、製薬会社もその例外ではありません。

事前の準備と多岐に渡る知見、長期間の交渉が必要な親族外承継(M&A)を諦めて、自分の世代で会社を畳むことを検討する製薬会社も増えています。

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製薬業界の今後の動向予測

製薬業界の今後の動向の予測

各種規制やグローバル展開などの側面で、製薬会社はさまざまな課題を抱えています。そのような製薬会社の外部環境を踏まえて、業界では今後どのような動向が予測されるを3つの観点から解説します。

【製薬会社業界の今後の動向予測】

  1. ジェネリック医薬品のシェア拡大
  2. 最新技術の進歩によりコスト削減
  3. 製薬業界の事業譲渡

①ジェネリック医薬品のシェア拡大

ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れた後に製造・販売される後発医療品です。新薬と同じ有効成分を使って作られるため、新薬と効果の同等性が認められ(厚生労働省の許可あり)、かつ価格は新薬の5割程度です。

国内の製薬会社は、2000年ごろからジェネリック医薬品の取扱いをはじめており、徐々に市場シェアを伸ばしていますが、諸外国に比べるとまだ発展途上であり、政府はジェネリック医薬品の使用頻度目標80%を掲げて取り組みを行っています。

製薬会社は、利益構造の変化を余儀なくされる状況であり、さまざまな面で事業改革を行う必要に迫られると予想されます。

②最新技術の進歩によりコスト削減

新薬開発には莫大な時間とお金がかかること、新薬候補の元である化合物が枯渇してきたことなどを背景に、国内の製薬会社は新薬開発に関して非常に難しい局面を迎えています。

実際に、国内製薬会社の新薬関連の特許の数は減少傾向にあります。そのようななか注目されているのがAI・ビックデータを活用した新薬作りです。

研究の精度と効率性を飛躍的に高め、少ない時間で市場に投入可能な新薬が開発できるということで、業界内外から高い関心が寄せられています。

AIのディープラーニングに関しては、人知を超えたアイディア創出の面でも大きく期待をされていて、世界の製薬会社は既にAI関連への投資、M&Aを積極的にすすめています。

③製薬業界の事業譲渡・M&A動向

ジェネリック医薬品のシェア拡大による利益構造の変化と、新薬開発のさらなる難易度上昇が起き、各製薬会社は新たな市場への進出が必要となるなか、海外進出するためには多くの要件をクリアしなければならない障壁があります。

AI技術をもつ異業種の参入は今後益々進行し、製薬会社の事情譲渡やM&Aはその数をどんどん増やしていくことが見込まれます。

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製薬会社の評価を高めるポイント

製薬会社の評価を高めるポイント

事業譲渡・株式譲渡の大きな波の到来にむけて、製薬会社はさまざまな準備をしておくことが大切です。ここでは、事業譲渡を行うにあたり製薬会社が企業価値を高めるにはどのようなポイントがあるのかを解説します。

【製薬会社の評価を高めるポイント】

  1. 優秀な人材を保有している事
  2. 独自の特許や権利を持っている事

①優秀な人材を保有している事

製薬会社の競争力の源泉は研究開発能力であり、それは優秀な人材を保有しているか否かに左右されます。

人材流出に悩む製薬会社各社が、あらゆる策を講じて人材確保に取り組んでいる状況で、有力な人材を抱えていることは企業評価を高める大きな要素になるでしょう。

②独自の特許や権利を持っている事

ある分野で独自の特許・権利を持っているのであれば、当該権利にかかる製品はその製薬会社が独占的に取扱いを行うことができます。

高収益のビジネス展開が可能になるため、利益率低下に苦しむ各製薬会社にとってはそのような企業は貴重な存在になり得ます。

製薬会社の事業譲渡・M&Aは競争力が大切

製薬会社の事業譲渡・M&Aは競争力が大切

製薬会社の事業譲渡・M&Aは、将来的に益々活発化していくことが見込まれます。つまり、事業譲渡を希望する製薬会社が市場に溢れることと同義であり、そういう企業が増えれば増えるほど、価格交渉段階で不利になるリスクもはらみます。

希望の価格やスキームで事業譲渡・M&Aを行うためには、ほかの製薬会社より秀でた競争力を持っていることが大切です。

創薬の研究に役立つ技術や特許を持っている

製薬会社の競争力の源泉は研究開発能力です。喫緊の業界動向を踏まえれば、高い創薬技術は製薬会社各社にとって喉から手が出るほど確保したいものです。医薬品特許のみならず、AI・ビックデータ技術なども対象になるでしょう。

ジェネリック医薬品製造の工場を持っている

ジェネリック医薬品は、政府主導のもと今後市場を席巻していく存在になる可能性が高く、各製薬会社はジェネリック医薬品市場への対応力強化が不可避の状況です。

しかしながら、自前での製造工場建設は相当な時間とお金が必要になるため、意思決定に二の足を踏んでいる製薬会社も少なくありません。

製薬会社の事業譲渡・M&Aであれば、企業は早期に生産施設の確保することができるので、ジェネリック医薬品製造工場をもつ製薬会社は相対的に価値が高いといえるでしょう。

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製薬会社の事業譲渡のポイント

製薬会社の事業譲渡のポイント

事業譲渡・M&Aは業界によって注意すべき点が異なります。この章では、実際の事業譲渡事例を参考にしながら、製薬会社の事業譲渡におけるポイントを解説します。

製薬会社を事業譲渡する際の注目点

製薬会社の譲渡の際の注目すべき点は、譲渡価額の算定方法です。一般的に、事業譲渡金額の算定には「譲渡資産時価+営業権」という計算式が用いられ、対象事業が将来生み出す数年分の想定利益も包含されています。

譲渡側の製薬会社は、自身の持つ研究開発能力・生産能力をしっかりと評価してもらうよう勤めるのが肝要です。

製薬会社の事業譲渡事例

以下では、近年実行された製薬会社の事業譲渡事例を5つ紹介します。

ヒューマによるエムスリーへの事業譲渡

2020年、被験者リクルーメント事業を営むヒューマは、製薬会社向け営業支援サービス等を営むエムスリーへ同事業を譲渡し、エムスリーは同事業を展開する子会社QLifeへ譲受事業を統合させました。

ヒューマの被験者リクルーメント事業は、業界最大規模である約60万人の会員を誇る業界のパイオニア的サービスです。

ヒューマは本件事業譲渡によって、国内最大のコンシューマ向け医療メディアを保有するエムスリーとの連携関係を深め、より質の高い臨床試験支援サービスを提供することを目指します。

東亜薬品工業によるあすか製薬への事業譲渡

2019年、国内大手製薬会社の東亜薬品工業とあすか製薬は、東亜薬品工業の手がける子宮収縮抑制剤マグセント、および子癇発症抑制・治療剤マグネソールについて事業譲渡契約を締結しました。

供給体制の安定化を図り、事業承継後もしばらくは東亜薬工の製品が流通する計画です。両社は、引き続き医療ニーズに合った製品情報や薬剤の適正使用の推進に向けた活動を実施していくとしています。

中外製薬による富士化学工業への事業譲渡

2019年、中外製薬と富士科学工業は、中外製薬が手がける胃炎・消化性潰瘍治療剤アルサルミンについて事業譲渡契約を締結しました。

供給体制の安定化を図り、事業譲渡後もしばらくは中外製薬の製品を流通させつつ、順次富士化学工業の製品に切り替えていく計画です。海外の販売に関しては、各国の従来の製薬会社が継続して担当します。

武田薬品工業によるアストラゼネガ社への事業譲渡

2015年、国内大手製薬会社の武田薬品工業は、呼吸器薬事業をイギリスの大手製薬会社アストラゼネガ社へ譲渡しました。事情譲渡にかかる売買価額は約700億円です。

売却対象は、ぜんそく薬ダクサス・アルベスコ・アレルギー用点鼻薬オムナリスの治療薬3品です。

呼吸器事業を重点3領域の一つとして定め事業拡大に力を入れていたアストラゼネカ社、同事業へそこまで積極的ではなかった武田薬品工業、双方のニーズが合致し事業譲渡に至りました。

タカラバイオによるシオノギヘルスケアへの事業譲渡

2018年、タカラバイオは同社の手がける健康食品事業について、大手製薬会社のシオノギヘルスケアへ事業譲渡を実施しました。

事業譲渡の対象であるフコイダンなどの健康食品は、シニア層を中心に高い支持を得ており、シオノギヘルスケは本件事業譲渡によってシニア向けの健康増進事業の強化を展望しています。

また、シオノギヘルスケアは、本件と同時にタカラバイオと同グループ企業であった宝ヘルスケアの株式100%も取得しています。

事業譲渡に適した製薬会社とは

不採算の事業を手放したい、経営資源の集中と選択を図りたい、しかし会社としては存続したいと考えている製薬会社は、事業譲渡に適しているといえるでしょう。

事業譲渡とは?もたらされる効果や手続きについて詳しく解説

製薬会社の株式譲渡のポイント 

製薬会社の株式譲渡のポイント

前章では、製薬会社の事業譲渡に関する注目点や事例を紹介しましたが、M&A手法としては、事業譲渡のほかに株式譲渡も有力な選択肢です。ここでは、製薬会社の株式譲渡に関する注目点・事例もをみていきます。

製薬会社を株式譲渡する際の注目点

製薬会社の株式譲渡を行う場合も事業譲渡同様、売買価額には注目すべきでしょう。株式譲渡の価額の合理性については財務諸表という判断材料がありますが、これはあくまでひとつの指標にしかすぎません。

事業活動に有用な簿外資産や研究開発リソースの将来性をしっかりと加味した、適切な価額算定を目指しましょう。

製薬会社の株式譲渡事例

以下では、近年実行された製薬会社の株式譲渡事例を5つ紹介します。

大正製薬によるフランスUPSA社の株式譲渡

2019年、大手製薬会社の大正製薬は、米国子会社を通して所有するUPSA社の株式100%を取得し子会社化しました。取得価額は約1800億円です。

UPSA社は、欧州でOTC医薬品・医療用医薬品の開発・販売を行う大手製薬会社です。このM&Aによって、海外部門の強化に注力している大正製薬は、欧州諸国における強固な事業基盤を構築することを企図しています。

メディカル・データ・ビジョンによるコスメックスの株式譲渡

2017年、医療情報統合システムの開発・販売業を営むメディカル・データ・ビジョンは、孫会社のコスメックスの株式100%を取得(子会社ヒップから買収)し完全子会社化しました。取得価額は約4億円です。コスメックスはSMO事業(治験施設支援機関)を展開する企業です。

本件M&Aによりメディカル・データ・ビジョンは、同社のもつデータ利用サービスと、コスメックスがもつ病院・製薬会社とのネットワークと融合し、コスメックスの業容拡大を図るとともに、新たに治験事業への参入を模索するとしています。

メディカル・データ・ビジョンによるコスメックスの株式譲渡

2017年、大手製薬会社の沢井製薬は、米国のUSL社の株式100%を米国子会社を通じて取得し孫会社化しました。取得価額は約1155億円です。

USLは、米国でジェネリック医薬品の製造開発・販売業を展開する製薬会社です。沢井製薬は、本件M&Aを本格的な米国市場進出の端緒としたいと考えています。

シイエム・シイによるアサヒ・シーアンドアイの株式譲渡

2017年、技術マニュアル作成サービス業をメイン事業とするシイエム・シイは、医療・医薬品業界を専門とするコンテンツ制作会社のアサヒ・シーアンドアイの株式100%を取得し完全子会社化しました。

アサヒ・シーアンドシーは医療従事者向けの大判ポスター「布ポス(R)」などの制作・販売をおこなっており、製薬会社を中心に幅広いクライアントを保有しています。

このM&Aによってシイエム・シイは、多角化の一環で展開している医療・医薬品マーケティング事業の強化を図りました。

CAC HoldingsによるSierra社の株式譲渡

2015年、CAC Holdingsは、シンガポールで医療機関向けサービスを手がけるSierra社の株式70%を取得し子会社化しました。取得価額は約15億円です。

ITコンサルティンググループのCAC Holdingsは、各種システムの構築・運用サービスなどの他に、製薬会社を対象に医薬品開発支援などの業務受託サービスを展開しています。Sierra社は、アジア地域で医療機関向けにSAP製品導入支援事業を営む企業です。

CAC Holdingsは、Sierra社の幅広い海外ネットワークや業務ノウハウを活用して、ヘルスケア領域の事業拡大を展望しています。

株式譲渡に適した製薬会社とは

経営者が高齢のため引退を考えているが後継者がいない、大手企業の傘下に入って安定した経営を目指したい、研究開発を強化すべく資本力をあげたい、などを考えている製薬会社にとっては、株式譲渡は有効なM&A手法です。

株式譲渡とは?手順や税務面についてわかりやすく解説!

製薬会社のその他のM&A手法

製薬会社のその他のM&A手法

ここでは、製薬会社がM&Aを行う際、事業譲渡・株式譲渡以外のほかにどのようなM&A手法があるのかを解説します。

株式交換

対象会社の株式取得に際し、譲渡対価として親会社から金銭を支払うのではなく、親会社等株式を交付するスキームです。M&A資金の準備が不要という点が特徴です。

株式併合

株式移転とは、M&Aに際し新しく会社を設立したうえで、当該新設会社が対象子会社の株式を取得し、対価として新設子会社の株式を交付するスキームです。

会社を新設するか否かが、株式交換との違いです。複数企業のよるホールディングス化の時などに株式移転が活用されるケースが多いです。

吸収合併

譲受会社が譲渡会社を消滅させ、譲渡会社の権利・資産・負債等全てを丸ごと吸収する手法が吸収合併です。

何かしらの理由で譲渡企業を存続させてたくない、譲受企業内に取り込むことでメリットがある場合などに選ばれるスキームです。

新設合併

新設合併は、合併対象(譲受企業・譲渡企業双方)の企業を全て解散、全ての権利・資産・負債等を新設会社に移転するM&A方法です。会社を新設するか否かが吸収合併との違いです。

親会社と子会社、買収企業と被買収企業といった上下関係のようなイメージをつくりたくない場合は有効な手段です。

製薬会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

製薬会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

製薬会社が事業譲渡を行う際、対象となる資産や負債・各種権利を譲渡企業から譲受企業に承継させるためには、個別に移転手続を行わなければならない事項が多く存在します。この章では、製薬会社の事業承継にあたり、必要な移転手続きについて4つの例をあげて説明します。

債権・債務の承継

事業譲渡では、譲受企業へ包括的に権利義務が承継されるわけではないので、譲渡企業は各取引先の同意を得る必要があり、売掛取引は債権譲渡の手続きが、買掛取引は納入先の同意がそれぞれ求められます。

要同意先が多いと相当の時間と労力がかかることもあります。株式譲渡に関しては取引の当事者が変わるわけではないので、債権・債務の承継は原則不要です。

従業員の労働契約の承継

事業譲渡の際に労働契約を譲渡企業から譲受企業へ引き継ぐためには、両社の合意に加えて従業員ひとりひとりの合意を得る必要があります。

事業譲渡を理由に従業員を解雇することはできないので、疎漏なく従業員の合意を得ることが大切です。

従業員が一旦譲渡企業を辞めた後に譲受企業と再度労働契約を結ぶという形で承継が行われます。株式譲渡に関しては雇用主が変わるわけではないので、労働契約の承継は原則不要です。

契約上の地位の移転手続き

案件によっては「契約上の地位の移転手続き」が必要になります。契約上の地位とは、取引関係者がそれぞれ持っている権利・義務の総体のことです。

例えば、譲渡企業が保有している倉庫の賃借利用権が事業譲渡の対象資産に含まれている場合、倉庫オーナー(保有者)から当該権利を譲受企業へ移転する旨の同意を得なければなりません。

株式譲渡に関しては取引関係者が変わるわけではないので、契約上の地位の移転手続きは原則不要です。

許認可取得の手続き

譲渡企業で取得してた許認可等は、事業譲渡後に譲受企業で再取得する必要があります。

製薬会社の場合は薬事法等に定められた許認可が必要な事業があるので、円滑に事業活動を継続するために遅滞なく手続きを行いましょう。

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製薬会社を事業譲渡する際の相談先 

製薬会社を事業譲渡する際の相談先

製薬会社で事業譲渡を検討の際は、M&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は企業会計に強みを持つM&A仲介会社で、製薬会社の事業譲渡に関しても多くの実績を持っています。

案件ごとにM&Aアドバイザー・会計士・弁護士のフルサポートを提供、かつ業界最低水準の完全成功報酬制を採っているため成約まではコストは一切かかりません。

高水準のサポートの結果、平均成約期間約3ヶ月というスピード対応を実現しておりますので、製薬会社の事業譲渡をご検討の際はお気軽にご連絡ください。

製薬会社のM&A・事業承継ならM&A総合研究所

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まとめ

まとめ

製薬会社の事業譲渡・株式譲渡のポイントについて解説しました。少子高齢化の影響である程度の需要は見込めるため、比較的安定していると思われがちな製薬会社ですが、実はさまざまな課題を抱えています。

そのような課題の対応策として、事業譲渡・株式譲渡を検討する製薬会社は増加傾向にあり、その傾向は今後も続くものと考えられます。

【製薬会社業界が直面している課題】

  1. 諸外国への事業拡大を行いたいが難しい
  2. 優秀な人材が集まらない
  3. 経営者が高齢である引退を検討している

【製薬会社の事業譲渡・M&Aは競争力が大切】

  1. 創薬の研究に役立つ技術や特許を持っている
  2. ジェネリック医薬品製造の工場を持っている

ジェネリック薬品の台頭やグローバル化に伴う競争激化によって、製薬会社のM&A市場は今後ますます活発化すると考えられます。製薬会社のM&A・事業譲渡を行う際は製薬会社各社のM&A動向に注視し、タイミングを逃さず行えるよう準備しておきましょう。