清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡のポイントとは?廃業/事例/相談先も紹介

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡のポイントとは?廃業/事例/相談先も紹介

日本酒は一般に清酒を指し、日本独自の製法によって作られています。日本酒は海外からの人気も高いため安定した産業であるとも思われがちですが、実際には清酒酒造・日本酒業界に属するメーカーはさまざまな問題に直面しており、廃業を選ぶケースもみられます。

この記事では、清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡のポイントについて、業界のM&A動向などを交えて解説します。

目次

清酒酒造・日本酒メーカーとは

清酒酒造・日本酒メーカーとは

清酒酒造・日本酒メーカーは酒および日本酒を製造・販売する会社を指し、業界では「酒蔵」「醸造元」と呼ばれることもあります。正式には清酒は日本酒の一種ですが、実際には清酒と日本酒はほぼ同義の言葉として使われています。

2013年、和食が無形文化遺産登録の認定を受けたことで、清酒酒造・日本酒メーカーは世界から注目されています。

そのようななか、業績を一気に伸長させている酒蔵や、事業譲渡・M&Aを行なって複数の酒蔵を統合し規模拡大を図る会社がでてきています。しかしその一方で、競争に淘汰された酒蔵の廃業も増えています。

事業譲渡とは

事業譲渡とは、会社が有する事業(全部または一部)を別の会社などへ売り渡すことをいいます。

数多あるM&A手法のひとつですが、事業譲渡は会社全体を対象とせず特定事業だけを売り渡すことができ、譲渡側は引き続き法人格を維持できることがほかのM&Aと大きく異なる点です。

M&Aとは

M&Aは「Mergers & Acquisitions」の略称で、日本語だと「合併と買収」と訳されます。簡単にいえば会社や事業などのビジネスを売買する行為を指します。

M&Aに用いられる手法は数多くあり、先に述べた事業譲渡のほかに株式譲渡・株式交換・合併・分割などがあり、それぞれ異なる特徴を持ちます。

グローバル化の進展などの背景もあり、近年は積極的なM&A戦略の展開する企業が増加しています。M&Aは「時間を買う」戦略ともいわれており、環境変化が激しい昨今の事業環境において有力な経営戦略で、日本国内でも業界業種を問わずM&Aの件数は増えています。

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清酒酒造・日本酒メーカーが直面している問題

清酒酒造・日本酒メーカーが直面している問題

和食のユネスコ無形文化遺産登録、訪日外国人観光客の急増に伴い、清酒酒造・日本酒メーカーは注目度は上がっているものの、国内需要の縮小などといったさまざまな課題も抱えています。

酒蔵事業の今後の事業譲渡・M&A動向を考察する前に、清酒酒造・日本酒メーカー各社がどのような課題に直面しているのかを解説します。

【清酒酒造・日本酒メーカーが直面している課題】

  1. 廃業・休業をするメーカーが増加
  2. 若者の日本酒・清酒離れが激しい
  3. 設備の老朽化に伴う修繕コストが経営を圧迫

①廃業・休業をするメーカーが増加

清酒酒造・日本酒メーカーの数は、2003年~2017年の間に25%減り1371社になりました(国税庁「清酒製造業の概況」より)。当期間において、清酒酒造・日本酒メーカーの数が前年比増加した年は一度もありません。

近年の事業譲渡・M&Aの増加も相まって、廃業・休業する酒蔵が後を絶たたない状況が続いています。1950~60年には約4000社の酒蔵があったことを踏まえれば、清酒酒造・日本酒メーカーの廃業は長期的なトレンドとなっていて、今後も歯止めはかかりにくいと考えられています。

②若者の日本酒・清酒離れが激しい

2018年の日本酒消費量は、過去最高を記録した1983年の30%未満となりました(国税庁「お酒のしおり」より)。この期間で前年比消費量が増加した年はほとんどありません。

そもそも若者の飲酒量が減ったことに加え、ビールやワインなどほかの酒類の台頭によって日本酒・清酒の消費が落ち込んでおり、清酒酒造・日本酒メーカーの売り上げにも影響を及ぼしています。

③設備の老朽化に伴う修繕コストが経営を圧迫

清酒酒造・日本酒メーカーは99.6%が中小企業です(国税庁「清酒製造業の概況」より)。清酒酒造・日本酒メーカーが属する業界は、資金余力に乏しい酒蔵が多いことに加えて、業績も低下傾向にあります。

酒造が設備改修を行なった際の資金繰りへの影響は甚大なものとなっており、設備の老朽化も廃業・休業をする酒蔵が増える要因となっています。

そのためM&A・事業譲渡を実施してで大手企業の傘下にはいり、資金を確保する酒蔵も少なくありません。

清酒酒造・日本酒メーカーの今後の動向予測

清酒酒造・日本酒メーカーの今後の動向予測

世界からの注目度が高く好調にうかがえる清酒酒造・日本酒メーカーですが、足もとは日本酒の消費量減や廃業数増などの課題に晒されている現状があります。

清酒酒造・日本酒メーカーが属する酒蔵業界では、今後どのような動向が予測されるのでしょうか。ここでは、事業譲渡・M&Aなどの3つの観点から清酒酒造・日本酒メーカーの今後を解説します。

【清酒酒造・日本酒メーカーの今後の動向予測】

  1. 廃業・休業を決める清酒酒造・日本酒メーカーは増加すると予測
  2. 国際的な需要の伸びへ期待が寄せられる
  3. 清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A動向

①廃業・休業を決める清酒酒造・日本酒メーカーは増加すると予測

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業数は、昭和後期から増加の一途をたどっており、今後もその流れは止まらないという予測がされています。

②国際的な需要の伸びへ期待が寄せられる

国内市場が漸次縮小基調にある一方で、清酒酒造・日本酒メーカーの海外市場は拡大を続けています。

国税庁の調査によれば、2008年には12151キロリットルだった清酒・日本酒輸出量は、2018年には2倍以上の25747キロリットルまで急進しており、海外市場を見据える酒蔵が増えていることがわかります。

特に、和食が無形文化遺産に登録された2013年からの拡大ぶりは顕著で、毎年輸出総額の過去最高記録が塗り替えられるほどの勢いです。

③清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A動向 

海外輸出が増えているとはいえ、酒蔵の規模的な問題や海外進出のノウハウがないなどの理由によって、海外市場のニーズに順応できる清酒酒造・日本酒メーカーはそれほど多くありません。

国内需要の縮小とともに財政難に陥る清酒酒造・日本酒メーカーは今後も増えていくものとみられており、ついては大手企業や異業種への事業譲渡・M&Aが増加することが考えられています

今後、清酒酒造・日本酒メーカーは海外企業によるM&A・事業譲渡も積極的に取り入れていくのではないかとみられます。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業について

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業について

国内の清酒酒造・日本酒メーカーは非常に厳しい局面を迎えています。そのようななか、事業譲渡やM&Aによって難局打破を模索する清酒酒造・日本酒メーカーや酒蔵が存在する一方で、廃業を余儀なくされるところも増えています。

この章では、清酒酒造・日本酒メーカーの廃業に焦点をあてて、廃業件数の推移や近年の事例をみていきます。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業件数

1950~1960年代に約4000社あった清酒酒造・日本酒メーカーは、2003年には1836社、2013年には1479社、2017年には1371社になりました。

直近15年間で25%の酒蔵、約半世紀の間に65%の酒蔵がなくなったということであり(ここにはM&Aによる統廃合も含まれますが)、清酒酒造・日本酒メーカーは常に廃業リスクと向き合いながら事業を行なっています。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例をいくつかみていきましょう。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例① 横屋酒造(岩手県一関市)

1902年に酒蔵を建て、清酒酒造を営んできた横屋酒造ですが、2005年に破産手続きを申し立て廃業しました。横屋酒造の銘柄「玉の春」と酒蔵は、同県奥州市の岩手銘醸がM&Aによって引き継いでいます。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例② 日渡酒造(茨城県日立市)

日渡酒造は「黿龜」や「至寶」という銘柄の日本酒を手がけていた1902年創業の酒蔵で、「至寶」は全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど、実績がある清酒酒造・日本酒メーカーでした。

しかし、2011年東日本大震災で被災により休業、酒蔵はすでに解体されており事実上の廃業となりました。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例③ 島﨑泉治商店(栃木県芳賀郡)

1703年に 「栄屋」という屋号で酒蔵を始めたのをきっかけにできた清酒酒造・日本酒メーカーが島崎泉治商店です。

「泉月花」「棚田の雫」などの代表銘柄も生まれるなど、300年以上に渡り酒蔵を運営してきましたが、2014年廃業に至りました。廃業以前から自醸をやめていたことなどから、業績が低迷していことが伺えます

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例④ 土橋四郎商店(長野県諏訪市)

1894年創業の土橋四郎商店は、「舞姫」「翠露」といった銘柄の清酒や、各種リキュール類の製造販売を営む酒蔵です。

出荷量減少が続くなか、借入金の残高が膨らみ債務超過に陥ったことで民事再生法の適用を申請し、2014年にM&A(事業譲渡)を行い酒蔵事業を譲渡することとなりました。

清酒酒造・日本酒メーカーの廃業事例⑤ 泉勇之介商店(兵庫県神戸市)

1882年に創業した酒蔵で、「灘泉」の銘柄を手がける清酒製造・日本酒メーカーが泉勇之介商店でした。

木造酒蔵をはじめとする建造物が、国の登録有形文化財にも指定されるなど由緒ある酒蔵でしたが、経営難の乗り越えることができず2013年に廃業しました。

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清酒酒造・日本酒メーカーが事業譲渡・M&Aの際に評価を高めるポイント

清酒酒造・日本酒メーカーが事業譲渡・M&Aの際に評価を高めるポイント

業績難や廃業リスクに頭をかかえる清酒酒造・日本酒メーカーですが、今後の更なる事業環境悪化を見越し、事業譲渡やM&Aへのニーズが高まっていくと考えられています。

そのような状況を踏まえると、たとえ現時点で興味がなかったとしても、清酒酒造・日本酒メーカー各社は事業譲渡・M&Aに関して事前の準備や対策を講じておくことは無駄ではないといえるでしょう。

この章では、清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aに際して、どのようなポイントが評価につながるのかを解説します。

【清酒酒造・日本酒メーカーが事業譲渡・M&Aの際に評価を高めるポイント】

  1. 有名・人気の商品がある事
  2. 従業員が揃っている事
  3. 設備の老朽化が解消されている事

①有名・人気の商品がある事

知名度の高い製品やブランドを保有することは清酒酒造・日本酒メーカーにとって最も大切なことです。酒蔵の事業譲渡・M&Aにおける評価向上には、清酒酒造・日本酒メーカーのブランド力が最重要ファクターといえるでしょう。

②従業員が揃っている事

清酒酒造・日本酒メーカーは、既存製品の品質の維持・改良、さらに継続的な新製品の企画・開発が求められますが、それには従業員のノウハウ・スキルが不可欠です。

酒蔵の事業譲渡・M&Aにおいて、伝統的に受け継がれてきた酒造・管理方法を知っている熟練された職人は評価向上に直結します。

③設備の老朽化が解消されている事

酒蔵は装置産業としての性格が強い事業であるため、設備更新の有無は、事業譲渡・M&Aの際の企業価値算定には大きなウエイトを占めます。

しかしながら、創業から長い年月が経ち各種設備の老朽化が進む中で、経営難に陥り修繕が十分でない清酒酒造・日本酒メーカーは少なくありません

設備老朽化への対応がしっかりとできている酒蔵は、事業譲渡・M&Aを行うにあたって非常に高いポイントがつくと考えられます。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aは企画力が大切

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aは企画力が大切

国内需要の低下と廃業増が進むにつれて、清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A市場はさらに活性化していくことが見込まれます。

清酒酒造・日本酒メーカーが最適なかたちで事業譲渡・M&Aを行うためには、優れた商品企画力・発想力をを持っていることが大切です。

酒粕による化粧品や糖質オフなど時代に合わせた商品を生み出せる

国内の清酒・日本酒ニーズは漸次縮小傾向にあり、今後も歯止めがかからない恐れは十分にあります。かかるなか、清酒製造・日本酒メーカーは新事業の創出や多角化、異業種とのコラボによる新規顧客の獲得が求められています。

既存の酒蔵事業を活かして化粧品や糖質オフ商品の開発などができる企画力・環境適応力があれば、事業譲渡・M&A市場から注目を集めることになるでしょう。

若者層・女性をターゲットにした商品を作る

清酒酒造・日本酒メーカーは、かねてからの「年上の男の人が飲むもの」というイメージを払拭しきれずに、若年層・女性ファンの獲得に難儀していました。

しかし、SNSなどの口コミ効果の影響力を踏まえると、過去そのようなものと無縁に近かった酒蔵であったとしても当該層の取り込みは必至といえるでしょう。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aを検討している買収側企業も期待している能力です。上項で触れた化粧品・糖質オフなども、まさ若年僧・女性をターゲットとしている商品企画の一例といえます。

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清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aのポイント

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aのポイント

事業譲渡・M&Aは業界ごとに異なる点が多く存在します。この章では、清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aにおけるポイントを確認するとともに、近年実行された酒蔵の事業譲渡・M&A事例を紹介します。

酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際の注目点

清酒酒造・日本酒メーカーの競争力の根源は、古くから代々伝わる製造ノウハウです。

製造工程などのマニュアル化ができている酒蔵がある一方で、それらは職人の経験や感覚に依拠する無形の知として、伝承的にノウハウを受け継いでいる酒蔵も少なくありません。

事業譲渡・M&Aの際には、さまざまな側面を考慮して取引価額が決定されるわけですが、清酒酒造・日本酒メーカーの持つような無形財産は定量化が難しいです。

各清酒酒造・日本酒メーカーは、企業のコアコンピタンスともいえる製造ノウハウなどの無形財産を適切にM&Aの取引価額に反映してくれているか、しっかりと注意を払うべきでしょう。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A事例

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&Aについて、直近実行された案件を3つ紹介します。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A事例① 神戸物産による菊川のM&A

2014年、食品商社の神戸物産は、会社分割の方法によって菊川から酒蔵事業を承継しました。

菊川が清酒酒造事業を同社から切り離し分割承継会社を設立、神戸物産がその分割承継会社の株式100%を取得し完全子会社化(M&A)しています。取得価額は5000万円です。

菊川は岐阜県にて清酒や焼酎・みりん・醸造アルコール等の製造及び販売事業を行う清酒酒造・日本酒メーカーです。

神戸物産は、岐阜県で生産した日本酒など酒類をスムーズに全国販売していくなど、効率的な事業展開を進めるべく本件M&Aを実施しました。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A事例② ジャパン・フード&リカー・アライアンスによる銀盤酒造のM&A

2017年、ジャパン・フード&リカー・アライアンスは、富山県の清酒酒造・日本酒メーカーである銀盤酒造の株式95%を取得し子会社化(M&A)しました。取得価額は5億円です。

ジャパン・フード&リカー・アライアンスは、ワイン輸入事業者や総合食品卸売業者、清酒酒造・日本酒メーカーなど15社以上の連結子会社、および持分法適用子会社からなる食品関連企業グループです。

ジャパン・フード&リカー・アライアンスは、本件M&Aによって、自社グループの清酒酒造を含む酒類製造販売の中核会社である盛田や、その子会社の各酒蔵がもつノウハウとのシナジーを創出し、事業の効率化や販路拡大などを目指します。

清酒酒造・日本酒メーカーの事業譲渡・M&A事例③ ジャパン・フード&リカー・アライアンスによる老田酒造店のM&A

2007年、「鬼ころし」ブランドで有名な清酒酒造・日本酒メーカー老田酒造店は、ジャパン・フード&リカー・アライアンス(前出)へ清酒酒造事業の事業譲渡(M&A)を行いました。

譲受企業である同グループ企業のタオイ酒造の社名を老田酒造店へ変更し、現在も酒蔵を継続して運営しています。

なお、事業譲渡元の旧老田酒造店は、事業譲渡・M&Aの対価を借入金の返済に充当し会社を清算しました。

M&A戦略を積極的に推進するジャパン・フード&リカー・アライアンスは、上項案件と同様に事業効率化、販路拡大などを企図しています。

事業譲渡・M&Aに適した清酒酒造・日本酒メーカーとは

独自の製造ノウハウを持っていたり、地元密着の人気銘柄を持っている清酒酒造・日本酒メーカーは、事業譲渡・M&Aに適しているといえるでしょう。

それらは長年の経験によって獲得できる産物であり、ほかの酒蔵が模倣しようと思っても簡単にできるものではありません。

各企業とも手に入れたい競争力の源泉であるため、地元密着の人気銘柄がある清酒酒造・日本酒メーカー事業譲渡・M&Aの買い手が現れる可能性も高くなるといえます。

事業譲渡の具体的な手順は以下のリンク記事でくわしく解説していますので、本記事とあわせてぜひご覧ください。

事業譲渡とは?仕組みや手続きを理解し、効果的に事業を売却しよう!

清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際の引き継ぎ・手続きについて

清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際の引き継ぎ・手続きについて

清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際は、取引関係などの引き継ぎや契約上の地位移転手続きも行わなければなりません。この章では、清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際に必要となる引き継ぎ・手続きを解説します。

債権・債務・各種契約上の地位の移転・承継

事業譲渡・M&Aをスムーズに行うためには、譲渡対象事業にかかる各種取引・契約関係を適切に譲り受けることが大切です。

具体的には、事業譲渡側企業の販売先や仕入れ先に対して、事業譲渡・M&Aに対する個別の同意を取得し契約を巻きなおすなどの作業が必要になります。

株式譲渡と異なり、各関係先からの個別の同意が必要になるので、関係先が多いと相当の時間と労力がかかることもあります。

従業員の労働契約の承継

事業譲渡によるM&Aでは、労働契約の承継については、譲渡企業は当該事業に関わる従業員から個別の同意を得なければなりません。というのは、事業譲渡・M&Aを理由に従業員を解雇することはできないからです。

同意を得た後は、従業員は一度事業譲渡側の企業を退職し、事業譲受側の企業とあらためて労働契約を締結します。

許認可取得の手続き

事業譲渡によるM&Aでは、譲受企業は、譲渡側企業で取得していた各種許認可等を再度取得する必要があります。

清酒酒造・日本酒メーカーの場合は、酒税法等に定められた酒類製造免許などが清酒酒造事業の継続に不可欠なので、遅滞なく手続きをすすめ円滑な事業承継・M&Aができるようにしましょう。

知的財産権・ノウハウ等

譲渡側企業が特許権・実用新案権・商標権などの知的財産権を有している場合、特許庁の定める手続きを行い適切に承継する必要があります。

このような知的財産権を保有する清酒酒造・日本酒メーカーは多いと思われるので、酒蔵の事業承継・M&Aの際は手続きに漏れがないようしっかりと対応していくことが重要です。

事業譲渡契約書の書き方や記載内容、注意点!印紙代も紹介

清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際の相談先

清酒酒造・日本酒メーカーを事業譲渡・M&Aする際の相談先

清酒製造・日本酒メーカーで事業譲渡・M&Aをご検討の際は、M&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は、主に中堅・中小企業向けにM&A仲介支援を行っている会社であり、清酒酒造・日本酒メーカーのM&A案件にも対応しています。

M&Aのアドバイザーと会計士・弁護士による高水準のフルサポートを提供しており、平均成約期間約3ヶ月というスピード対応を実現しています(一般的なM&A業界の平均成約期間は6ヶ月~11ヶ月程度)。

料金体系は完全成功報酬制を採っておりM&A成約まで費用は一切かからないので、清酒製造・日本酒メーカーで事業譲渡・M&Aをご検討の際はお気軽にご相談ください。

清酒酒造・酒蔵のM&A・事業承継ならM&A総合研究所

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まとめ

まとめ

清酒酒造・日本酒メーカーの業界動向および事業譲渡・M&Aのポイントについて解説しました。

海外からの注目度が高い一方、国内需要は縮小の一途をたどっており清酒酒造・日本酒メーカー各社は長年に渡って厳しい事業環境にあります。酒蔵の廃業数が増えていくなか、規模の大小を問わない事業譲渡・M&Aが注目されています

【清酒酒造・日本酒メーカーが直面している課題】

  1. 廃業・休業をするメーカーが増加
  2. 若者の日本酒・清酒離れが激しい
  3. 設備の老朽化に伴う修繕コストが経営を圧迫

【清酒酒造・日本酒メーカーが事業譲渡・M&Aの際に評価を高めるポイント】

  1. 有名・人気の商品がある事
  2. 従業員が揃っている事
  3. 設備の老朽化が解消されている事

清酒酒造・日本酒メーカーは、国内市場縮小への対応と海外市場への進出強化は今後ますます避けられない課題になり、かかる対策として事業譲渡・M&Aがますます活発化していくものと見込まれます。

清酒酒造・日本酒メーカーは、各社のM&A動向をしっかりと注視していくことが大切でしょう。