企業を売買をする前に知っておきたい!M&Aのメリットとデメリット

M&Aのメリットについてお調べですね。

M&Aの最大のメリットは、事業を売却することでM&Aで現金を手に入れられること。

しかし、M&Aはメリットだけではありません。

M&Aのメリットやデメリットをきちんと理解しなければ、多額の負債を抱えてしまうなどM&Aが失敗する可能性もあります。

M&Aのメリットとデメリットをきちんと把握したうえで、M&Aを実行すべきか判断しましょう。

1.売り手企業側のメリット

売り手企業側のメリット

M&Aで企業を売却する際に、どのようなメリットがあるのか気になりますよね。

さっそく、売り手企業側のメリットについて紹介していきます。

売り手企業側のメリットは、以下の5つです。

  1. 後継者問題の解決
  2. 事業の現金化
  3. 従業員の雇用の保護
  4. 企業の将来の不安を解消
  5. 廃業コストが不要
  6. 従業員の労働条件が変更される可能性がある

1つずつ詳しく見ていきましょう。

メリット1.後継者問題の解決

後継者問題の解決

売り手企業側のM&Aのメリットは、後継者問題の解決です。

人手不足の深刻化によって、後継者不足に悩む経営者が増加しています。

後継者不足の際には、事業引継ぎセンターの活用・従業員に引き継ぐなどの解決方法があるのです。

しかし、時間やコストがかかるというデメリットもあります。

企業を売却することで、後継者が不在であっても企業を存続させることができるのです。

後継者に関して詳しくは『後継者とは?募集や教育を上手く行って安心して事業を引き継ごう!』で紹介しています。

メリット2.事業の現金化

事業の現金化企業を売却することで、企業や事業を現金化することができます。

企業を売った資金で、新しい事業を立ち上げる人や他の事業の資産にする人も多いです。

他にも、早期リタイアのために資金にする人もいます。

今の事業を手放し資金にしたい際におすすめの方法です。

事業の資金化のポイントについては、『会社売却の基本を学ぶ!会社を高値で売却する方法や手続きの流れを徹底解説』で紹介しています。

メリット3.従業員の雇用の保護

従業員の雇用の保護

企業を売却することで、従業員の雇用の保護ができます。

企業を廃業したいと思っても、企業で働く従業員の雇用や将来を考えると難しいというケースも非常に多いです。

しかし、M&Aを行うことで、従業員はそのまま働くことができます。

企業を売却することは、従業員の雇用を保護するメリットがあるのです。

メリット4.企業の将来の不安を解消

会社の将来の不安を解消

M&Aを行うことで、企業の将来の不安を解消できるのです。

企業の経営難や、弱小部分の克服もM&Aによって解消することができます。

自社努力ではどうしても実現できなかった企業成長の機会を、他社に委ねるで企業の将来の不安が解消できるのです。

安心して任すことができる優良企業や、今ある課題を解決してくれそうな企業などに売却することで事業が成長する可能性があります。

このように、M&Aを行うことで企業の将来の不安を解消することがでます。

メリット5.廃業コストが不要

廃業コストが不要

M&Aを行うと、廃業コストが不要です。

企業を廃業する場合、費用がかかってしまいます。

企業の規模にもよりますが、一般的には10万円以上はかかるでしょう。

しかし、M&Aを利用すれば、廃業コストをかけずに企業を手放すことが可能です。

それだけではなく、資金も得ることができるメリットもあります。

メリット6.従業員の労働条件が良くなる可能性がある

従業員の労働条件が良くなる可能性がある

企業を売却した場合には、従業員の労働条件が良くなる可能性があります。

M&Aを行った場合、良い労働条件の基準が適用されることが一般的です。

そのため、買い手企業がより良い条件であった場合、そちらが適用されます。

このように、M&Aをすることによって、従業員の労働条件が良くなる可能性があるのです。

2.買い手企業側のメリット

買い手企業側のメリット

続いては、買い手企業側のメリットです。

企業を買収することで、以下の6つのメリットがあります。

  1. 事業規模拡大
  2. 規模の拡大・シェアの拡大
  3. 隣接業種や異業種への進出
  4. 弱い部門の強化・技術力向上
  5. 節税対策

では、1つずつを詳しく見ていきましょう。

メリット1.事業規模拡大

事業規模拡大

企業を買収することで、事業規模を拡大できるのです。

M&Aの目的の中で最も一般的な理由ともいえます。

企業を買収することによって、1社では成しえない事業規模の拡大を早いスピードで達成することができるのです。

事業規模拡大は、「既存事業の強化による拡大」と「新規事業の進出による拡大」の2つの方法があります。

「既存事業の強化による拡大」の場合、同業種を買収することで実現できるのです。

従業員の増加や顧客・売り手企業増加などの観点で、事業規模が拡大するといえるでしょう。

このように、M&Aを行うことで、事業規模を拡大することができるのです。

メリット2.規模の拡大・シェアの拡大

規模の拡大・シェアの拡大

M&Aをするメリットは、シェアの拡大です。

M&Aを行うことで他社の顧客も取り込むことができるので、シェアがアップします。

知名度が高い業種や企業を買収することで、世間の浸透は高まりシェアを高めることができるでしょう。

例えば、ソフトバンクがホークス球団を買収したことがその一例として挙げられます。

知名度の高いホークス球団を買収し、ソフトバンクは世間に広く知れ渡りました。

そして、ソフトバンクのシェアを高めることに成功したのです。

このようにM&Aで、シェアの拡大をはかることができます。

メリット3.隣接業種や異業種への進出

隣接業種や異業種への進出

隣接業種や異業種を買収することで、その分野への進出が可能です。

隣接業種や異業種へ進出することで、多方面から収益を集めることができます。

その結果、長期的・安定的に事業を存続できるのです。

例えば、印刷業界の企業がITの業界に進出したい場合、IT事業をしている企業を買収することを指します。

新しい分野に進出したい場合、一から始めるよりもその分野の企業を買収すれば時間やノウハウも効果的に手に入れることができるのです。

このようにM&Aによって、隣接業種や異業種への進出することができます。

メリット4.弱い部門の強化・技術力向上

弱い部門の強化・技術力向上

企業内で弱い部分を補ったり、技術を向上させるのにもM&Aは有効的です。

今の企業にない強みを持っている企業や分野を買収することで、効率よく事業の強化・技術向上をはかることができます。

例えば、商品は良いのに営業力が弱い企業があるとしましょう。

売り上げやシェア拡大のために営業力強化は必須ですが、新たに採用したり教育したりするには時間もコストもかかります。

しかし営業力の強い企業を買収することで、短期的に事業拡大をすることができるのです。

すでに出来上がっている企業を回収することで、時間とコストを抑えて事業拡大をすることができます。

メリット5.節税対策

節税対策

企業を買収することで、節税対策にもつながります。

というのもM&A時に繰越欠損金がある場合には税金負担額の軽減が可能です。

繰越欠損金は、企業で過去に生じたマイナスの所得のことを指しています。

そして、企業で所得が出た際に相殺することができます。

しかし節税目的のM&Aは、制限が設けられている場合もあるので専門家に相談することがおすすめです。

節税目的のM&Aは成功例も少なく、あまりおすすめはできません。

3.売り手企業側のデメリット

売り手企業側のデメリット

M&Aにはメリットだけではなくデメリットもあるので、把握してきましょう。

まずは、売り手企業側のデメリットについて紹介します。

売り手企業側のデメリットは以下の3つです。

  1. 想定していた価格で売れない
  2. 事業内容が変更になる可能性がある
  3. 取引先との関係悪化・契約打ち切りの可能性がある

では1つずつ詳しく見ていきましょう。

デメリット1.想定していた価格で売れない

想定していた価格で売れない

M&Aのデメリットとして、想定していた価格で売れない可能性があります。

企業を少しでも高く売るためには、2つのポイントがあります。

1つ目は、高く買ってくれる譲渡先を見つけること。

2つ目は、事業の収益を伸ばすことです。

少しでも高値で売却するためには、知識と経験が豊富なM&Aのプロに相談しましょう。

デメリット2.事業内容が変わる可能性がある

事業内容が変わる可能性がある

M&Aを行うことで、事業内容が変更になる可能性があります。

M&Aをして企業を売却しても、必ず事業が存続するわけではありません。

「事業を引き継いでもらいたい」という思いでM&Aを行っても、引き継いでもらえないケースもあるのです。

M&Aを行うことで、事業が消滅する可能性があることを把握しておきましょう。

デメリット3.取引先との関係悪化・契約打ち切りの可能性がある

取引先との関係悪化・契約打ち切りの可能性がある

M&Aを行うデメリットは取引先との関係悪化・契約打ち切りの可能性があることです。

企業を売却することによって、取引先との関係性は大きく影響します。

M&Aを行うことで取引先の反発を招いたり、契約内容が変更してしまう場合があるでしょう。

最悪の場合、取引先との関係悪化・契約打ち切りの可能性もあるのです。

取引先との関係悪化を最小限に抑えるためにも、できるだけ早期に相談しておく、関係性を構築しておくなどの処置が必要となります。

4.買い手企業側のデメリット

買い手企業側のデメリット

続いては、買い手企業側のデメリットについてです。

買い手企業側のデメリットは、以下の4つがあります。

  1. 想定通りのシナジーが発揮されない
  2. 企業との融合がうまくいかない
  3. 優秀な人材の流出してしまう
  4. 想定していた利益が出ない

1つずつ詳しく見ていきましょう。

デメリット1.想定通りのシナジーが発揮されない

想定通りのシナジーが発揮されない

M&Aを行うデメリットとして挙げられるのが、想定通りのシナジーが発揮されないリスクがあることです。

シナジー効果とは、M&Aによって双方の企業が単体で出す以上の効果を発揮する(相乗効果)のことを指します。

たとえば、A社とB社が1つになることで、単体同士で出す以上の利益を出すことなどがあげられるでしょう。

企業成長や売り上げアップのためにも、シナジー効果の発揮は大切です。

しかし、シナジー効果を予想することは非常に難しく、想定通りのシナジー効果が発揮されないという場合もあります。

シナジー効果を発揮するためには、PMIが必須です。

PMIについては、『PMIとは?初めてのM&Aでもシナジー効果を最大化させる方法を解説』で詳しく説明しています。

デメリット2.まとまった資金が必要になる

まとまった資金が必要になる

M&Aを行うためには、まとまった資金が必要です。

社内にまとまった資金がない場合、融資を検討しなければならないケースもあります。

ただし、手法によっては、資金が不要なケースもあります。

合併や会社分割などは、資金が不要なM&Aです。

M&Aの手法については、『M&Aの種類について分かりやすく簡単に解説!知識が浅い方にも嬉しい図解付き』で詳しく解説しています。

デメリット3.簿外債務などのリスクがある

簿外債務などのリスクがある

買い手企業側のデメリットとして挙げられるのが、簿外債務などのリスクがあることです。

簿外債務とは、会計帳簿に計上されていない債務のことを指します。

合併後に想定していなかった債務を抱えてしまうケースもあるので注意が必要です。

なお事業譲渡の場合、簿外債務など予期せぬ負債は買い手企業が負担を負う必要はありません。

5.M&Aするかの判断基準

M&Aするかの判断基準

ここまで、M&Aのメリットとデメリットについて解説してきました。

メリット・デメリットを理解しても「どういうときにM&Aをするべきか分からない」という人も多いはずです。

そこで、以下の3つの判断基準を参考にM&Aの実行を判断しましょう。

判断基準は以下の3種類です。

  1. M&Aを行う目的か明確か
  2. M&Aの目的を果たすための準備は整っているか
  3. 主要なステークホルダーの承認は得られているか

1つずつ詳しく見ていきましょう。

基準1.M&Aを行う目的が明確か

M&Aを行う目的が明確か

M&Aを行う際の基準は、M&Aを行う目的が明確であるかです。

M&Aの目的があいまいにだと、判断基準を誤り失敗してしまうケースもあります。

逆に目的が明確であれば、判断基準が明確なので納得感のあるM&Aをできるでしょう。

そのためにも、企業を売却するための目的を明確化させることが必要です。

例えば、M&Aを行う目的として代表的なものは以下の2点です。

  1. 企業を高く売って資産を増やしたい
  2. 価値を正しく認めてくれる相手に売って事業を大きくしたい

目的を明確化することで、目的に合った最適な方法を選ぶことができます。

基準2.M&Aの目的を果たすための準備は整っているか

M&Aの目的を果たすための準備は整っているか

M&Aの目的を果たすための準備は整っているかも、M&Aを行う際の非常に大切な判断基準です。

M&A成功のカギは「準備」にあるといっても過言ではありません。

月次決算や予実管理、原価計算などの細かい資料を準備しておくほかに、М&Aについて相談できる場所を見つけておくことも大切です。

目的をはたすために十分な準備ができているかどうかも大切なポイントとなります。

基準3.主要なステークホルダーの承認は得られているか

主要なステークホルダーの承認は得られているか

最後の基準は、主要なステークホルダーの承認は得られているかどうかです。

ステークホルダーとは、企業に関わる利害関係者のことを指しますが、М&Aの際には株主が該当します。

あらかじめ承認を得ていることで、M&Aの手続きがスムーズに進みます。

主要なステークホルダーの意向も、非常に大切な判断基準になってきます。

6.M&Aを考えるならM&Aのプロに相談しよう

M&Aを考えるならM&Aのプロに相談しよう

М&Aを行う判断基準についてご説明してきました。

経営者だけでは判断しきれない部分もあるかと思います。

そのような場合には、M&Aにプロに相談するのがおすすめです。

実績や業界知識が豊富なプロに相談することで、デメリットを最小限に抑えた手法や選定先について、アドバイスをしてくれます。

一人ではわからない部分も、親身にアドバイスしてくれるので安心ですよね。

M&Aを成功させるためには、M&Aにプロに相談しましょう。

まとめ

売り手企業にとっての最大のメリットは、事業を売却することでM&Aで現金を手に入れられることです。

現金を手に入れて、新規事業を立ち上げたり、早期リタイアをしたり、自分の思う道へ進むことができます。

社内でメリット・デメリットを検討し、メリットが大きい場合には専門家に相談してM&Aを成功させましょう。

また、M&Aの基礎知識については、『M&Aとは?成功させるための基礎知識を世界一分かりやすく解説!』で説明しています。

併せて確認してみてください。