会社売却・企業売却の方法・流れを徹底解説!

会社売却・企業売却の方法・流れを徹底解説!

会社売却・企業売却を検討してはいるものの、どこに相談してどのように手続きを進めればよいかわからないという経営者の方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、会社売却・企業売却の手続き方法について、さまざまな面から解説していきます。

目次

会社売却・企業売却とは

会社売却・企業売却とは
 
会社売却・企業売却とは、ほかの企業や個人へ自社の経営権・支配権を譲渡し、その対価を受け取る方法を指します。
 
会社売却・企業売却にはさまざまな方法があり、会社売却・企業売却を行う目的によってどの方法を採用するか決めなければなりません。
 
また、会社売却・企業売却のサポートを行なっている専門家によってもサポート方法が異なるので、自社の会社売却・企業売却に合った専門家を選ぶ必要もあります。

会社売却・企業売却の方法

会社売却・企業売却の方法
 
ここでは、会社売却・企業売却の代表的な方法について、その特徴やメリットなどをそれぞれ解説します。

会社売却・企業売却は株式譲渡が一般的

会社売却・企業売却の手続き方法として、一般的に多く採用されているのは、株式譲渡です。
 
株式譲渡では、会社売却・企業売却を実施する企業の株主から売却先へ発行済株式を売却することによって、経営権・支配権を売却先へ譲り渡します。売却側の株主は対価として現金を受け取ります。

株式譲渡のメリット

株式譲渡を用いることで、売却側は主に以下のメリットが得られます
  • 社内体制に与える影響が比較的少ない
  • 売却後も会社が存続できる
  • 対価として現金を受け取れる
 
株式譲渡は株式の売買で会社を売却できる手続き方法なので、組織に与える影響が少なく済みます。
 
また、交渉によっては売却後も社名やブランド名などをそのまま残すことが可能です。株主にとっては、対価として現金を受け取れるので、換金などの問題が生じません。

株式譲渡のデメリット

一方で、株式譲渡には以下のデメリットもあります。
  • 反対株主への対応
  • 株式の価値算定
 
複数の株主が株式を保有していて一部株主から反対を受けている場合、反対株主への対応が必要です。
 
また、非公開企業の場合は上場企業のように明確な株価が存在しないので算定方法や算定者によって企業価値が大きく変わる可能性があります。

その他の会社売却・企業売却手法

会社売却・企業売却の手続き方法には、株式譲渡のほかにも以下の方法があります。
  1. 株式交換 
  2. 合併 
  3. 会社分割

①株式交換

株式交換とは、株式売却の対価として、売却先企業の株式を受け取る手続き方法です。売却企業側の株主は売却先企業の株主になることができます。
 
株式交換は、親会社が子会社を100%子会社にする際などに用いられます。また、グループ外企業の場合は、売却先企業が株式譲渡によって一定数の株式を取得した後、株式交換によって全株式を取得するといった方法がとられることもあります。

②合併

合併とは、2つ以上の法人を1つに統合する手続き方法のことです。合併で法人格がひとつになることによって、意思決定の統一が期待できます。
 
一方で、統合作業には苦労することも少なくありません。合併の方法には、既存の会社に合併する吸収合併と新たに会社を設立する新設合併がありますが、手続きの負担などから吸収合併を用いることがほとんどです。

③会社分割

会社分割とは、社内の事業を会社として分割する手続き方法です。既存の会社に対して行う分割方法を吸収分割、新たに設立した会社に対して事業を分割する方法を新設分割といいます。
 
会社分割は手続きが複雑になりやすいので、中小企業の場合は事業譲渡を手続き方法として用いるケースがほとんどです。
 

会社売却・企業売却を考える理由

会社売却・企業売却を考える理由
 
オーナー経営者が会社売却・企業売却を検討する理由は個々によって違いますが、主なものには以下の6つがあります。
 
【会社売却・企業売却を考える理由】
  1. 後継者問題 
  2. 事業の将来に不安 
  3. 身体的な理由 
  4. 新規事業・注力事業がみつかった 
  5. 会社の成長を考えて 
  6. 廃業コストをなくす

①後継者問題

中小企業の会社売却・企業売却理由で増えているのが、後継者問題対策です。同じ後継者問題でもさまざまな原因があります。
 
例えば、親族や社員が会社を継ぎたがらないケースや後継者候補に経営者としての適性がないとわかったケース、経営者が後継者に負担をかけたくないと事業承継を躊躇するケースなどです。
 
しかし、社員や取引先のためにも廃業するわけにはいかないという思いから、他企業への会社売却・企業売却を決意するオーナー経営者もいます。

②事業の将来に不安

会社の業績悪化などにより会社の将来に不安を感じ、他企業の傘下に入ることで救済してほしい、相手企業の資本力を活用したいと考えるケースもあります。
 
なかには、前述の後継者問題と業績悪化が重なったことで、会社売却・企業売却を決意したケースも少なくありません。

③身体的な理由

オーナー経営者の手腕に依存しているケースの中小企業では、オーナー経営者が高齢になるまでバリバリ働き、健康面に支障が出てから初めて会社売却・企業売却を検討するケースがあります。
 
オーナー経営者が忙しく働いてきたことから後継者を育てる余裕もなく、第三者への会社売却・企業売却に至るケースもあります。

④新規事業・注力事業がみつかった

長年経営を続けている間に、事業の転換が必要になることもあるでしょう。また、中小ベンチャー企業の場合、創業時の事業からより将来性の高い事業に方向転換するケースもよく見られます。
 
しかし、新規事業・注力事業にかける時間や資金が足りない場合、対策方法として会社売却・企業売却を行い、時間と資金を確保する方法もあります。

⑤会社の成長を考えて

経営を続けている間に自社の成長に限界を感じたり、現段階の成長スピードからさらに飛躍的な成長を目指したりする場合に、会社売却・企業売却を行うケースもあります。
 
会社売却・企業売却によって、売却先企業の資本力・販売網・人材などを活用できればさらなる成長も期待できます。

⑥廃業コストをなくす

廃業するにも清算費用などが必要となり、場合によっては大きな負担となることもあるでしょう。
 
しかし、会社売却・企業売却であれば、廃業コストが必要ないばかりか、売却益の獲得が期待できます。また、会社の存続は地域にとってもプラスになることも多いでしょう。
 

会社売却・企業売却の流れ

会社売却・企業売却の流れ
 
会社売却・企業売却の手続きは、主に以下の方法で進められます。ここでは、それぞれの手続きについて解説します。
 
【会社売却・企業売却の流れ】
 
売却側 買収側
会社売却・企業売却の専門家に相談 専門家に相談
会社売却・企業売却の秘密保持契約を締結 秘密保持契約を締結
会社情報を提供する 会社情報提示
自社の企業評価算定を行う  
アドバイザー契約を締結する アドバイザー契約を締結する
会社売却・企業売却先に提示する資料作成   
会社売却・企業売却先の候補会社の選定   
会社売却・企業売却候補先への打診  打診内容の検討
会社資料の提示  
トップによる会談 トップによる面談
意向表明書の受取 意向表明書の提示
基本合意書の締結 基本合意書の締結
デューデリジェンスの受け入れ デューデリジェンスの実施 
最終条件の交渉 最終条件の交渉 
M&Aの最終契約書の締結  M&Aの最終契約書の締結 
クロージング クロージング
 

①会社売却・企業売却の専門家に相談する

まずは、会社売却・企業売却をサポートしてもらう専門家に相談します。相談先には以下の種類があります。
  1. M&A仲介会社 
  2. M&Aアドバイザリー 
  3. マッチングサイト 
  4. 金融機関・証券会社 
  5. 公的機関・事業引継ぎセンター 
  6. 税理・会計・法務事務所

1.M&A仲介会社

M&A仲介会社は、主に中小企業の会社売却・企業売却を得意とするM&A専門の会社です。中小企業の会社売却・企業売却が対象なので、料金体系やサポート方法も中小企業に最適化されていることがほとんどです。
 
サポート方法は、売却企業と買収企業両社の関係を調整し極力短期間で成立させるスタイルが多いですが、会社によってその強みは大きく異なります。

2.M&Aアドバイザリー 

M&Aアドバイザリーは、売却企業か買収企業のどちらか片方と専属契約を結び助言を行います。
 
さまざまなステークホルダーの意見を尊重しなければならない大企業向けの手続き方法とされていますが、中小企業向けにアドバイザリー型を採用している会社もあります。
 
契約した企業側の成果を最大限重視する方向で動くので、交渉にそれなりの時間を要することがほとんどです。

3.マッチングサイト 

マッチングサイトは、マッチングの段階まで自身のペースで会社売却・企業売却相手を探せるので、会社売却・企業売却の期間に余裕のある企業や小規模事業者などに向いています。
 
会社売却・企業売却について相談したい場合、マッチングサイトの運営会社や提携している専門家に相談できるサイトに登録するとよいでしょう。

4.金融機関・証券会社

メインバンクの銀行であったり口座を持っている証券会社であれば、担当者がついていることも多いので、相談のきっかけをつかみやすい点がメリットです。
 
ただし、実際に会社売却・企業売却をサポートしてもらえるのは一定規模以上の企業である場合がほとんどです。
 
また、中小金融機関の場合、会社売却・企業売却の手続きは、提携先仲介会社などに紹介する方法をとっているケースも多くみられます。

5.公的機関・事業引継ぎセンター

事業引継ぎ支援センターなどの公的機関は、主に地元の中小企業や小規模事業者に対して第三者への会社売却・企業売却推進を行っています。
 
会社売却・企業売却だけでなく、事業引継ぎ支援センター内の後継者人材バンクに登録すると起業を志望する後継者を探すこともできます。
 
ただし、公的機関は多くの場合会社売却・企業売却のきっかけまでを提供し、手続きに関しては他の専門家に紹介するケースがほとんどです。
 
そのため、手続きのスピードが遅いことや手数料の問題などでなかなか成約まで至らないという課題も抱えているのが現状です。

6.税理・会計・法務事務所

経営者が会社売却・企業売却の相談をする相手は顧問税理士であることが多いというアンケート結果があるように、会社の状況を把握している顧問税理士・会計士・弁護士など士業家は相談のしやすさがメリットです。
 
ただし、税理士と弁護士の場合、会社売却・企業売却に詳しいかどうかは別の話であり、研修などによって基本的な知識を持っているだけのケースも少なくありません。そのため、どこまで対応しているかを事前によく確認する必要があります。

②会社売却・企業売却の秘密保持契約を締結する

会社売却・企業売却を行うために会社の情報を専門家に提供する際は、事前に秘密保持契約を結びます。
 
情報が思わぬ形で外に出てしまうと、従業員や取引先の不安を煽ることになり、事業と会社売却・企業売却に支障が出たり、会社の信用に傷が付いたりする可能性があるからです。

秘密保持契約の内容

秘密保持契約書では、情報を勝手に公開しないこと、目的外利用をしないこと、違反した場合の損害賠償などについて契約を結びます。
 
意図しない形で情報が外に出てしまうケースも考えられるので、情報管理は徹底する必要があります。

③会社情報を提供する

秘密保持契約を結んだら会社の情報を専門家に提供し、会社売却・企業売却の成功可能性などを判断してもらったり、会社売却・企業売却を行ううえでの強み・弱みを洗い出してもらったりすることができます。
 
相談する専門家によっては、会社売却・企業売却の成功確率を上げるためのアドバイスもらえることもあります。

④自社の企業評価算定を行う

会社売却・企業売却の価格交渉を行うためのベースとなる、自社の企業評価算定(バリュエーション)を行います。
 
企業評価算定(バリュエーション)にはいくつかの方法があり、それぞれの方法には強みと弱みがあります。そのため、状況に合わせてそれぞれの方法を組み合わせるなどの工夫が必要です。
 
【主な企業価値算定方法】
  • コストアプローチ
  • インカムアプローチ
  • マーケットアプローチ

コストアプローチ

コストアプローチとは、純資産額から企業価値を算定する方法です。客観性に優れ、現在の企業価値を正確に算定できるのが強みです。一方で、この方法だけでは会社の将来的な可能性まで織り込むことができません。
 
【コストアプローチの代表的な算定方法】
  1. 時価純資産法
  2. 簿価純資産法

1.時価純資産法 

時価純資産法とは、帳簿上の純資産額を時価に修正して算定する方法です。現在の企業価値をより正確に表せることから、後述する簿価純資産法よりも多く採用されています。

2.簿価純資産法

簿価純資産法とは、帳簿上の純資産額を参考に企業価値を算定する方法です。時価に算定し直す必要がないので、算定が簡単にできる点がメリットです。
 
時価純資産法よりも精度は落ちますが、おおよその目安となる企業価値を算定する際には便利な方法です。

インカムアプローチ

インカムアプローチとは、対象企業の将来的な収入や配当から企業価値を算定する方法です。
 
対象企業の将来性を柔軟に評価できる反面、事業計画を参考に将来性を判定する方法なので、客観性に疑問の残る結果となることも多くあります。
 
【インカムアプローチの算定方法】
  1. DCF法 
  2. 配当還元法

1.DCF法

DCF法とは、会社が将来生み出すキャッシュフローを一定の還元率で割り戻す算定方法です。
 
対象企業が今後生み出すキャッシュフローは現在のキャッシュフローから算定することになります。
 
しかし、将来に渡って同じキャッシュフローが続くとは限りません。そのため、将来のリスクを一定の還元率で割り戻すことによって、より正確な算定を行おうとする方法です。

2.配当還元法

配当還元法とは、対象企業の配当額を参考に企業価値を算定する方法です。現在の配当金額が将来も続くと仮定したうえで、一定の割引率によってリスクを差し引きます。
 
しかし、配当の無い企業や配置金額の少ない企業の場合算定が困難なことから、この方法を採用できる企業は限られます。

マーケットアプローチ

マーケットアプローチとは、自社と事業や規模が類似している企業等を参考に企業価値を算定する方法です。
 
マーケットアプローチは客観性が高く算定のしやすさが強みですが、参考とする企業によって結果が変わる点がデメリットです。また、対象企業の特性を結果に反映しにくい方法でもあります。

1.市場株価法

市場株価法とは、上場企業の株価を参考に企業価値を算定する方法です。公開取引市場で客観的な株価がわかる上場企業同士の場合は、市場株価法を用いると簡単に評価が行えます。
 
しかし、非公開企業の場合は客観的な株価が存在しないので、市場株価法は適していません。

2.類似会社比準法

類似会社比準法とは、対象企業と事業内容や事業規模などが類似した企業を選定し、比較することで企業価値を算定する方法です。
 
類似企業の選定がスムーズにできれば簡単な算定方法ですが、どの企業を参考にするかが難しい算定方法でもあります。

⑤アドバイザー契約を締結する

専門家に会社売却・企業売却手続きを依頼することを決めたら、アドバイザー契約を結びます。アドバイザー契約書には、サポートの範囲やサポート期間、料金体系などが記載されています。
 
なお、アドバイザー契約と同時に、調査費用の名目で着手金を徴収しているところもあります。着手金を取らない専門家も増えているので、確認しておきましょう。

⑥会社売却・企業売却先に提示する資料作成

アドバイザー契約を結んだら、会社売却・企業売却先に提示する資料を作成していきます。
 
売却候補先企業に自社の魅力を伝えるうえでこの資料作成は重要であり、売却価格に影響する可能性もあります。会社売却・企業売却の際は、企業価値を伝える方法に長けた専門家選びも重要です。

⑦会社売却・企業売却先の候補会社の選定する

会社売却・企業売却先を選定する一般的な方法は、自社に興味を持ちそうな企業を幅広くロングリストとしてリスト化し、そこから自社と相性のよさそうな企業にショートリストとして絞り込む方法です。
 
リストの質は専門家の保有ネットワークや専門家の判断力も重要となります。最近では人の判断だけに頼らず、IT技術によりリスト化の精度を高める専門家もでてきています。

⑧会社売却・企業売却候補先への打診

ショートリストとして会社売却・企業売却先を絞り込んだら、専門家が候補先に打診していきます。
 
興味を持った売却候補先から返事があれば次の段階に進み、反応がなければ新たにリストを作り直すなど次の方法を実行しますここでは、専門家が自社の魅力をうまく伝える営業力も重要なポイントになります。

⑨会社資料の提示

打診を行った会社売却・企業売却先から興味が示されたら、会社売却・企業売却先に対してさらに詳細な自社情報を提示します。
 
いかに魅力を伝える資料を提示できるかが重要であり、最初の段階で専門家とともに作った資料が結果を左右することもあります。

⑩トップによる会談

会社売却・企業売却先からさらに興味を示す反応があったら、専門家にセッティングしてもらいトップ面談を行います。
 
トップ面談では条件の確認などを行いますが、中小企業の場合はそれ以上にトップ同士の関係構築が重要となる場です。
 
トップ同士の信頼関係が出来上がらないと、会社売却・企業売却が成立する可能性は著しく下がるため、お互いの相性や本気度の見極めを行うとともに、誠意を示すことがポイントになります。

⑪意向表明書の提示

トップ面談などの結果を踏まえて会社売却・企業売却先が買収を決めたら、意向表明書を提示してくることがあります。
 
意向表明書に法的効力はありませんが、会社売却・企業売却先の希望条件が書いてあるだけでなく、買いたいという本気度や誠意を伝える役割の面も大きい書面です。

⑫基本合意書の締結

交渉内容についてお互い合意に達したら、基本合意書を交わします。基本合意書には条件面の他にも、提示内容に嘘や隠し事がないことや従業員の処遇などについても記載することが一般的です。
 
また、契約内容によって売却側は新たな事業などできない場合があるので注意が必要です。なお、このタイミングで中間金を徴収する専門家もありますが、近年は中間金を取らない専門家も増えているので、着手金の有無とともに確認しておくとよいでしょう。

⑬デューデリジェンスの実施

基本合意書を取り交わした後は、会社売却・企業売却先によるデューデリジェンス(買収監査)を受け入れます。
 
デューデリジェンスでは、資料による調査や現地調査、担当者の聴き取りなどを複合的に実施します。結果によっては価格に影響することもあるので注意が必要です。
 
また、デューデリジェンスを受け入れる際は、情報の管理にも十分注意しなければなりません。

⑭最終条件の交渉

デューデリジェンスを参考に最終的な条件交渉などを行います。売却側にとっては不安が高まる時期でもあります。
 
そのため、急に条件を付け加えたり価格を上げたりする売却側経営者もなかには出てきます。冷静な判断を崩さないためにも、担当の専門家にこまめな相談をするなどの方法が有効となるでしょう。

⑮M&Aの最終契約書の締結

最終契約書とは、株式譲渡契約書や合併契約書などのように、会社売却・企業売却の手続き方法名が冠された契約書で、売却価格や売却条件など最終決定した条件が記載されています。
 
基本合意書には原則法的効力はありませんでしたが、最終契約書には法的効力が発生するので注意しなければなりません

⑯クロージング

契約を取り交わした後、会社売却・企業売却先から対価が渡され、専門家へ料金支払ったら手続きは完了となります。
 
クロージング後のサポートもしている専門家もいるので、どこまでサポートしてもらえるか確認しておくとよいでしょう。
 

会社売却・企業売却の際の手続き一覧

会社売却・企業売却の際の手続き一覧
 
前述のように、会社売却・企業売却の際はM&A仲介会社とアドバイザー契約を結び、手続きの進行に応じて各種手数料を支払う必要があります。
 
また、会社売却・企業売却先ともいくつかの書面を交わします。ここでは、会社売却・企業売却に必要な手続きを一覧で整理します。

①M&A仲介会社等との契約

M&A仲介会社とアドバイザー契約を結び、会社売却・企業売却手続きを進めていくことで、いくつかの手数料が発生します。一般的な手数料の種類と特徴は以下の通りです。

会社売却・企業売却の手数料について

会社売却・企業売却の際に発生する一般的な手数料には以下の種類があります。これらの手数料をすべて支払う必要があるわけではなく、仲介会社によって採用している種類は異なります。
 
着手金
・アドバイザー契約の際に支払うことが多い
・初期作業費用としての役割
 
中間金
・基本合意書締結直後に支払うことが多い
・会社売却・企業売却が成立しなかった際に、返還される場合と返還されない場合がある
 
月額報酬・時間報酬
・顧問料としての役割
・期間・時間に応じて支払う
 
成功報酬
・会社売却・企業売却完了後に支払う
・会社売却・企業売却額に応じて料率が変わる支払い方法(レーマン方式)が一般的

②会社売却・企業売却先との各種契約

会社売却・企業売却先と取り交わす主な書面には以下の種類があります。
  • 秘密保護契約書
  • 基本合意書
  • 最終契約書
 
また、会社売却・企業売却先と契約を交わすうえで重要となるのが、以下の事項です。
  • 表明保証
  • 遵守事項
  • 前提条件
  • 補償事項
 
表明保証とは、開示した情報がすべて正しいことを保証する条項です。また、遵守事項とは会社売却・企業売却の期間中遵守する項目を定めたものです。
 
前提条件とは、会社売却・企業売却成立までに満たしていなければならない条件のことです。そして補償事項とは、これらの事項が守られなかった場合の賠償を定めた事項です。
 

会社売却・企業売却のポイント

会社売却・企業売却のポイント
 
会社売却・企業売却を成功させるためには、以下のポイントを意識して進めることが重要です。
 
【会社売却・企業売却を成功させるためのポイント】
  1. 会社売却・企業売却のタイミングを見逃さない
  2. 会社売却・企業売却金額を適切に設定する 
  3. 会社売却・企業売却先の選定は慎重に行う 
  4. 取引先・従業員などには適切な時期に説明する 
  5. 会社売却・企業売却の専門家に相談する

①会社売却・企業売却のタイミングを見逃さない

いくら自社に高い市場価値があっても、社会や業界の時流が悪ければ売却先が現れないこともあるでしょう
 
会社売却・企業売却の準備は早ければ早いほど売却タイミングもつかみやすくなります。会社売却はまだまだ先の話だと思っていても、まず一歩だけ踏み出しておくことも有効な方法のひとつです。

②会社売却・企業売却金額を適切に設定する

会社売却・企業売却の希望金額は、企業価値に対して高すぎても買い手が付きにくくなりますが、安すぎても何か問題があるのではないかと不信感を抱かせてしまう可能性があります。
 
適切な会社売却・企業売却金額の設定には適切な企業価値算定が欠かせません。適切な企業価値評価には高い専門性が必要となるので、依頼する専門家選びも重要です。

③会社売却・企業売却先の選定は慎重に行う

会社売却・企業売却を行う時間的余裕がなかったり、なかなか売却先が決まらなかったりすると、売却先が現れた際に拙速な選定になってしまうことがあります。
 
慎重に売却先を選べる余裕を作るためにも、売却準備は早めに始めておく必要があるでしょう。

④取引先・従業員などには適切な時期に説明する

取引先や従業員への説明時期は早くても遅くても混乱を招く場合があります。適切なタイミングを掴むにはさまざまな状況判断が必要となるので簡単ではありません。豊富な経験を持つ専門家の助言を得ながら、柔軟に決めることが大事です。

⑤会社売却・企業売却の専門家に相談する

会社売却・企業売却の専門家への相談が必要と感じていても、いつどこに相談して良いか迷っているという経営者も少なくありません。
 
数多くある専門家のなかから最適な専門家を選び出すのは難しいので、複数の専門家に相談してみてから決めるのも方法のひとつです。

会社売却・企業売却の相談はM&A仲介会社へ

会社売却・企業売却の相談はM&A仲介会社へ
 
中小企業の会社売却・企業売却の場合、手続きのスピーディーさが成否を分けることも少なくありません。
 
M&A総合研究所では非効率な業務をシステム化することで、着手金や中間金などをいただかない完全成功報酬制の手数料体系を採用しています。
 
また、独自のAIシステムとハイレベルな専門家の能力を融合させることで、短期間でのスピーディーなM&Aを実現します。
 
M&A総合研究所のサポート方法は豊富なM&A支援実績を持つアドバイザーと会計士・弁護士チームによるフルサポート体制なので、高いお客様満足度を保っている点も強みです。
 
無料相談も随時受け付けており、テレビ電話やメールでのオンライン相談も可能なので、M&Aをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。
 

まとめ

まとめ
 
本記事では会社売却・企業売却の手続き方法などについて解説してきました。会社売却・企業売却はタイミングを逃さず行えるかが成功のカギともなるため、できるだけ早い段階から準備を進めておくとよいでしょう。
 
【オーナー経営者が会社売却・企業売却を検討する主な理由】
  1. 後継者問題 
  2. 事業の将来に不安 
  3. 身体的な理由 
  4. 新規事業・注力事業がみつかった 
  5. 会社の成長を考えて 
  6. 廃業コストをなくす
 
【会社売却・企業売却手続きの流れ】
 
売却側 買収側
会社売却・企業売却の専門家に相談 専門家に相談
会社売却・企業売却の秘密保持契約を締結 秘密保持契約を締結
会社情報を提供する 会社情報提示
自社の企業評価算定を行う  
アドバイザー契約を締結する アドバイザー契約を締結する
会社売却・企業売却先に提示する資料作成   
会社売却・企業売却先の候補会社の選定   
会社売却・企業売却候補先への打診  打診内容の検討
会社資料の提示  
トップによる会談 トップによる面談
意向表明書の受取 意向表明書の提示
基本合意書の締結 基本合意書の締結
デューデリジェンスの受け入れ デューデリジェンスの実施 
最終条件の交渉 最終条件の交渉 
M&Aの最終契約書の締結  M&Aの最終契約書の締結 
クロージング クロージング
 
【会社売却・企業売却を成功させるポイント】
  1. 会社売却・企業売却のタイミングを見流さない 
  2. 会社売却・企業売却金額を適切に設定する 
  3. 会社売却・企業売却先の選定は慎重に行う 
  4. 取引先・従業員などには適切な時期に説明する 
  5. 会社売却・企業売却の専門家に相談する