M&Aとは?成功させるための基礎知識を世界一分かりやすく解説!

M&Aについてお調べですね。

M&Aとは、企業同士の合併や買収のことです。

なぜ多くの企業がM&Aを行うのか気になりますよね。

今回は、M&Aの目的や手続きの方法、手法などM&Aの基礎知識を分かりやすく解説!

M&Aを成功させるポイントも紹介しています。

M&Aについてしっかりと基礎知識を学び、自社の成長へ活かしましょう。

目次

1.M&Aとは

M&Aとは、企業同士の合併や買収のことです。

英語では、『Mergers and Acquisitions』と表記します。

日本では、1990年代後半からM&Aが増えてきており、今では中小企業でも当たり前にM&Aが検討されるようになりました。

1-1.M&Aの売買対象

M&Aでの売買対象はビジネスです。

ビジネスとは、利益を生み出す全てのモノやノウハウ、人を指します。

そのため、M&Aで会社を売却するとき、ビジネスに関わるヒト・モノ・カネ・情報を全て他社へ渡すことになるのです。

また、M&Aの売買対象はビジネスなので、会社を丸ごと売却する必要はありません。

会社の持つ1つの事業だけを切り出して売却することも出来るのです。

このようにビジネスを売却する代わりに、売り手企業は株式や現金などの対価を得ることができます。

2.M&Aの目的

そもそも、企業は何故M&Aを行うのか、気になりますよね。

M&Aを行う目的は企業によってさまざまですが、大きく4つの目的に分けることが可能です。

  1. 事業承継
  2. 選択と集中
  3. 既存事業の拡大
  4. 事業の多角経営

順番に確認していきましょう。

目的1.事業承継

後継者のいない企業が事業承継のためにM&Aを行うことは多いです。

特に中小企業では、創業者の後継者が育たないといった問題は常に抱えています。

後継者がいないことで、会社を倒産させてしまうと、従業員や顧客、取引先などに迷惑をかけることになるのです。

そのため、M&Aをすることでビジネスを継続する企業もあります。

※事業承継については、『事業承継とは?基礎知識から成功のためのポイントまで徹底解説!』で詳しく説明しています。

目的2.集中と選択

企業を経営していると、事業の選択と集中が迫られる場面があります。

企業を存続するために、赤字事業から撤退するといった選択をしなければならないこともあるのです。

しかし、事業を潰してしまうよりM&Aで売却することで資金を生み出すことができます。

残った事業に資金投入をして、さらに売り上げを伸ばすこともできるのです。

目的3.既存事業の拡大

既存事業を拡大するためにM&Aを行う企業は多いです。

例えば、自社にはない顧客や技術力、優秀な従業員を他社から買収することで、既存事業の売り上げを伸ばしていきます。

また、自社に足りないものを1から作り上げるには時間も費用も必要です。

しかし、欲しいものを持っている企業をM&Aすることで手っ取り早く既存事業を拡大させることができます。

海外進出など、他のエリアへ進出させたいときにも、M&Aを用いられることは多いです。

目的4.事業の多角経営

多角経営とは、1つの会社の中で関係のない事業を複数持つことをいいます。

多角経営をすることで、1つの事業の業績に左右されず常に企業経営を安定させることができるのです。

しかし、多角経営を行うために新しく新規事業へ進出することはリスクが多く伴います。

そこで既に収益化している事業をM&Aすることで、少ないリスクで新規事業へ進出させることができるのです。

※M&Aのメリットについては、『企業を売買をする前に知っておきたい!M&Aのメリットとデメリット』で詳しく説明しています。

3.M&Aの手続きの流れ

ここからはM&Aを実行するための手続きの流れを確認していきましょう。

M&Aの実行の手続きの流れは以下の通りです。

  1. 社内での検討
  2. アドバイザリー契約の締結
  3. 相手企業の選定
  4. 相手企業への打診
  5. 秘密保持契約の締結
  6. トップ面談の実施
  7. 意向表明書の提示
  8. 基本合意契約の締結
  9. デューデリジェンス
  10. 条件交渉
  11. 最終契約・クロージング
  12. 統合プロセス

手法によって若干異なることもありますが、大筋は同じです。

M&Aの検討~成立まで、約3ヶ月~1年程かかると考えましょう。

それでは、M&A実行の手続きの流れを12のステップに分けて1つずつ確認していきます。

ステップ1.社内での検討

まずは、社内での検討が必要です。

  • 本当にM&Aをするべきか
  • どのような効果を求めているのか
  • 適切なM&A相手企業のイメージ
  • M&Aのスケジュール

以上の4つは取締役会でしっかりと固めておく必要があります。

この4つが固まれば、頼れるM&Aアドバイザーを探しましょう。

ステップ2.アドバイザリー契約の締結

M&Aをすることが決まれば、M&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を交わします。

M&Aアドバイザーとは、M&Aを総合的にコンサルティングする存在です。

自社だけでM&Aを進めようとすると、相手企業の選択肢に限界があります。

また、M&Aには非常にたくさんの専門知識が必要なため、M&Aアドバイザーに頼ることが効率的です。

優秀なM&Aアドバイザーについては、後の章で説明しているので参考にして下さい。

※また、アドバイザリー契約については、『アドバイザリー契約とは?目的やコンサルティング契約との違いを解説』で詳しく説明しています。

ステップ3.相手企業の選定

M&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を交わしたら、相手企業の選定をしていきます。

まずは、M&Aアドバイザーと一緒に相手企業に求める条件をまとめていきましょう。

例えば、地域・企業規模・業種・売上高などです。

社内で検討した内容を改めてM&Aアドバイザーと固めていきましょう。

ステップ4.相手企業への打診

条件が固まったら、3社~5社程度あてはまる企業をM&Aアドバイザーに紹介してもらいましょう。

その中に気になる企業があれば、ノンネムシートと呼ばれる匿名の企業概要資料で相手企業に打診していきます。

打診する前には、重要な資料を渡して良いか(ネームクリア)の確認がされるので、外部にM&Aを検討していることは漏れる心配はありません。

ステップ5.秘密保持契約の締結

相手企業が興味を持って、さらに詳細な情報を求められると、秘密保持契約を締結します。

M&A成立に至らない可能性も十分にあり得るため、詳細な情報を開示する前に互いに秘密保持契約を締結しておくのです。

このタイミングで、社名や財務情報などの詳細な情報が相手企業に知らされます。

ステップ6.トップ面談の実施

互いに、M&Aを前向きに進める意思がある場合、経営陣同士のトップ面談を行います。

M&Aに至った経緯やM&Aの目的、M&A成立後のスケジュールなどを話し合い、疑問を解消する場です。

もちろん、M&Aアドバイザーが同席してくれるので安心して構えましょう。

ステップ7.意向表明書の提示

トップ面談を繰り返し、互いに納得のいく相手だと判断をしたら、買い手企業が意向証明書を提出します。

意向証明書とは、譲渡価格や取引方法、買収の条件などが書かれた提案資料です。

この意向証明書を元に、M&Aアドバイザーが間に入って条件の調整を行います。

※意向表明書については、『LOI(意向表明書)とは?内容や条項についてわかりやすく解説』に詳しく説明しています。

ステップ8.基本合意契約の締結

売り手企業が意向証明書に合意したら、互いに合意している条件を記載した基本合意契約書を作成して締結します。

具体的には、記載する条件は以下の5つです。

  1. 取引方法(事業譲渡・吸収合併などの手法)
  2. 譲渡価格
  3. 今後のスケジュール
  4. 独占交渉権
  5. デューデリジェンスの協力義務

独占交渉権とは、他のM&A候補先と接触を禁止することです。

一般的に、独占交渉期間は2ヶ月~6ヶ月程度とされています。

このあとのデューデリジェンスに問題がなければ、基本合意契約書に記載された条件でM&Aが成立すると考えましょう。

もちろん、デューデリジェンスの結果によっては、条件の変更が発生する可能性もあります。

そのため、法的拘束力を持たせない内容にすることが一般的です。

ステップ9.デューデリジェンス

基本合意契約を締結した後は、買い手企業が売り手企業に対してデューデリジェンスを行います。

デューデリジェンスとは、法務・財務・税務・ビジネス・ITなどの分野ごとに売り手企業を調査することです。

資料の提出を求めたり、会社や工場施設などへ専門家が訪問して調査します。

デューデリジェンスの目的は、出来るだけ売り手企業を知り、リスクを予防・対策をすることです。

デューデリジェンスで問題が出なければ、改めて条件交渉を行っていきます。

※デューデリジェンスについては、『デューデリジェンスの正しい意味は?目的や方法をわかりやすく解説』で詳しく説明しています。

ステップ10.条件交渉

デューデリジェンス後、様々な条件を決定していきます。

  • 譲渡価格
  • 最終契約・クロージングまでのスケジュール
  • 売り手企業の役員の処遇
  • 売り手企業の従業員の処遇

など、全て決定します。

しっかりと、納得のいく条件になるまでM&Aアドバイザーを通して話合いを続けましょう。

ステップ11.最終契約・クロージング

条件交渉でまとまった内容を最終契約書に明記し、締結します。

最終契約書の名前は、M&Aの手法によって異なるので注意しましょう。

例えば、株式譲渡の場合は株式譲渡契約(SPA)を結ぶことになります。

※株式譲渡契約については『SPA(株式譲渡契約)とは?必須ポイントを知って自社を守ろう』で詳しく説明しています。

このとき、売り手企業は競業避止義務を課せられる可能性が高いです。

競業避止義務とは、譲渡した事業の人脈やノウハウを利用して競業をしないことを約束することを指します。

以上の最終契約の締結でM&Aの契約は完了です。

しかし、実際には譲渡対価(現金や株式)の受け渡しや契約の引継ぎ作業などの細かな手続きが残っています。

これら全てを完結させてクロージングとなるのです。

※競業避止義務については、『競業避止義務とは?雛形を見ながらM&Aにおける競業避止義務を理解しよう』で詳しく説明しています。

ステップ12.統合プロセス

クロージング後は、売り手企業と買い手企業の統合プロセスです。

統合プロセスとはPMI(Post Merger Integration)と呼ばれることもあります。

M&Aによるシナジー効果を早々に得るため、両社の従業員意識改革や管理体制・ITシステムなどを機能させなければなりません。

特に、売り手企業の従業員は、新しい会社のシステムや社風に馴染めない可能性があります。

M&A自体が成立しても、統合が上手くいかなければ期待したシナジーやメリットを得ることは出来ません。

事前に、経営者同士でPMI計画を立てておきましょう。

※PMIについては、『PMIとは?初めてのM&Aでもシナジー効果を最大化させる方法を解説』で詳しく説明しています。

以上がM&Aの流れでした。

もっとM&Aの流れについて詳しく知りたい人は、『【初心者向け】M&Aの手続きの流れを12のステップでわかりやすく解説!』で確認して下さい。

4.M&Aの種類

M&Aには大きく「買収」「合併」「分割」の3つの手法があります。

それぞれの手法の中に、さらに細かい分類がされていますので、1つずつ確認していきましょう。

4-1.買収

買収とは、対象の事業や企業の経営者が変わることです。

買収では、「株式譲渡」「事業譲渡」「第三者割当増資」の3つがよく活用されています。

それぞれの手法を確認しましょう。

(1)株式譲渡

株式譲渡とは、売り手企業の経営者が保有株式を買い手企業(もしくはその経営者)に譲渡して売り手企業の経営権を譲り渡すM&Aの手法です。

売り手企業の株式に対して現金が支払われ、株主名簿の書き変えを行うだけで完了します。

会社名や債権債務、契約は全て引き継がれることになり、売り手企業の見た目は変わりません。

経営者が変わるだけで売り手企業は存続するため、従業員や取引先への影響は少なく済みます。

(2)事業譲渡

事業譲渡とは、会社の事業の一部もしくは全てを譲渡するM&Aの手法です。

売り手企業と買い手企業の合意の元、売却範囲を選択することができます。

ただし、人・モノ・権利・情報など、事業継続できる条件を揃えなければなりません。

事業譲渡の場合、支払いの対価は現金です。

企業の一部だけを譲渡することが出来るので、事業承継や選択と集中のために活用されます。

(3)第三者割当増資

第三者割当増資とは、売り手企業が新しく株式を発行し、買い手企業が引き受ける手法です。

新株引受とも言われます。

株式の対価は現金のため、売り手企業には資金を手にいることが可能です。

第三者割当増資は、主に資金面の基盤強化や信用力の獲得のために「資本提携」や「業務資本提携」に活用されます。

買い手企業の持つ株式比率が高まり、経営権を握ることもあるため、M&Aの手法として活用されることがあるのです。

M&Aが成立しても売り手企業の組織は存続し、株主比率が変わるだけのため従業員や取引先への影響は少なく済みます。

4-2.合併

合併とは、2つ以上の企業を1つの法人に統合するM&Aの手法です。

合併には「新設合併」と「吸収合併」があります。

新設合併とは、新しく設立した会社に全ての会社を統合し、統合した元の会社を消滅させる手法です。

一方、吸収合併とは、買い手企業に売り手企業を吸収させて、合併後は買い手企業1社だけが存続する手法のことを指します。

支払い対価は、組織を引き継ぐ会社の株式です。

一般的に、吸収合併の方が手続きが少ないため、吸収合併が選ばれます。

4-3.会社分割

会社分割とは、売り手企業が事業の全てまたは一部を他の会社に承継させる組織再編行為です。

事業が移転するという点において、事業譲渡と似ています。

事業譲渡との違いは、契約関係や許認可など全てそのまま譲渡されることです。

また、会社分割には「新設分割」と「吸収分割」があります。

新設分割とは、対象の事業を新しく設立する会社に承継する手法のことです。

一方、既に存在する会社に承継することを吸収分割と呼びます。

事業の売買目的ではなく、組織再編の手法として活用されることが一般的です。

以上が、一般的なM&Aの手法です。

自社に合うM&Aの手法をしっかりと検討しましょう。

M&Aの種類については、『M&Aの種類について分かりやすく簡単に解説!知識が浅い方にも嬉しい図解付き』で詳しく説明しています。

5.M&Aで発生する税金

M&Aで会社や事業を売却したとき、譲渡所得もしくは譲渡益に対して課税されます。

課税対象となる譲渡所得・譲渡益は以下のように求めましょう。

譲渡所得(譲渡益)=譲渡価格ー(純資産+必要経費)

譲渡価格から会社の純資産とM&Aにかかった必要経費を差し引きましょう。

また、譲渡所得と譲渡益の違いは、譲渡対価の受け取りが誰なのかによって異なります。

経営者などの個人が受け取った場合は譲渡所得、法人が受け取った場合は譲渡益となるのです。

それぞれ税率が異なりますので、詳しく確認していきましょう。

5-1.受け取りが個人のとき

受け取りが個人のとき、譲渡対価に対して所得税と住民税が発生します。

税金の額は、譲渡益×20.315%で計算することが可能です。

所得税が15.315%、住民税が5%のため、譲渡所得の20.315%の税金を支払わなければなりません。

また、税金を支払うタイミングは所得税と住民税で異なります。

所得税はM&Aをした翌年の3月15日までに一括納付が必要です。

その年の確定申告と同じ期限なので、確認するようにしましょう。

一方、住民税はM&Aをした翌年の6月末までに一括納付か年4回の分納か選ぶことができます。

自治体より住民税の納付書が送られてくるので、期限を確認して支払いましょう。

5-2.受け取りが法人のとき

受け取りが法人のとき、法人税が発生します。

法人税の額は、譲渡益×15%~23.2%程度です。

法人税は、企業によって税率が異なるので注意しましょう。

また、法人税は確定申告分と中間申告分の2回支払いのタイミングがあります。

中間申告は、前年度の法人税納付額が20万円を超えたときに必要です。

まず、確定申告分は、事業終了日の翌日から2ヶ月以内の確定申告と同時に納税します。

さらに中間申告分は事業年度開始日から6ヶ月後から2ヶ月以内の確定申告と同時の納税が必要です。

このように、法人税の支払いのタイミングは、前年度の法人納付額によって異なります。

5-3.第三者割当増資のとき税金は発生しない

第三者割当増資のとき、税金は発生しません。

なぜなら、新たな出資と新たな株式発行となるため、税務上も増資がされただけという判断になるからです。

そのため、利益が発生したとみなされません。

第三者割当増資のときだけ税金は発生しないので、覚えておきましょう。

6.M&Aに関わる会計知識

M&Aを実行した場合、ビジネスの売買を行っているため会計処理をしなければなりません。

M&Aの会計で出てくる基礎知識をしっかりと把握しておきましょう。

6-1.PPAとは

PPAとは、Purchase Price Allocationの略で、直訳すると取得原価の配分という意味です。

M&Aにおける買収先企業の資産・負債の受け入れ価格を確定する会計処理のことを指します。

気を付けなければならない点は、無形資産の計上です。

無形資産とは、売り手企業の持つ特許や商標権、従業員のノウハウ、技術力などの実態のない資産のことを指します。

必ずM&A成立後、1年以内に会計処理をしなければなりません。

PPAについては、『PPAとは?PPAの意味やM&Aに欠かせない会計処理をわかりやすく解説』で詳しく説明しています。

6-2.のれんとは

のれんとは、譲渡価格から売り手企業の純資産を指しい引いた差額のことです。

この差額は無形資産の価格とされています。

M&Aの譲渡価格は、単純に売り手企業の純資産がそのまま譲渡価格になるわけではありません。

譲渡価格=純資産+無形資産の費用となります。

このように、純資産にプラスされている無形資産のことをのれんと呼ぶのです。

日本の会計ルールでは、のれんは20年以内に均等に償却しなければなりません。

のれんについては、『のれんとは?意味や会計処理方法について具体例を挙げながら徹底解説』で詳しく説明しています。

6-3.負ののれんとは

一方で、「負ののれん」という言葉もあります。

言葉通り、のれんがマイナスになったもののことです。

通常、のれんは譲渡価格から売り手企業の純資産を引いた差額を指します。

しかし、負ののれんは買収価格から買収する企業の純資産を引くとマイナスになってしまうことなのです。

ほとんどのM&Aでは、負ののれんは発生しません。

発生する例は以下の通りです。

  • 廃業の決まっている企業の買収
  • 企業の事業再生のための買収

このように、売り手企業に何らかのマイナス要素があるときに、負ののれんは発生します。

負ののれんについては、『負ののれんとは?発生する理由とリスクをRIZAPを例に徹底解説!』で詳しく解説しています。

7.M&Aの専門家とその役割

M&Aを実行するにあたり、さまざまな専門家へ頼る必要があります。

M&Aに必要な専門家は大きく3つです。

  1. M&Aアドバイザー
  2. 弁護士
  3. 公認会計士(税理士)

3つの専門家とその役割を確認していきましょう。

専門家1.M&Aアドバイザー

M&Aアドバイザーとは、M&Aを総合的にコンサルティングするM&Aのプロです。

  • 戦略立て
  • スケジューリング
  • 相手企業の選定
  • 相手企業との交渉
  • 専門家の紹介

このようにM&Aアドバイザーの役割は多岐にわたります。

M&Aの検討時点から一緒に戦略を考え、相手企業の選定から交渉、アドバイスなど経営者に一番寄り添ってくれる存在といえます。

特に、M&Aでは買い手企業・売り手企業の両社が感情的に自社の言い分を主張することで交渉が難航することも多いです。

そんなとき、間に入って冷静に話し合いを進めてくれるのもM&Aアドバイザーです。

このように、M&AアドバイザーはM&Aに欠かせない存在といえます。

最終的に「M&Aをしてよかった!」とメリットを感じられるM&Aを成立させることが出来るかは、M&Aアドバイザーの腕にかかっているのです。

専門家2.弁護士

M&Aに実行において、弁護士も欠かせない存在です。

もちろん、M&Aアドバイザーも法務知識を持ち合わせていますが、深い知識は弁護士に任せましょう。

弁護士に依頼する業務は以下の通りです。

  1. 各契約書の作成・チェック
  2. デューデリジェンス
  3. 株主への対応アドバイス
  4. コンプライアンス問題の解決

このように、M&Aは法務密接に関連しています。

特に、各契約書を素人が作成すると、抜け漏れや穴が出来てしまうものです。

また、書面で交わした契約だけでなく口頭約束によって取引の合意がみなされる場合もあります。

そのため、トップ面談や条件のすり合わせ、契約書を交わす場には、弁護士に同席してもらうと安心です。

弁護士については、『弁護士のいるM&Aコンサル会社ランキングTOP3!報酬費用や役割を解説』で詳しく説明しています。

専門家3.公認会計士(税理士)

公認会計士(税理士)も、譲渡価格を決定するために欠かせない存在です。

公認会計士は、財務デューデリジェンスを行って、売り手企業の財務諸表を読み、現在のキャッシュフローと将来のキャッシュフローを予測します。

そこから、様々な計算を行って譲渡価格を決定するのです。

公認会計士(税理士)は、M&Aにおいて重要な譲渡価格の決定に最も関わる専門家と言えます。

以上が、M&Aの実行にあたって必要な専門家と役割でした。

他にも、労務判断が必要な時には社労士、土地建物の資産価値鑑定をするときには不動産鑑定士などに依頼するケースもあります。

必要かどうかの判断は、M&Aアドバイザーへ相談するようにしましょう。

8.M&Aを成功させる4つのポイント

ご説明したように、M&Aには膨大な時間と労力がかかります。

そのため、必ず成功させる必要があるのです。

M&Aを成功させるためには、以下の3つのポイントを抑える必要があります。

  1. シナジー効果のある相手企業を選ぶ
  2. 従業員の処遇を明確にする
  3. 企業の健全性を高める
  4. 優秀なM&Aアドバイザーに相談する

それぞれ詳しく確認していきましょう。

ポイント1.シナジー効果のある企業を選ぶ

M&Aを検討する場合、シナジー効果のある相手企業を選ぶようにしましょう。

シナジー効果とは、M&Aを行うことで単純な足し算だけでない価値を生み出す効果のことです。

たとえば、以下のようなシナジー効果を考えましょう。

  • それぞれが単体で事業活動をするよりも合同で活動する方が利益が上がる。
  • それぞれが単体で仕入れるよりも仕入れ額を減らしてコストを下げる。
  • 事業や顧客層を増やして経営リスクを分散させる。

このようなシナジー効果のある相手企業を見極める必要があります。

シナジー効果については、『シナジー効果とは?正しい意味とM&Aでシナジー効果を生み出すコツ』で詳しく説明しています。

ポイント2.従業員の処遇を明確にする

M&Aを行うとき、売り手企業の従業員の処遇を明確にしておきましょう。

あいまいにしたまま最終契約を締結してしまうと、売り手企業の従業員だけ不遇な扱いを受ける可能性があるからです。

もちろん売り手企業にとっては、自社の大切な従業員を冷遇されると気持ちよくありません。

また、買い手企業にとっても「買い手企業の当たり前」を押し付けてしまうことで、従業員が辞めてしまう可能性があります。

せっかく買収した事業のノウハウや技術を持った従業員がいなくなってしまっては、期待したシナジー効果を得ることが出来ません。

そのため、どのような処遇にすれば売り手企業の従業員が満足のいく働き方が出来るのかを話し合う必要があります。

最終契約を交わすまえに、必ず詳細まで決定しておきましょう。

ポイント3.企業の健全性を高める

M&Aを成功させるためには、企業の健全性を高めておきましょう。

企業の健全性は、M&Aの譲渡価格に大きく影響を及ぼします。

計上漏れや財務の不正、従業員への給料未払いなどを隠していても、デューデリジェンスで確実にバレるものです。

特に違法行為、訴訟リスクがあると、業務停止命令などの行政処分になる可能性もあります。

このような健全性のない企業は「リスクを抱えている」とみなされるため、M&Aしたいと手を挙げる企業はいないでしょう。

M&Aを成功させるためには、買い手企業が安心してM&Aを決断できる健全性を常に保つ必要があるのです。

ポイント4.優秀なM&Aアドバイザーに相談する

M&Aを検討するのであれば、M&AのプロであるM&Aアドバイザーに相談をしましょう。

M&Aアドバイザーとは、M&Aを総合的にコンサルティングするM&Aのプロです。

戦略の立て方や相手企業の選び方、スケジュールまで全て任せることができます。

M&Aには業界知識だけでなく、税務・法務・会計など様々な専門知識が必要です。

経営者が一から勉強をしていると、時間も費用もかかってしまいます。

そこで、M&Aアドバイザーに頼ることで、M&Aを成功させる可能性が上がるのです。

まとめ

M&Aとは、企業同士の合併や買収のこと。

M&Aにはたくさんの時間・費用・労力がかかりますが、得るものは大きいです。

もし、自社でM&Aを検討するなら、まずはM&Aアドバイザーへ相談しましょう。

一緒に戦略を考えることで、さらに自社を成長させることができるはずです!