会社を買う方法まとめ!マッチングサイト、仲介会社など

会社を買う方法まとめ!マッチングサイト、仲介会社など

「会社を買う」という言葉から、大手会社による買収で膨大な金額が動くことをイメージされる方も多いでしょう。

しかし、近年はさまざまな会社の売却案件で出ており、個人でも500万円前後の予算で会社を買うことができる時代になっています。

本記事では、個人が会社を買う方法や流れについて解説するとともに、おすすめの相談先も紹介します。

会社を買うとは

会社を買うとは

「会社を買う」は、文字通り会社を購入することであり、現経営者と入れ替わりで新たな経営者となり、今後の経営に携わる事を意味します。

また、会社買収という表現がされることもあります。厳密に分けるならば、買手が「会社なら会社買収」「個人なら会社を買う」という認識が適切でしょう。しかし、意味自体は全く同一のものです。

サラリーマン・個人でも会社が買える

ハードルが高い印象を受けるものですが、実はサラリーマン・個人が会社を買う事例は増加しています。

背景にあるのは、高齢化に伴う後継者問題を抱える中小・小規模事業者の存在です。後継者不在のために会社・事業を売る選択を迫られている経営者が増加傾向にあります。

これらは比較的低予算で買える案件が多く、個人が起業する手段として注目を集めつつあります。

【関連】【サラリーマン必見】個人がM&Aで会社を買う方法とは?探し方や注意点も解説

サラリーマンや個人が会社を買う目的とは

サラリーマンを始めとした個人が会社を買う目的には、主に以下の2つがあります。

【サラリーマンや個人が会社を買う目的】

  1. 定年後の働き先の確保
  2. 低リスクによる起業

1.定年後の働き先の確保

高齢化が進むなか、政府は高齢者の雇用率上昇に向けて、雇用推進助成金やシルバー人材センターなどのさまざまな政策を行っています。

定年後の再就職の可能性も広がりをみせてはいますが、希望通りの再就職先がみつかるとは限りません。

そのため、自分自身が経営者になることで理想的な働き先を確保しようと、個人で会社を買うケースもあります。

2.低リスクによる起業

会社を設立しようとすると多大な手間と費用がかかるため、事業に要する設備まで用意しようとすると個人的な資産では間に合わないことも多いでしょう。

必要な初期投資を終えている会社を買うことで、リスクを抑えつつ起業しようという考え方もあります。

会社を買うリスクはある?

投資が伴う以上、必ずリスクも存在します。会社を買った後に事業が安定しなくなり、従業員に給料が払えなくなったり、会社の廃業を迫られたりという可能性も十分にあります。

会社を買う際の注意点と対策については、記事後半でくわしく解説しています。

【関連】M&A(会社買収)のリスクとは?売り手/買い手のリスクと回避方法

会社を買う方法まとめ

会社を買う方法まとめ

会社を買う際は、買う会社の選定や交渉を行うので、M&A専門家のサポートを受ける必要があります。この章では、会社を買うための相談先と会社を買う流れを解説します。

会社を買うための相談先

会社を買う時は、まず相談先を決めることから始めます。以下では、よく相談先に選ばれる会社や機関の特徴を紹介します。

【会社を買うための相談先】

  1. 仲介仲介
  2. 金融機関
  3. 公的機関
  4. 各士業事務所
  5. マッチングサイト

1.仲介会社

仲介会社は、M&Aの仲介業務を専門的に請け負っている会社です。個人が会社を買うこともM&Aですので、サポート対象に入っています。

大きな特徴は、買手と売手の中立的な立場から友好的な成約を目指す仲介型である点です。双方から手数料を取るためそれぞれの負担が軽くなるメリットがあります。

2.金融機関

金融機関は、融資以外にも仲介業務を行っています。近年のM&A需要を受けて専門部署を設立しているところも多くなっています。

しかし、銀行はあくまで継続した融資先を確保するという目的があるため、小規模の取引は請け負ってくれないことがあります。あくまで候補の1つとして考えておくとよいでしょう。

3.公的機関

公的機関は、事業承継ネットワークや事業引継ぎ支援センターが該当します。政府と各地方自治体の連携によって事業承継支援を目的に設立されました。

事業引継ぎ支援センターが手がける事業に後継者人材バンクと呼ばれるマッチングシステムがあります。

後継者問題を抱える会社と起業を目指す個人のマッチングを目的に設置されたもので、登録・利用は無料です。

4.各士業事務所

公認会計士・税理士・弁護士などの士業が開く事務所です。会社を買う際は、会計・財務・税務・法務分野における高い専門性が必要になるので、士業事務所は頼れる専門家といえるでしょう。

ただし、特定の分野に特化する傾向があるため、士業事務所によっては会社を買う際の一貫したサポートを提供できないところもあります。

提携先の仲介会社や士業事務所に案件を回されると、手間と費用が余計にかかってしまうため依頼者としては好ましくありません。相談の際はサポート範囲について確認しておくことが大切です。

5.マッチングサイト

マッチングサイトは、インターネット上でM&A案件をチェックできるサービスであり、手軽に利用できる点が最大のメリットです。

問い合せることなくM&A案件をチェックできるので、会社を買う際の最初の一歩としてハードルが低くなっています。

確認できる案件の内容は、業者・売上高・大まかなエリアなどです。投稿者によっては詳細な部分まで公開されていますが、個々の判断に委ねられる部分も大きいので必要な情報が入手できないこともあります。

詳細な情報を知りたい場合は、マッチングサイトの運営に問い合せるとよいでしょう。判断するために必要な情報を提供してもらえます。

また、フィルター機能を活用することで予算を基準に案件を探すことができます。掲載されている多種多様な案件のなかから、より条件に合う案件の効率的な選定が可能です。

会社を買う流れ

次に会社を買う流れをみていきましょう。買う会社との交渉も行うので、数ヶ月以上の時間をかけて進めていきます。

【会社を買う流れ】

  1. 相談先を探し、契約する
  2. 買う会社の選定・交渉を行う
  3. 経営者との面談を行う
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

1.相談先を探し、契約する

まずは、相談先を探して契約することです。自身の目的達成に相応しいと思う相談先にコンタクトをとりましょう。

担当者との相談を通して料金体系やサポート範囲に問題がなければ、会社を買う流れの全体的なサポートを依頼する契約を取り交わします。

また、この段階で秘密保持契約も締結します。秘密保持契約とは、取引を進めるうえで知り得た情報を外部に漏えいしないことを誓約するものです。

2.買う会社の選定・交渉を行う

相談先との契約が終われば、会社の選定に入ります。希望する業種や予算などを相談先に伝えて、条件が一致する売却案件を探します。

相談先のネットワークを使って複数の会社がピックアップされたら、より好条件なものを選択して交渉へと入ります。

この時、条件を満たす案件が見つからない場合は条件を変更して再選定することも可能です。具体的には予算拡大やエリア変更などがあります。

3.経営者との面談を行う

売手との交渉がある程度進んだ段階で、売手側の経営者とのトップ面談を実施します。

M&Aは、基本的に相談先を仲介してやり取りが行われるので、双方が直接顔合わせできる数少ない場です。事前に提出されている資料などについて質問があれば、積極的に尋ねるとよいでしょう。

また、売手側より質問されることもありますが、必ずしもその場で回答する必要はありません。後日、相談先を介して書面で回答する方法もあります。

4.基本合意書の締結

基本合意書は、現段階における双方の合意を示す契約書です。M&Aに関わる双方がクロージングに向けて前向きであることを確認し合います。

目的は、双方の合意を書面として残すことで、クロージング実現の確度を高めることにあります。

法的拘束力については契約する案件によって異なりますが、独占交渉権や秘密保持義務以外は法的拘束力を持たせないことが一般的です。

5.デューデリジェンスの実施

デューデリジェンスは、買う会社の価値・リスクを調査する行為です。適切な価値と潜在リスクを洗い出すために実施します。

財務・税務・法務とあらゆる面の調査が必要となるため、各分野の専門家に依頼することになります。

実施するなかで潜在リスクがみつかった場合は交渉材料として利用することができます。リスクに相当する価格を買収費用から差し引くこともできるので、最終的に買う会社の純資産よりも安く買える可能性もあります。

6.最終契約書の締結

最終契約書は、最終的な交渉内容を決定する契約書です。デューデリジェンスの結果が反映された最終契約書は、全ての条項において法的な効力を持ちます。

締結後に一方的に破棄すると、破棄された側に損害賠償の権利が与えられますので、締結前には全ての条項の確認を徹底しましょう。

7.クロージング

クロージングは、会社の引き渡しと対価の支払いを行う場です。売手の引き渡し準備や買手の買収資金の準備期間を設けるため、最終契約書の締結から一定の期間を空けて実施されます。

売手から提出されるクロージング書類や法人名義の通帳・クレジットカードを確認して、対価の支払いを行います。クロージングが終われば、全ての流れは完了となります。

【関連】M&Aがクロージングまでの手続きや期間とは?条件や引継ぎも解説

買いやすい会社とは?

買いやすい会社とは?

売りに出されている会社は沢山ありますが、そのなかでも買いやすい会社と買いにくい会社に分類することができます。ここでは、買いやすいとされる会社の特徴を紹介します。

【買いやすい会社の特徴】

  1. 売却金額が500万円以下の会社
  2. 後継者のいない会社
  3. 廃業する会社

1.売却金額が500万円以下の会社

特別な決まりはありませんが、個人が会社を買う目安の1つに500万円をボーダーとする風潮があり、売手会社の価格設定の参考にされているようです。

確かに500万円なら個人の貯蓄でも十分に捻出できる範囲といえるかもしれません。実際に500万円以下で買える案件には、以下のようなものがあります。

【500万円以下で買える業種】

  1. 飲食業
  2. WEBサイト
  3. ホテル・旅館業
  4. エステサロン
  5. 介護業(デイサービス)

特別な業種に偏ることもなく、飲食業においてはラーメン屋・居酒屋・洋菓子店・移動販売など、さまざまなものが見受けられます。

2.後継者のいない会社

後継者がいない会社は、売却に対して積極的な姿勢を見せることが多いので、成約しやすい特徴があります。

また、後継者のいない会社はそれだけで十分な売却理由になります。他に経営課題を抱えていない場合が多いので、買手にとって優良案件である可能性が高まります。

このようなことから、後継者のいない会社は高成約率・低リスクの両面においておすすめといえるでしょう。

3.廃業する会社

会社の廃業は、従業員の失業を意味するので経営者としてはなるべく避けたい選択肢です。

心のどこかで売却の可能性を期待しているはずですので、コンタクトを取ることができれば一気に交渉が進展する可能性があります。

廃業する会社との交渉がうまくいけば、従業員の雇用を条件に低価格で会社を譲ってもらえることもあります。

会社を買う際に注意点と対策

会社を買う際に注意点と対策

会社を買う際は、いくつかの注意点を抑えておくことで成功率を上げることができます。この章では、会社を買う際の注意点と対策を解説します。

【会社を買う際に注意点と対策】

  1. 簿外債務
  2. 連帯保証などの債務
  3. 人材の流出
  4. 近隣住民との対立・公害問題
  5. 横領などの背任行為

1.簿外債務

簿外債務とは、賃借対照表に記載されない負債のことです。中小の会社は、出金時に会計処理を行う現金主義を採用しているところも多く、支払いが確定しているものの未払い分が簿外債務として発生している可能性があります。代表例には退職金やリース債務などがあります。

退職金

退職金制度を採用している会社は、従業員の退職金の積立をしています。これは将来的に支払いが予定している負債であるといえます。

積立額に応じて徐々に計上するのではなく、支払い時に費用計上する会計処理の場合、多額の簿外債務が発生している可能性があります。

リース債務

会社を運営するうえでさまざまな備品をリースしていることがあります。オフィスであればパソコン・コピー機・電話、飲食店であれば業務用の冷蔵庫・調理器具・専用オーブンなどが挙げられます。

リース資産が多い会社ほど、多大なリース債務を抱えている可能性があるので注意が必要です。

対策は?

簿外債務の対策は、財務デューデリジェンスを徹底することです。コストカットを目的にデューデリジェンスを省略することもありますが、会社を買った後のリスクを考えると推奨できません。

取引規模が小さければ費用も安く収まるはずなので、提出された財務データが適正であるか、徹底的に調査しましょう。

2.連帯保証などの債務

売手側の経営者が金融機関より借入を受ける際、連帯保証している場合があります。

株式譲渡による取引の場合、自動的に引き受けることになるので注意しなくてはなりません。

対策は?

連帯保証もデューデリジェンスによって把握しておくことが大切です。事前に把握できていれば売却価格に反映させることができるので、引き継いでも特別な問題が起こることはありません。

また、どうしても借入金や連帯保証を引き継ぎしたくない場合は、事業譲渡を利用するのもひとつの方法です。株式譲渡とは異なり、自動的に引き継ぐことはありません。

3.人材の流出

人材の流出も会社を買う側の悩みの種です。大量に人材が流出すると事業を行えなくなってしまい、収益性が失われてしまいます。

対策は?

人材流出の原因は、経営者が変わることで訪れる環境の変化にあります。自身の待遇について不安に感じる部分を解消することが大切です。

具体的な対策としては、経営方針や雇用条件の提示です。これらを早期から徹底することで会社を買った後も意欲的に働いてもらうことができます。

4.近隣住民との対立・公害問題

近隣住民との対立・公害問題を抱えている案件もあります。このような目に見えない問題を把握しないまま会社を買うと、無用なトラブルを背負い込んでしまいます。

対策は?

近隣住民との対立については、デューデリジェンスの実地調査で把握することができます。

ただ、公害問題については土壌汚染のようなものになると、デューデリジェンスでも調査が難しい問題があります。

業種から判断して土壌汚染リスクがあると推測されるなら、土壌汚染調査の専門家に依頼するほうがよいでしょう。

5.横領などの背任行為

横領は過去の損害だから関係ないと思われるかも知れませんが、そのようなことはありません。

横領された金額は計上すべき利益から差し引かれているので、相応の税金を納めていないことになります。つまり、会社を買った後に横領があったことが発覚すると納税義務が発生することになります。

横領の犯人は経営者もしくは経理担当者であることが多いですが、既に退職している可能性が高いので、責任を追求できずに丸々負担してしまう結果になる恐れもあります。

対策は?

横領の対策は、財務デューデリジェンスの徹底です。横領を未然に防ぐ対策はいくつか存在していますが、過去の横領をみつけるには財務データのチェックを行って、不自然に利益が少ない時期を特定するしかありません。

【関連】デューデリジェンスとは?注意点と相談すべき専門家を解説!

会社を買う際におすすめの相談先

会社を買う際におすすめの相談先

会社を買う際は、注意点を押さえたうえで万全の体制で臨まなければ、失敗してしまう可能性が高くなります。

特に、売却価格が安い案件は何かしらのリスクを抱えている可能性もあるので、専門家によるデューデリジェンスが欠かせません。

M&A総合研究所には、M&Aに強い公認会計士が在籍しています。財務・会計・税務の幅広い分野に長けており、徹底したデューデリジェンスで潜在的リスクを洗い出します。

依頼者様が会社を買った後の経営に専念できるように全力でサポートいたします。ご相談は無料でお受けしておりますので、会社を買うことをご検討されている方はぜひご連絡ください。

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まとめ

まとめ

起業手段として個人で会社を買う事例が増えています。廃業する会社や経営者のいない会社などは、売却価格500万円以下で手が出しやすくなっている案件も多数あります。

サラリーマンは月給制で給料にも上限がありますが、経営者としてうまく軌道に乗れば一攫千金も夢ではありません。

【サラリーマンや個人が会社を買う目的】

  1. 定年後の働き先の確保
  2. 低リスクによる起業

【会社を買うための相談先】

  1. 仲介仲介
  2. 金融機関
  3. 公的機関
  4. 各士業事務所
  5. マッチングサイト

【会社を買う流れ】

  1. 相談先を探し、契約する
  2. 買う会社の選定・交渉を行う
  3. 経営者との面談を行う
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

【買いやすい会社の特徴】

  1. 売却金額が500万円以下の会社
  2. 後継者のいない会社
  3. 廃業する会社

【会社を買う際に注意点と対策】

  1. 簿外債務
  2. 連帯保証などの債務
  3. 人材の流出
  4. 近隣住民との対立・公害問題
  5. 横領などの背任行為

会社を買うということは、当然リスクを伴うものですが、専門家を介することでいくらか軽減させることもできます。必要に応じて専門家を交えながら交渉を進めて、起業を目指しましょう。